オープンカレッジ

令和6年度 山口県立大学・柳井市サテライトカレッジを開催しました。

令和6年7月27日(土)柳井市文化福祉会館にて、柳井市サテライトカレッジ第2回目を開催しました。

今回のテーマは、消費のSDGs ~あなたの消費で社会を変える(エシカル消費)~ と題して、山口県立大学 看護栄養学部 栄養学科 今村 主税 准教授が、受講者22名に対し講義を行いました。

柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子1
柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子2
柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子3
柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子4
  • 講座では、①地球環境の現状とSDGsの概要
  • ②ものづくりやサービスの背景にある現実
  • ③エシカル消費とは何か

3つのテーマに分けて解説があり、私たちの消費が社会を変え、地球環境に役立つことを考えていきました。

柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子5

人類は豊かな暮らしをするために、資源を消費してきました。現代の日本人は一年間で地球の2.8個分に相当する生態系資源を過剰消費しているという話を聞き、皆さん驚かれた様子でした。

柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子6

また、講座の途中ではクイズ問題が出題され、みんなで考えたり、SDGsに関する動画を見るなどして楽しく学ぶことができました。

柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子7
柳井市サテライトカレッジ第2回目の様子8

私たち消費者が手にする商品の背景には、様々な社会問題をはらんでいることもあります。とりわけ途上国で生産された商品には、貧困や飢餓、児童労働や環境破壊などの問題がある場合があります。

そのような社会的背景を考え、商品を購入する前に、「誰が」「どこで」「どんなもので」作っているのかを考えないといけないという解説があり、具体的にどんなものを買えばいいのかわかる認証マークの紹介がありました。

エコマーク
  • エコマーク
  • 環境保全に役立ち、環境への負荷が少ない商品のための目印
フェアトレードマーク
  • フェアトレードマーク
  • 開発途上国の原料や製品が公平な条件で取引されていることなどを認証するマーク
FSCマーク
  • FSCマーク
  • 林の生物多様性を守り、地域社会や先住民族、労働者の権利を守りながら適切に生産された製品を消費者に届けるためのマーク

その他、色々なマークの紹介があり、「知ってる!」、「知らなかった。」、「気をつけて見てみよう。」などの声が上がりました。

誰にでもでき、今すぐできる社会貢献の"てまえどり"の紹介もあり、みなさん頷いておられました。

  • 受講者のアンケートでは、
  • 「今まで何も知らずに生活していた。知ることですべきことがわかった。」
  • 「これからはサステナブルラベルのついた商品を進んで購入するようにしたい。」
  • 「温暖化防止の為に、自分でできることを実行していいきたいと思った。」
  • 「スーパーやコンビニでは、"てまえどり"を実践したい。」
  • 「消費は投票であることを意識して、エシカル消費に努めたい。」
  • 「物を買うときに価格だけでなく、その商品をだれが作っているのか、どんな環境で作っているかなど、エシカルな商品かどうかを考えて購入するようにしたい。」
  • などの声が寄せられました。

「価格」だけでなく、エシカルな観点から商品を選ぶ消費行動によって、世界の未来は少しずつ変えることができる。買い物で社会をよりよく出来ると学んだ講座でした。

山口県立大学「令和6年度前期公開授業」の開講結果

令和6年4月上旬から7月下旬にかけて、「国際関係論」「地域環境論」「生命と生活の質特論(大学院)」の3科目を令和6年度前期公開授業として、地域の方にも受講していただきました。

【公開授業とは】

山口県立大学では大学生や大学院生が受けている授業科目の一部を地域の皆様にも公開し、学生と一緒に学ぶことができる機会を提供しています。

公開授業受講期間中は、学生とともに学ぶとともに、大学の施設(図書館、学生食堂、売店等)を利用できるなど、キャンパスライフを楽しむこともできます。

【国際関係論】

国際文化学部国際文化学科の芹澤隆道講師が4月15日から7月29日まで全15回講義を行った「国際関係論」には、地域の方11人が受講されました。

授業では、第二次世界大戦後、世界一の経済大国となったアメリカ合衆国が、どのような対外政策を行ってきたのかを理解し、アジア諸国との関係の中で、現在の日本が置かれた状況などを学びました。

受講者からは「国際社会では、常に軍事力が強い国の言い分が正義とされてきたことを改めて認識することができた。」「大国間で翻弄される小国や後進国の悲哀に視点を向けることができた。」「アメリカ合衆国の日本占領やGHQ占領下の日本を学び、戦中・戦後のアメリカとの関係を詳しく知ることができた。自分の知らない歴史を学ぶことができた。」などの感想をいただきました。

国際関係論の授業
【国際関係論の授業】

【地域環境論】

看護栄養学部栄養学科の今村主悦准教授が4月11日から7月25日まで全15回講義を行った「地域環境論」には、地域の方5人が受講されました。

授業では、地域及び地球レベルの環境課題や持続可能性に関わる社会的課題について理解するため、①気候変動や生物多様性の損失に関する現状と課題解決のために必要な考え方、②様々な地域の持続可能性に対する改善の取組、③自治体・市民・企業・学術機関等と協働することの重要性などを学びました。

受講者からは「毎回『地球が危ない!』と感じることができる授業でした。地球温暖化はよく聞きますが、講義を受けて自分の生活も影響を与えていることを知り、自分の生活を見つめ直す機会となりました。」「地球環境が大きく変化しつつある現実と生物にも影響を与えていることを具体的に学ぶことができました。」「現役の学生さんたちと同じ教室で学ぶことはとても刺激的でした。最新の情報を学べることは大学ならではと思います。」などの感想をいただきました。

地域環境論の授業
【地域環境論の授業】

【生命と生活の質特論】(大学院の授業)

大学院国際文化学研究科の金恵媛教授、井竿富雄教授、岩中貴裕教授、また大学院健康福祉学研究科の曽根文夫教授、丹 佳子教授、坂本俊彦教授がそれぞれの専門分野で講師を務め、4日間の集中講義に地域の方1人が受講されました。

今年度のテーマは「人を取り巻く環境とQOL(Quality of Life)」で、授業では、人を取り巻く物理的および社会的な環境にQOLはどのような影響を受けるのか?環境に左右されながら、加齢という時間軸上で生きていくことについて、生命、生活、地域、国際、政治、文化などの視点から学びました。

授業では講義を受けるだけでなく、自分で調べた知識と講義で学んだ知識を基に学生同士の討論でさらに理解を深め、テーマごとに学習内容を発表し、レポートを作成するという能動的なスタイルで授業が行われました。

受講者からは、「『生命と生活の質』を向上するために、どのように学習し、行動すればよいかを学ぶことができた。大学院の学生とグループ討議することで、なかなか言葉にできなかった自分の考えを伝える技術を学ぶことができた。」などの感想をいただきました。

【生命と生活の質特論の授業】
生命と生活の質特論の授業
【学生同士の討論】
学生同士の討論
【学習内容の討論】
学習内容の討論

【令和6年度後期公開授業】

令和6年度後期公開授業チラシ

令和6年度 山口県立大学・周南市サテライトカレッジを開催しました。

令和6年5月11日(土)周南市学び・交流プラザにて、周南市サテライトカレッジ第1回目を開催しました。

今回のテーマは、「エシカルツーリズムを通した地域の魅力発見と環境改善」と題して、山口県立大学 国際文化学部 国際文化学科の藏田典子 講師が受講者13名に対して講義を行いました。

周南市サテライトカレッジ第1回目の様子1

講座は4つのセクション

  • ①身近な海洋ゴミの問題
  • ②観光とオーバーツーリズム
  • ③エシカルとは何か
  • ④エシカルツーリズムについて

から成り、それぞれのセクションでクイズや考える時間があり、環境問題やエシカルツーリズムを身近に感じる内容でした。

周南市サテライトカレッジ第1回目の様子2

観光は、訪れる側には旅行による満足や感動を与え、受け入れる側には地域社会や地域経済の発展をもたらします。しかし、最近では観光客による交通渋滞や騒音、マナー違反など、オーバーツーリズムによる問題が話題となっています。

そこで、旅先の社会や環境に配慮した観光「エシカルツーリズム」が注目を集めています。「エシカルツーリズム」とは、倫理的な旅行という意味で、単に観光地をめぐる旅行だけではなく、旅先の人やまち、自然に触れ、その魅力を高めるために貢献する旅行のことです。

具体例として、旅行者が料金を払って清掃活動を楽しむアムステルダムの「運河のごみ拾いツアー」が大人気を博していることや、類似のプロジェクトも拡大していることが紹介されました。

周南市サテライトカレッジ第1回目の様子3
周南市サテライトカレッジ第1回目の様子4

受講者のアンケートでは、

  • 「ごみ問題や消費のことについてよく分かり実感できました。」
  • 「何となく聞いたことはあったが、改めて考えさせられる内容だった。」
  • 「オーバーツーリズムと観光をつなげるアイデアが素晴らしいと思いました。」
  • 「私の知らない活動が多くあって、有意義な時間だった。」

などの声が寄せられました。

「安いモノ」や「自分にとってどれぐらい得か」という基準だけで選ぶのではなく、より広い視野で「人や社会、地域、環境などに優しいモノ」を購入する消費行動やライフスタイルが大切と学んだ講座でした。

持続可能な社会や未来のために、人・社会・地域・環境に配慮した「エシカルツーリズム」の旅に出かけてみよう!

令和5年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジを開催しました。

令和5年11月28日(金)山口市徳地地域交流センターにて、第2回山口市サテライトカレッジを開催しました。

今回のテーマは、

認知症の人の介護で知っておきたいこと - 一人で悩まないために -

と題して山口県立大学 社会福祉学科の横山正博 教授が講義を行いました。

山口県立大学 社会福祉学科 横山正博 教授

現在、日本では急速に少子高齢化が進み、「認知症」患者が増加していることが大きな問題となっています。

65歳以上の認知症の患者数は、2025年に約650〜700万人(65歳以上の約5人に1人)に増加すると予測されています。

身近で差し迫った問題に、受講者の方も真剣に耳を傾けていました。

第2回山口市サテライトカレッジの様子1
第2回山口市サテライトカレッジの様子2

認知症は誰でもなりうることから、恥じたり隠したりするものではなく、理解を深め認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる「共生」の社会を創っていくことが重要という解説がありました。

講義をする横山正博 教授1

そして、認知症の人の行動はどうしておきるのか、心理状態はどうなっているかなど具体的な説明があり、理解が深まりました。

講義をする横山正博 教授2

認知症の人を介護する側も、公的な機関を利用するなどして負担が少なくなるようにしたり、地域社会と繋がることで、一人で抱え込まないことが大きな支えとなることを学びました。

\受講者の声/

受講者の声

などの声が寄せられました。

認知症になってから慌てて対応するのではなく、元気なうちに、もしもの事を考えて、家族で話し合っておくことが大切だと感じる講座でした。

令和5年度 山口県立大学・防府市サテライトカレッジを開催しました。

令和5年11月10日(金)防府市右田福祉センターにて、第2回防府市サテライトカレッジを開催しました。

今回のテーマは「景観写真講座」と題して山口県立大学文化創造学科の倉田研治准教授が受講者8名に対して、カメラの構造や写真の基礎知識などの講義を行いました。

山口県立大学文化創造学科の倉田研治准教授

また、講義では京都の写真家・柴田明蘭あきら氏(日本写真家協会理事)とオンラインで繋ぎ、「楽しい気持ちで撮影した方が良い写真になりやすい」「もう一歩前に出てアップで撮ると強調される」...など撮影のコツやポイントを具体的に詳しく教えていただきました。

京都の写真家 柴田明蘭氏

カメラについて学んだ後、会場周辺の「まち歩き撮影」に出掛け、実際に撮影を行いました。

【実際の撮影の様子】

実際の撮影の様子1
実際の撮影の様子2

まち歩き撮影では、被写体によってカメラの向きを横から縦に変えたり、構図やアングルを工夫するなど、皆さん楽しく撮影されていました。

【写真のセレクト】

写真のセレクトの様子1
写真のセレクトの様子2

まち歩き撮影を終えると、たくさん撮影した写真の中から発表用の写真を2~3枚セレクトしました。どれにしようか真剣に悩む時間です。

【講評・アドバイス】

講評・アドバイス様子1
講評・アドバイスの様子2

選んだ写真について、なぜこの写真を選んだのか、撮影で工夫したポイント、苦労したところなどを一人ずつ発表しました。

そして、講師2名からその作品の良い点や、もう少し工夫した方が良い点など専門的な立場から講評・アドバイスをいただき、皆さん納得された様子でした。

講評・アドバイスの様子3
講評・アドバイスの様子4

他の人の写真を見ることは、とても勉強になり面白いです。

【受講者の声】

受講者の声

写真は記録のためだけに撮るのではなく、撮影者の伝えたいメッセージを込めた「作品」だということを感じる講座でした。

スマホからでもいいので、気張らずに、被写体を決めて撮り続けてみると楽しく上達するかもしれません。

写真には魅力がたくさんあります。∼Let's begin!