グローバル

2024.01.30

留学生の防府市立富海小中学校への訪問

留学生の学校訪問今年度第3弾(最終)は防府市立富海小中学校。小中一貫教育校。英語教育・外国語活動には特に力を入れています。他の訪問校同様、ここも昨年度訪問しました。

参加者は欧米出身者4名。アジア出身は3名。そのうち2名は交換留学生ではなく長期留学生でした。

昨年度は全員欧米からの留学生ということもあり、小中学部両方で英語でのプレゼンを行いました。しかし、「全て英語は負担が大きい」というご意見を先方からいただき、今回のプレゼンは、小中学部共にアジア出身学生はもちろんのこと、欧米学生にもできるだけ日本語で行うということにしていました。つまり英語理解よりも内容理解、ひいては異文化交流に重きを置く形でした。

午前は小学生との交流。

5年と6年それぞれ担当グループに分かれ、5年では身体活動を伴いながら英語の歌に合わせて活動し、6年では自己紹介や双方からプレゼンを行いました。プレゼンは、県大側は打ち合わせどおり必要があるとき以外は全て日本語でした。行事後アンケートで、プレゼンは日本語の方がよいという意見の割合が中学部に比べ多かったので、やはりこれでよかったと言えるでしょう。

小学生の英語プレゼンはとてもよく準備されていて、この練習と発表だけでも子供たちにはよい英語学習になっていたようでした。

防府市立富海小学校との交流の様子1

その後、全員で1年から4年生の児童と活動。留学生は各児童が可愛らしい名刺をいただいた後、日本の伝統遊びに一緒に興じました。どの活動にもたくさんの準備時間が感じられ、一生懸命こちらを温かく迎えようという気持ちが伝わってきました。

防府市立富海小学校との交流の様子2
防府市立富海小学校との交流の様子3

午後からは、中学部全員との交流。

午前の児童生徒の様子を見させていただき、留学生のプレゼンは、一部英語で行っても生徒にとっては負担ではなく刺激的な挑戦になると感じられ、急遽、欧米学生には英語で行うよう伝えていました。アンケート結果からも、中学部はそれで正解だったことが窺えました。プレゼン後の質疑応答も欧米学生に対しては、生徒はできるだけ英語で活発に行っていました。

防府市立富海中学校との交流の様子1

中学部は昨年度もほとんど同じ形で、体育館での全員参加だったので、2,3年生は2度目。少々マンネリ化を感じてしまうかも?という懸念もあったのですが、アンケートでは、「今回の方が楽しかった」という回答が20人中の15人。この結果の要因としては、学年が上がることで、①英語力が向上し、②先輩に頼らず自主的に行動でき、そして、回を重ねているので③心理的に余裕ができる、等が考えられます。

要因はこれ以外にも様々あるでしょうが、学年を追って複数回行うことの利点が多少なりとも見られたように感じました。学校側もこの結果に対して非常に満足されたようで、生徒からの要望もあるのでできたら回数を増やしたい、というご希望をいただきました。

また、この結果はアジア出身交換留学生と長期留学生の存在が大きかったと思います。彼らが流暢な日本語でよく理解できる内容を話してくれたからこそ、欧米学生の英語プレゼンも負担ではなかったことでしょう。

防府市立富海中学校との交流の様子2

最後は全員満面の笑顔で写真撮影。

富海小中学校の皆さま、今回も留学生にとって心温まる貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

中学部へのアンケート結果からの抜粋

中学部へのアンケート結果1

「どちらともいえない」の理由または改善点

  • 留学生の話している言葉が分からなかったから。
  • 発表だけで、正直何がしたかったのか分からないから。
中学部へのアンケート結果2

7の各選択肢

  1. よくわからなくても英語で話してほしい。
  2. よくわかるようにできるだけ日本語で話してほしい。
  3. 簡単そうなことは英語で、難しそうなことは日本語で話してほしい。

その他

「その他」の回答

  • 全部英語でゆっくり話してほしい。
  • どっちでもわかる気がする。
  • 今回のようにどちらでも良い。
中学部へのアンケート結果3
中学部へのアンケート結果4

12の各選択肢

  1. 外国人とも恥ずかしがらずに話そうとする力
  2. 英語力
  3. グループで協力する力
  4. 何が問題かを見つけたり、問題を進んで解決したりする力
  5. 挑戦したり進んで行動したりする力
中学部へのアンケート結果5

「どちらともいえない」の理由または改善点

  • 活動に参加しても良いけれど準備期間がかかるから。
  • 無くても有ってもどちらでも良いと思います。

前回より今回の方が良かったと思う理由の抜粋

  • 自分たちが企画、制作した動画や仕事をビデオにまとめ、発表できたからです。
  • 昨年は全部英語でプレゼンの内容がよくわからなかったから。
  • 今年の方が英語の力が身についていて、留学生が話していることが大体わかったから。
  • 留学生の人達に、たくさん質問が出来たから。
  • 質問する機会が多かったから。
  • 自分から行動できた場面が多かった。
  • 笑いが増えた気がする。
  • 去年より座り方などが自由だったから。
  • 真剣に自分たちの班の発表を聞いてくださったので、とても気持ちよく発表をすることができました。

2023.12.27

山口県立高森みどり中学校への訪問

留学生の地域交流事業学校訪問の第2弾は山口県立高森みどり中学校でした。高森みどり中は、県内では珍しい公立併設型中高一貫校で「グローバル社会をたくましく生き抜く人材育成」をめざしているだけあって特に英語に力を入れているという学校です。そのせいか、今回はこちらからのプレゼンも含めすべて「なるべく英語で」という要望がありました。英語圏からの留学生は行く前からほっとしている様子でした。

迎えてくれたのは3年生38名。まずは、恒例の自己紹介に始まり、グループに分かれ英語の指示を聞いてそのとおりの絵を描くゲームやクロスワードパズルをしてたくさん笑いが出た時間でした。

その後は、前回同様、留学生は各自の出身地について、日本人学生は自分の経験した短期留学についてプレゼンをしました。皆、真剣な顔!しかし楽しそうに聞いていました。英語の質問も活発に出ました。

山口県立高森みどり中学校の生徒と交流する山口県立大学の留学生
プレゼンを行う山口県立大学の学生

おいしい給食をいただいた後は、生徒さんが出しているブースでのワークショップ体験。内容は日本文化紹介。書道、着付け、弓道など伝統的なものばかりでなく、現在流行っている言葉集、ボーカロイド、食品サンプルに加え、お茶など伝統的なものを変えることでトレンドとして嗜好されているもの等の今昔変遷日本文化もあり、各ブースとも題材とその紹介の仕方に斬新なアイデアがあふれていました。もちろん説明は全部英語で用意され、質疑応答もほとんど英語でした。アイデアのすばらしさと準備の巧みさのおかげで、留学生にとってはどれも学びが多く、日本文化を身近なものに感じたようでした。

ワークショップ体験の様子1
ワークショップ体験の様子2
ワークショップ体験の様子3
集合写真

最後は皆で写真撮影。高森みどり中学校の皆さま、温かく楽しいお時間をありがとうございました。

中学生へのアンケート結果からの抜粋

中学生へのアンケート結果1

「どちらともいえない」の理由または改善点

  • もっともっと英語とかかわって英語を喋りたかった。
  • 外国の方が話しかけてくれたのに、私がうまく話せなかったから。
中学生へのアンケート結果2

「どちらともいえない」の理由または改善点

  • グループ活動以外あまり留学生たちと交流できなかったからです。

「あまりできなかった」の理由または改善点

  • 自分から話し始める。
  • 英語が早すぎて聞き取れなかったので、聞く力をつけたい。
中学生へのアンケート結果3

9の各選択肢 1. 外国人とも恥ずかしがらずに話そうとする力 2. 英語力3. グループで協力する力 4. 何が問題かを見つけたり、問題を進んで解決したりする力 5. 挑戦したり進んで行動したりする力

9の「その他」の回答

  • 聞く力
  • 表情とジェスチャーで伝える力
中学生へのアンケート結果4

「どちらともいえない」の理由または改善点

  • 手紙を書く。

留学生へのアンケート結果からの抜粋(中学生へのメッセージ)

To my group, your energy and eagerness made me feel included, thank you for getting to know me! To the students, I loved your presentations and getting to know more about the topic you chose! Your English skills are very impressive and your presentation skills are even more impressive so, please keep up the good work!! (センター大学生)

留学生に楽しんでもらおうと、各グループが多様なものを取り入れており、価値観がさらに広がる体験になったと思います、日本人でもとても楽しめました、ありがとうございました。(日本人県大生)

2023.12.20

Y&I学生交流事業「Let's go to Miyajima」

12月9日(日)Y&I学生交流事業で「Let's go to Miyajima」と題した日帰りツアーが実施されました。Y&I交流事業とは、学生が自ら企画・運営し、本学の全学生が留学生と交流できる活動です。コロナの影響で留学生と交流する機会が減少していたこともあり、「国際交流をもっと身近に感じてもらいたい!」と学生達が立ち上がり、広島・宮島へのバス旅行が企画されました。

実に4年ぶりの事業再開でしたが、今回の参加者は学生33名、留学生15名、総勢48名と大型バスが満席になるほど大人気の企画となり、厳島神社での参拝や杓子作り体験など、日本の文化にも触れながら楽しく交流することができました。

宮島へ向かうフェリーでの様子1
宮島へ向かうフェリーでの様子2
フェリーで宮島へ
野生の鹿と参加者
宮島を歩く参加者
野生の鹿に興味深々です
宮島伝統産業会館にて杓子作りを行う参加者1
宮島伝統産業会館にて杓子作りを行う参加者2
宮島伝統産業会館にて杓子作りを行う参加者3
宮島伝統産業会館にて杓子作りに挑戦!みんな真剣な表情です
完成した杓子と参加者1
完成した杓子と参加者2
個性あふれる杓子が完成しました
宮島を散策する参加者1
宮島を散策する参加者2
美味しいものを食べながら自由に散策
宮島を散策する参加者3
宮島を散策する参加者4

初めは緊張気味だった学生達も、宮島の自然の美しさに触れながら一日を通して交流を図り、楽しい時間を過ごしていました。本学生からは「異文化について話し合えてよかった。」という感想だけでなく、「日本の文化をうまく説明できなくて、悔しかった。」という声もあり、自国の文化を見つめなおす良い機会にもなったようです。

また今回の企画では国際文化学科だけでなく、他学科の学生も多く参加しており、国際交流への関心が高まっていると感じました。

企画した学生達は準備から当日のお世話までたいへんでしたが、よりよいものになるよう試行錯誤し、とても素晴らしい企画となりました。彼らはもちろん、参加した学生達もさまざまな交流を通してたいへん有意義な活動になりました。

集合写真

山口市立仁保小学校への訪問

今年も留学生の地域交流として山口市立仁保小学校に行ってきました。交流学年は5年生。普段は10名だそうですが、当日はインフルエンザのため半分の5名だけの出席。しかし、その5名が10名以上の温かさと興味で迎えてくれて、皆で楽しい時間を過ごしました。

参加した学生は、留学生5名と日本人留学生1名。今回も昨年同様、最初に留学生は各自の出身地について、日本人学生は自分の経験した短期留学についてプレゼンをしました。

この留学生の地域交流活動について、先方の目的として大体どこからも「英語学習」と「異文化理解」の二つが挙げられてきます。英語を重視すれば理解は難しくなりがちで、ともすれば「二兎を追う」こととなり、この二つのバランスが重要です。特にプレゼンでは、いくら映像をたくさん使い簡単な英語文で話してもらっても、ずっと英語だけというのは小中学生にとっては負担が大きいというのがこちらの印象でもあり昨年度の訪問先からの感想でもありました。けれども、留学生によっては、一部でも日本語で話すということを難しく感じるようで、なかなかそのバランスがとりにくいというのが課題でした。

しかし、今回はそのバランスが非常に順調にとれました。留学生の半数はほとんど日本語で話し、他の学生もできるだけ日本語で挑戦してくれたからです。おかげで小学生はプレゼン中もよく聞いてくれていたし、訪問後アンケートでは全員から「プレゼン内容がよく分かった」という反応をいただきました。

以下、小学生へのアンケート結果からの抜粋。

小学生へのアンケート結果1
小学生へのアンケート結果2
小学生へのアンケート結果3
小学生へのアンケート結果4
9の各選択肢: 1. 外国人とも恥ずかしがらずに話そうとする力 2. 英語力3. グループで協力する力 4. 何が問題かを見つけたり、問題を進んで解決したりする力 5. 挑戦したり進んで行動したりする力
小学生へのアンケート結果5
山口市立仁保小学校訪問の様子1
山口市立仁保小学校訪問の様子2
山口市立仁保小学校訪問の様子3
山口市立仁保小学校訪問の様子4

プレゼンの後は、参加者の出身国だけでなく関係のある国や、留学先の国の計4か国語で「こんにちは」の学習。小学生はみごとに全員、全部修得!担任の先生のお話では、翌日も学習した国の言葉で挨拶をされていたそうです。

小学生からは仁保小についての紹介。皆、堂々と英語で説明してくれました。

そして、最後は体育館で一緒に日本の伝統遊び。小学生が一生懸命教えてくれ、たくさん笑った時間でした。

山口市立仁保小学校訪問の様子5
山口市立仁保小学校訪問の様子6

留学生への事後アンケートでも、「一緒に遊べて楽しかった」「たくさん話せてよかった」「日本語が話せてよかった」「プレゼンすることを楽しんだ」等々の感想が寄せられました。

心温まる大変有意義な学校訪問でした。

山口市立仁保小学校のみなさんとの集合写真

国際文化学科の学生が山口県韓国語弁論大会で最優秀賞を受賞しました

11月12日(日)に山口韓国青年商工会主催の山口県韓国語弁論大会が開催され、国際文化学部 国際文化学科4年生が出場し、最優秀賞を受賞しました。

山口県韓国語弁論大会に出場した国際文化学科の学生

出場した学生の出場体験談は下記をご覧ください。

出場体験談

今回の弁論大会では、私の一番好きな韓国ドラマ『二十五、二十一』の、IMF危機という時代でも諦めず努力する主人公の姿と、コロナ禍に韓国語の勉強を始めた私の経験を照らし合わせながら発表しました。

発表では、発音やアクセント、強調する部分の声の大きさやスピードなど、意識しなければならないことが多く大変でしたが、先生のお手本を聞いて、口に出すことを繰り返すことで慣れていきました。また、そのなかでも日本語と韓国語のアクセントの違いには特に苦戦しましたが、自分のいわゆる「日本人っぽいアクセント」に気がつけたことは、今後も活かしていけると思います。

大学生活の最後に何か挑戦したいと思っていたので、今回弁論大会に挑戦し、最優秀賞をいただけてとても嬉しく思います。この機会をくださった先生や、練習に協力してくださった皆さんに感謝しています。ありがとうございました。