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2025.10.22

令和7年度宮野地域と山口県立大学の交流会を開催しました

10月5日(日)、秋晴れの中、宮野地域の住民の皆さんと山口県立大学との交流会を開催しました。

なかおりんご園1

この交流会は平成21年から実施しており、今年は本学から24名(学生18名、交換留学生4名、教職員2名)が参加し、大学のある地元・宮野地区の皆様と、りんご狩り&KDDIパラボラ館での見学を通じて交流を行いました。

まずはバスに乗って徳佐の「なかおりんご園」へ。

なかおりんご園2

りんご園では、地域の方と学生の混合グループに分かれ、りんご狩りを楽しみました。

りんご狩りの様子1
りんご狩りの様子2

りんご狩りの後は、学生たちが考えた○×クイズ大会を実施。山口県や山口県立大学をテーマにした問題を、グループごとに知恵を出し合いながら回答していました。どのグループもなかなかの好成績で、最終的には同点だった3グループの代表者がじゃんけんを行い、勝ち残ったチームには、県大公式マスコットキャラクター「わいぴよ」グッズが贈られました。

その後はみんなでお弁当タイム!すっかり打ち解けた雰囲気の中、会話も弾み、お腹も心も満たされるひとときを過ごしました。

○×クイズ大会

その後、仁保にあるKDDIパラボラ館へ移動しました。この施設は、宇宙通信の仕組みや歴史を学べる体験型の展示館です。巨大なパラボラアンテナが並ぶ姿は圧巻で、通信技術の最前線を間近に感じられる貴重なスポットとなっています。初めて訪れた学生たちはもちろん、地元山口に住みながらこれまで足を運ぶ機会がなかったという地域の方々も、大変興味深そうに施設の方の説明に耳を傾けていました。

KDDIパラボラ館の様子1
KDDIパラボラ館の様子2

参加した学生からは、「地域の人たちとお話ができて楽しかった!」「地域の人といろいろな品種のりんごを食べながら、味の感想を言い合うのも楽しかった。」などの感想が寄せられました。また、地域の方からも「県立大学の学生さんは、優しくて、みんないい子!」「和気あいあいと交流ができた。学生さんの企画したレクリエーションでコミュニケーションがより取れて楽しかった。」等のお声をいただくことができ、今年の交流会も終始和やかな雰囲気の中で幕を閉じました。

KDDIパラボラ館の様子3
KDDIパラボラ館の様子4

牟礼保育園で食育戦隊ゴハンジャーの活動を行いました

栄養学科の課外活動の一つ「食育プログラム開発チーム 食育戦隊ゴハンジャー」では、地域の子供たちが楽しみながら食について学べる食育プログラムを行っています。

9月2日(火)に防府市の牟礼保育園で、牟礼保育園と牟礼幼稚園の年長児を対象に食育プログラム「発見!三色のちから!」を実施しました。今回は、子供たちが三色食品群の分類とその働きを学ぶことで、三色そろった食事を食べることの大切さを知ることを目的として活動を行いました。

ゴハンジャーの様子1

元気のないお姉さんに三色そろった食事(給食)を食べて元気になってもらうというストーリーとし、子供たちには給食を手に入れるためのクイズやワークに挑戦してもらいました。

初めに、食べ物の三色の分類とその働きをゴハンジャーが説明しました。次に、「三色はたらきポージング」を行い、体を動かしながら楽しく緊張をほぐし、三色の食べ物の働きについて復習しました。

ゴハンジャーの様子2

そして、当日の給食を題材にして、給食に使用されている食べ物を三色に分類する「三色分けワーク」を行い、学びを深めました。

ゴハンジャーの様子3

また、プログラム終了後の9月3日(水)~9月12日(金)のうち5日間、牟礼保育園の年長児はゴハンジャーと一緒に三色分けワークに挑戦しました。回を重ねるごとにたくさんの食べ物にふれることができ、理解が深まっている様子でした。

今回の活動では、積極的に活動に取り組む子供たちと普段よりも近い距離で交流することができ、子供のやる気を引き出す声掛けや臨機応変な対応など多くの学びを得ることができました。

ゴハンジャーの様子4

あさひ小郡保育園で食育戦隊ゴハンジャーの活動を行いました

栄養学科の課外活動の一つ「食育プログラム開発チーム 食育戦隊ゴハンジャー」では、地域の子供たちが楽しみながら食について学べる食育プログラムを行っています。

8月20日(水)にあさひ小郡保育園で、年少~年長児を対象に食育活動を実施しました。今回は、子供たちが食べ物の三色の分類とその働きを知り、食べ物への興味・関心を高めることを目的として活動を行いました。

ゴハンジャーの様子1
ゴハンジャーの様子2
ゴハンジャーの様子3

初めに、食べ物の三色の分類とその働きをゴハンジャーが説明しました。その後、食べ物の名前の文字数と同じ数のお友達と集まる「食べ物発見隊」を行い、体を動かしながら楽しく三色の食べ物について復習しました。

そして、「三色分けゲーム」を行いました。子供たちは当日の給食に使用される食べ物が何色かを考えて、掛け声に合わせて声を出しながらゴハンジャーポーズを取り、三色の食べ物について学びを深めました。

活動後の給食では、子供たち同士で、食材一つひとつを指さしながら「これは黄色だね」「赤じゃない?」「これを食べたら、力もりもりになるんだよね」など、活動で学んだことを復習する様子があったという声をいただき、今後の活動への励みになりました。

令和7年度 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ2回目を開催しました。

令和7年9月20日(土)岩国市民文化会館にて、令和7年度 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ 第2回目を開催しました。

今回の講座テーマは、「山口から見る世界史」と題して、山口県立大学 国際文化学部 情報文化学科 井竿富雄 教授が、受講者73名に対し講義を行いました。

講座では、大内氏の時代から近現代までの山口県出身の人物を通して、山口が如何に世界とつながっていたのかを考える内容でした。

岩国市サテライトカレッジの様子1
岩国市サテライトカレッジの様子2

私たちが普段何気なく暮らしている地域でも、古くから続く神社やお寺、歴史的な街並みなど史跡や歴史的な場所は意外と身近にあります。そのような場所で歴史に触れると時代の流れを感じることがあります。

受講者のみなさんは、日々の暮らしの中で歴史を感じることはありますか?という質問から講座がスタートしました。

岩国市サテライトカレッジの3
岩国市サテライトカレッジの4

長州藩から命がけでイギリスへ密航し、近代文明を学び明治維新以降の日本近代化に大きな功績を残した5人の若者たち「長州ファイブ」や、台湾総督などを務め防府図書館の前身にあたる三哲文庫の建設資金を提供した上山満之進(かみやまみつのしん・防府市出身)などの話題を交え、山口と世界の関わりを説明されました。

岩国市サテライトカレッジの5
岩国市サテライトカレッジの6

また、第2次世界大戦後のシベリア抑留体験を描いた『シベリア・シリーズ』で第一回日本芸術大賞を受賞した香月泰男(かづきやすお・長門市出身)や、洋画家 名島貢(なじまみつぎ・岩国市出身)の話題もあり、受講者はメモを取りながら耳を傾けていました。名島は帝展(後の日展)や台湾総督府の美術展「台展」に入選し、台北の名門女子高で教員を務めました。戦後は山口女子短期大学(現・山口県立大学)や岩国短期大学で美術を教え、山口県の美術教育に尽力した人物です。

岩国市サテライトカレッジの7
岩国市サテライトカレッジの8

さらに、カンボジア難民やタイのスラム救援事業に立ち上がり「曹洞宗国際ボランティア会」(現・シャンティ国際ボランティア会)を創設した有馬実成(ありまじつじょう・周南市出身)の紹介がありました。地域に根ざした文化活動や難民支援に取り組み、国際協力NGOセンターJANIC理事長や、東京災害ボランティアネットワーク副代表等の役員を歴任し、NGO間調整にあたる「NGOの有馬」と呼ばれました。

このように、多くの山口県出身者が志高く世界で活躍していたことがわかり、県民として誇らしく感じると同時に、知らなかった人物もあり、もっと歴史を学んでみたいと思う講座でした。

岩国市サテライトカレッジの様子9
岩国市サテライトカレッジの様子10

受講者アンケートでは、

「自分の居るところが世界に繋がっているという考えを持つことができた。」

「知らないことを調べたい。学びたいと思った。」

「今まで知らなかった山口県の人物を知ることができ有意義だった。」

「歴史に興味が湧いてきた。」

「郷土の歩みを知り、もっと深く学びたいと思いました。」

などの声が寄せられました。

山口から世界はどう見えていたか、世界は山口をどう見たか。このことを常に考えつつ、歴史や文化に触れていくと、いろいろなものが見えてきたりします。歴史を学びながら未来の社会を考えましょう。

令和7年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジ1回目を開催しました。

令和7年9月18日(木) 山口市徳地文化ホールにて、令和7年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジ1回目を開催しました。

今回の講座テーマは、「認知症になりにくいまちは存在する?」と題し、山口県立大学 看護栄養学部 看護学科 横田 恵 准教授が、受講者30名に対し講義を行いました。

認知症は、様々な病気により脳の神経細胞が徐々に変化し、認知機能(記憶、判断力など)が低下して、日常生活を送ることに支障が出ている状態のことです。講座では、認知症について考え、予防や自分の暮らす地域の環境について見直しました。

山口市サテライトカレッジの様子1
山口市サテライトカレッジの様子2

はじめに、認知症に対してどんなイメージを持っているか受講者同士で話し合う時間がありました。各自が考える認知症のイメージや、家族や周りにいる人が認知症になった体験談など、さまざまな生の声をお聞かせいただきました。

山口市サテライトカレッジの3
山口市サテライトカレッジの4

65歳以上の高齢者を対象にした令和4年度(2022年度)調査の推計では、認知症の人の割合は約12%、認知症の前段階と考えられている軽度認知症害(MCI)の人は約16%とされ、両方を合わせると、3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになります。

山口市サテライトカレッジの様子5

軽度認知症害(MCI)とは、認知症と完全に診断される一歩手前の状態です。認知機能低下の自覚はあるものの日常生活は問題なく過ごすことができます。MCIでは、1年で約5~15%の人が認知症に移行する一方、1年で約16~41%の人は健常な状態に戻ることがわかっています。そのため、早期に適切な予防策を講じることで、健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。

山口市サテライトカレッジの6
山口市サテライトカレッジの7

イギリスで創刊された世界的に権威ある医学雑誌『Lancet(ランセット)』の2020年論文によると、認知症リスクとして、教育期間の短さ、高血圧、肥満、難聴、喫煙、うつ病、運動不足、社会的孤立、糖尿病、過度の飲酒、頭部外傷、大気汚染の12項目の危険因子があり、これらを修正できれば認知症の40%は予防や進行を遅らせることができると報告されており、生活習慣病予防をすることが認知症対策にもなるとの解説がありました。

山口市サテライトカレッジの8
山口市サテライトカレッジの9

受講者の日頃の生活習慣を振り返えるため、自宅からよく行く施設までの経路を地図に描きました。そこに行くまでの交通手段や、歩いている道も記入し、実際にどのくらい歩いているか、運動時間はどのくらいなのかを把握しました。

山口市サテライトカレッジの様子10

また、スポーツの会に週1回以上参加している人の割合が多い町ほど、認知症リスクが低いことや、ボランティアグループなどの地域組織への参加割合が高い地域ほど、認知症リスクを有する後期高齢者の割合が少ないといった調査結果の紹介もあり、運動習慣や社会参加が重要なことを学びました。

受講者アンケートでは、

「運動不足や社会的孤立に気を付けたいと思った。」

「地域の実情に応じた話の内容もあり納得できた。」

「積極的に運動をしたいです。」

「聞くだけでなく考えたり書いたりする体験があり、分かりやすかった。」

「具体的な目標を決めて歩いてみようと思った。」

などの声が寄せられました。

認知症の予防には、日々の生活習慣、身体活動、知的活動、そして社会との交流など総合的な取り組みが不可欠です。年齢を重ねることを恐れず、今できることに意識的に取り組むことで、健やかで豊かな人生を送りましょう。