地域連携スペースイベント「認知症カフェ『いきいきカフェみやの』」を開催しました。

2025.09.04

県立大学1号館の地域連携スペースは地域の方と県立大学の学生・教職員とをつなぐ交流拠点として昨年4月にオープンし、様々な交流イベントを企画・開催しています。

今回は山口市宮野の「いきいきカフェみやの実行委員会」が主催する認知症カフェを地域連携スペースで開催し、学生や教職員や一般の方が参加しました。

「いきいきカフェみやの」チラシ

「認知症カフェ」とは?

認知症の人とその家族、地域の人や専門職の人など、誰もが気軽に参加でき、情報交換や交流する場で、認知症を理解し、支える地域の拠点の一つです。山口市では市補助事業による認知症カフェが19地域(令和7年4月時点)で運営されています。

「いきいきカフェみやの」は、認知症の方やそのご家族、地域の方等誰もが居心地よく、また来たいなと思える居場所として、山口市宮野の「宮野高齢者生きがいセンターやすらぎの里」で、通常は毎月第2木曜日の13:30~15:30に開催されています。本学の学生もカフェに参加してます。

山口県立大学での「いきいきカフェ宮野」の開催

昨年の第1回開催に続き今回は、令和7年8月28日(木)13:30~15:30の間、山口県立大学1号館4階の地域連携スペースで開催し、51人(一般の方18、カフェ・スタッフ10、学生・教職員20、山口市職員3)が参加し、コーヒーやジュースなどの飲み物やお菓子を食べながら交流しました。

今回は「祭り」がテーマで、のぼり旗や提灯や学生が準備した折り紙などで飾りつけし、山口県立大学のマスコットキャラクター「わいぴよ」にもオレンジ色のはっぴを着せてカフェを盛り上げました。

カフェの入り口
【カフェの入り口】

今回のプログラムは、

①学生によるサジェストゲーム(いくつかのヒントで答えを予想するゲーム)

②介護予防出張講座「薬との上手な付き合い方」

③学生による栄養講座(かるた利用)

④学生による折り紙アート(お祭りと夏の生き物をテーマに作品作り)

⑤麻雀

で、参加した皆さんがそれぞれ交流し楽しみました。

①学生によるサジェスト・ゲーム

参加者が集まるまでに社会福祉学科の学生がサジェストゲームで場を盛り上げました。「ふぐ」「外郎」「夏みかん」「くじら」「鱧」などのお題をいくつかのヒントを参考にして答えるもので、レベル1からレベル5までのゲーム内容を参加者が楽しみながら回答しました。

サジェスト・ゲームの様子
【サジェスト・ゲームの様子】

②介護予防出張講座「薬との上手な付き合い方」

今回の介護予防出張講座は山口市薬剤師会から来られた講師が、認知症予防の観点から「薬との上手な付き合い方」についてお話しされました。①認知症の症状、②生活習慣病と認知症の関係、③高齢者に対する薬物療法の注意点、④認知症の新しい治療薬、⑤薬を服用する際に知っておくべきこと、などについて専門的な知識をわかりやすく説明されました。参加者はメモを取りながら熱心に講座を聞き、「薬の服用を忘れないためにはどうすればよいか?」「薬を飲み過ぎるのと薬を飲まないのとではどちらが良くないのか?」など、積極的に質問をしていました。

介護予防 出張講座「薬との上手な付き合い方」の様子
【介護予防 出張講座「薬との上手な付き合い方」の様子】

今回も山口市社会福祉協議会の要約筆記の担当者に参加いただき、耳が聞こえづらい参加者のために、パソコンで講座内容を要約筆記して画面に表示して内容を伝えていただきました。

要約筆記による内容の伝達
【要約筆記による内容の伝達】

③学生による栄養講座(かるた利用)

栄養学科の学生が「いきいきカフェみやの」の皆さんの協力を得て作成した「フレイル予防かるた」を利用して、食事と栄養の大切さを学び講座を行いました。①果物の効果、②イワシなどの青魚の効果、③たくさん噛むメリット、④豚肉に含まれるビタミンの効果などを手作りかるたを取りながら、楽しく学ぶことができました。

参加者はかるた取りに夢中になり、かるたをたくさん取った参加者にはメダルが授与されるなど、会場は大いに盛り上がりました。

フレイル予防かるた
【フレイル予防かるた】
かるたによる栄養講座
【かるたによる栄養講座】

④学生による折り紙アート

フリートークの時間では、社会福祉学科の学生が準備した折り紙の台紙に、参加者がお祭りと夏の生き物をテーマにした折り紙を貼り付けて一つの作品作りを楽しみました。参加者同士でわいわい話しながら、折り紙に絵を描いたり、コメントをつけたりしていました。

折り紙アートで作品作り
【折り紙アートで作品作り】

⑤麻雀コーナー

麻雀コーナーでは、希望者4人が麻雀を楽しみました。麻雀は知的なゲームで、牌を摘んだり、取ったり捨てたりして指先も使うことから、脳の活性化に良いと言われています。

社会福祉学科の学生も参加者の横に座り、質問しながら麻雀のルールを覚えるなど、和気あいあいとした麻雀交流ができました。

麻雀コーナー
【麻雀コーナー】

参加者からは、「たくさんの若い学生さんとの交流は、とても新鮮でよかった。」、「いつもと違う雰囲気で、施設を使えて気分転換になった。」、「学生さんがかるたやクイズで盛り上げてくれてとても良かった」などの意見が出て、今回のカフェ開催も好評でした。

また学生からも「とてもよい経験になった。ぜひまた参加したい。」、「9月の宮野高齢者生きがいセンターで開催される『いきいきカフェみやの』にも参加し、交流を深めたい。」との声もありました。