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2024.10.15
地域連携スペースイベント「認知症サポーター養成講座」を開催しました。
県立大学1号館の地域連携スペースは地域の方と県立大学学生・教職員をつなぐ交流拠点として本年4月にオープンし、様々な交流イベントを企画・開催しています。
今回は山口市高齢福祉課の協力を得て、学生だけでなく、地域の方も参加する「認知症サポーター養成講座」を開催しました。
認知症サポーター養成講座とは?
認知症サポーター養成講座とは、認知症の介護の方法を学ぶものではなく、認知症に関する知識、認知症の人やその家族への支援の在り方など認知症について、正しく理解するための講座です。
認知症サポーターとは?
認知症サポーターは特別に何かする特別なことをする人ではありません。認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族に対して温かい目で見守る「応援者」です。
山口県立大学での講座
今回の認知症サポーター養成講座は、地域共生センターが、令和6年10月2日(水)14:40~16:10に、山口県立大学1号館4階の地域連携スペースで、参加者43人(学生23人、教職員6人、地域の方14人)を集めて、開催しました。

この日は、山口市鋳銭司の「特別養護老人ホーム 梅光苑」の地域連携室長(保健師)で、キャラバンメイトの資格を持つ濱村 美和子さんが講師を務められました。
濱村さんは、主に、梅光苑が運営する地域交流の拠点「梅の里 かわばた邸」で、山口市からの委託事業である「認知症カフェ」や「元気いきいきひろば」などを運営されています。普段から介護予防の活動に携わられているほか、「認知症サポーター養成講座」や「認知症の方への声掛け体験会」などで講師を務めておられます。

講座では全国キャラバン・メイト連絡協議会が作成した「認知症を学びみんなで考える」という冊子をテキストとして利用し、認知症の症状や予防法などの知識を学びました。

また認知症の人と接する時のポイントでは、濱村さん自身の経験談のほか、寸劇で認知症の人と家族や近所の方とのやり取りを見せながら、対応要領などを解説されました。

90分の講座終了後、参加者全員に「認知症サポーター」の「目印」として「認知症サポーターカード」と「オレンジバッジ」が渡されました。

- 参加者からは、
- 「認知症についての知識が深まった。」
- 「サポーターとして困っている様子の高齢者に積極的に声をかけようと思った。」
- 「認知症の人と接する時、笑顔で、正面から声掛けするなど、ポイントが理解できた。」
- 「寸劇での事例紹介はわかりやすかった。」
- 「祖父母と接する時に今回の学びを活かしたい。」
- といった感想が寄せられました。
2024.10.15
地域連携スペースイベント「認知症カフェ『いきいきカフェみやの』」を開催しました。
県立大学1号館の地域連携スペースは地域の方と県立大学学生・教職員をつなぐ交流拠点として本年4月にオープンし、様々な交流イベントを企画・開催しています。
今回は地域共生センターやオレンジの会(桜の森)が支援して、山口市宮野の「いきいきカフェみやの実行委員会」が主催する認知症カフェを開催しました。
「いきいきカフェみやの」とは
山口市宮野の「いきいきカフェみやの実行委員会」が主催し、認知症の方やそのご家族、地域の方等誰もが居心地よく、交流できる認知症カフェです。
普段は、宮野高齢者生きがいセンター安らぎの里で、毎月第2木曜日の13:30~15:30にカフェを開催しています。
山口県立大学での「いきいきカフェみやの」の開催
今回は、令和6年9月26日(木)13:30~15:30の間、山口県立大学1号館4階の地域連携スペースに場所を移して開催され、一般の方、おれんじの会(桜の森)のメンバー、スタッフに学生を加えた46人が参加しコーヒーやジュースなどの飲み物やお菓子を食べながら交流しました。

- 今回のプログラムは、
- ①だまし絵と錯視で遊びましょう、
- ②手話講座、
- ③学生による栄養講座、
- ④フリートーク、
- ⑤麻雀、カラオケ
- で、参加した皆さんがそれぞれ交流し楽しみました。
①だまし絵と錯視で遊びましょうでは、絵や図形のトリックで同じ長さの3本の線のそれぞれ長さが違って見えたり、象の足が5本に見えたり、鴨の絵がウサギに見えたりと参加者で視覚の不思議な現象を楽しみました。

②手話講座では、講師の指示に従い、参加者が言葉や文章を手話で表現することを楽しみました。初めて参加された皆さんも、普段慣れていない手話に一生懸命取り組んで、言葉や文章を表現されていました。

③学生による栄養講座では、山口県立大学栄養学科4年生の2人が、「たんぱく質をとって元気で長生き!~前回の振り返りと電子レンジレシピ~」と題して、魚、肉、牛乳、卵、大豆製品などたんぱく質を多く含む食品がなぜ必要なのか、どのように調理して食べると効果的かなど、手作りの資料とパワーポイントで説明しました。

電子レンジを利用した簡単な調理でたんぱく質を取ることができるレシピの紹介もあり、参加者からはレシピに関する質問や「今度このレシピを利用して料理を作ってみよう」という発言もありました。たんぱく質は筋肉をつくる材料であり、高齢者のフレイル予防や認知症予防にもつながることから、皆さん楽しく、栄養講座を聞いておられました。

④フリートークでは、参加者全員で飲み物やお菓子を食べながら、和気あいあいとそれぞれの近況や生活での困りごと、楽しい体験談など、いろいろなことを話し合いました。

山口県立大学の学生6人もフリートークに加わり、地域の方たちとの交流を楽しみました。参加した学生からは「自由に気軽に話せて、初めての参加でしたが安心して過ごせました。」との感想もありました。

フリートークの合間には、参加者のお年寄りが自らコーヒーミルを使って豆を挽き、その豆で入れた香りの良いコーヒーを参加者で楽しみました。

⑤麻雀コーナーでは、希望者4人が麻雀を楽しみました。麻雀は知的なゲームで、牌を摘んだり、取ったり捨てたりして指先も使うことから、脳の活性化に良いと言われています。

参加者からはこの4月にオープンした地域連携スペースで開催したことについて、「新しい施設で気持ち良かった。カフェの雰囲気がでていた。」「いつもと違う施設を使えて気分転換になった。またここでカフェを開催したい。」などの意見が出て今回のカフェ開催は好評でした。 また学生からも「ぜひまた参加したい。」との声もありました。
2024.10.11
令和6年 山口県立大学・周防大島町サテライトカレッジを開催しました。
令和6年9月18日(水)大島文化センターにて、周防大島町サテライトカレッジを開催しました。
今回の講座は、「お口の健康を保つための食生活」というテーマで、山口県立大学 看護栄養学部 栄養学科 寺田 亜希 特任教員が、受講者46名に対し講義を行いました。


お口の健康を保つことは、食べ物をおいしく食べるだけでなく、フレイルや要介護状態になることを防ぐことができます。講座では、オーラルフレイルの説明と予防の仕方、食事や栄養素についての解説がありました。

オーラルフレイルとは、加齢による口腔の衰えのことで、食べこぼしや軽いむせ、固いものが噛みにくい、滑舌の悪化、口の中が乾くなど "口" に関する機能が低下しつつある状態のことを指します。噛む力が衰えて固いものが食べにくくなると、やわらかいものばかり食べるようになり、噛むための筋力がさらに低下し、さらに噛む機能が衰えるといった悪循環に陥りやすくなります。結果的に口腔機能の衰えは、食欲の低下、さらには全身の機能低下(サルコペニアや低栄養など)へと進み、要介護状態へとつながる可能性があります。

そこで、現在のお口の健康状態を知るために、セルフチェック表を用いてセルフチェックしました。また、噛み終わったガムの色で咀嚼能力をチェックできる「咀嚼チェックガム」も使って確認しました。


- 受講者のアンケートでは、
- 「オーラルフレイルという言葉を初めて知った。」
- 「食事の大切さがわかった。バランスを考えて食事の管理をしていきたい。」
- 「フレイルにならないように、よく噛むことを心がけようと思った。」
- 「いろいろな食品を食べたり、野菜を大きく切って咀嚼の力を高めたい。」
- 「今日の講座を参考にしてこれから生活していきたい。」
- などの声が寄せられました。
私たちの身体は、日々口にした物でできています。口は、栄養の入り口です。また、思いを言葉にし、表情を作って感情を伝えるなど、口は感情の出口でもあり、生活していく上で不可欠な存在です。オーラルフレイルを予防するために、バランスの良い食事をよく噛んで食べましょう。
2024.10.09
令和6年 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ②を開催しました。
令和6年9月28日(土)岩国市民文化会館小ホールにて、岩国市サテライトカレッジ 第2回目を開催しました。
今回の講座は、「地名から見た古代の山口 ―東部地域を中心に― 」というテーマで、山口県立大学 国際文化学部 文化創造学科 渡邉 滋 准教授が、受講者69名に対し講義を行いました。


講座では、8世紀末に国府が佐波郡に置かれる以前は、県東部に権力が集中していたと考えられることが示されました。具体的に古代における山口県東部(玖珂・熊毛・大島・都濃の諸郡)がどういった特色を持っていたのか、地域に存在した有力勢力の動向など詳しい説明がありました。

光市の石城山には2.5kmに渡る城壁があり、山城として地域を守っていたと考えられることや、柳井市にある前方後円墳の茶臼山古墳では国内最大級の銅鏡が出土し、この地域に高い技術があったことなどから、古代山口では東部地域が中心地であったとの解説に、受講者の方も一生懸命にメモを取りながら聞き入っておられました。


また、古代山口の東部地域では、人々がどんな暮らしをしていたのか、地名がどのように名付けられたのか、地区の分け方など、地名から見た古代の周防国東部の解説もありました。

- 受講者のアンケートでは、
- 「地域の歴史が具体的に分かった。より知識を深めたいと思った。」
- 「古代の山口に興味が湧いてきた。」
- 「地名の由来の話しが面白かった。」
- 「自分の住んでいる地区に興味を持った。」
- 「茶臼山古墳に行ってみたくなった。」
- などの声が寄せられました。
自分が住んでいる地域の道や、駅やバス停、よく行く施設などは知っていても「町の歴史」となると意外と知らないものです。今回受講して、地域の歴史を知れば知るほど面白く、住んでいる町について愛着や誇りが生まれました。学校で教わった歴史と違い、自分のルーツを探ることにも似た面白さを感じる講座でした。
2024.10.09
令和6年 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ①を開催しました。
令和6年9月10日(火)岩国市民文化会館小ホールにて、岩国市サテライトカレッジ 第1回目を開催しました。
今回の講座は、「国木田独歩と〈やまぐち〉」というテーマで、山口県立大学 国際文化学部 文化創造学科 加藤 禎行 教授が、受講者56名に対し講義を行いました。


国木田独歩は、短編小説「武蔵野」で知られる日本近代文学を代表する小説家のひとりです。
幼名は亀吉で、独歩という名前は筆名です。少年時代を山口県で過ごし、岩国市とは小学校時代を錦見小学校(現在の岩国小学校)で過ごしたという、ゆかりがあります。
講座前半では、岩国での小学校時代の話しや、当時住んでいた場所などが紹介され、受講者には地元の話題となり、興味深い内容となりました。

小学校時代の独歩は、読書好きで学校の成績が優秀だった反面、相当ないたずらっ子だったようです。特に喧嘩の時には相手を爪で引っ掻くことから「ガリ亀」と呼ばれていました。いたずら者でしたが、独歩はどこか憎めない可愛さがあり、特に女子には人気があったエピソードの紹介には笑いが起っていました。

会場では、県立図書館所蔵の国木田独歩に関する図書の展示コーナーがあり、代表作である「武蔵野」の初版本も展示されていました。「武蔵野」は、当時まだ珍しかった話し言葉で身近な自然を瑞々しく描き、注目を集めた作品です。
講座後半では、その「武蔵野」の内容が紹介され、受講者の皆様が聞き入っておられました。


- 受講者のアンケートでは、
- 「独歩の著書に興味を持ちました。読んでみます。」
- 「身近な地名が出てきて、とても興味深い内容でした。」
- 「少年時代の話しは面白かった。」
- 「わかりやすく聞くことができた。独歩の本を読んでみたくなった。」
- 「話に引き込まれるような内容でした。もっと聞きたいと思いました。」
- などの声が寄せられました。
国木田独歩の作品を通して文学の楽しさにふれる講座となりました。
山口にはたくさんの文学者がいます。郷土の文学に興味を持って、人生が豊かになるように文学作品を読んでみましょう。