入学式

このたび、学部生・大学院生・別科生合わせて358人が、本学に入学しました。

学長式辞

令和8年4月2日
山口県立大学学長
田中マキ子   

式辞

桜咲きほころぶ本日、山口県立大学及び大学院、別科助産専攻に入学されました三百五十八名の皆さん、ご入学、誠におめでとうございます。教職員一同、皆さんを心より歓迎し、この佳き日をともに迎えられましたことを、大変うれしく思っております。

本日の入学式にあたり、山口県知事 村岡嗣政様、山口県議会副議長 河野亨様、教育後援会会長 三隅栄治様、山口県立大学桜圃校友会理事長 相本艶子様のご臨席を賜りましたことは、本学にとりましてこの上ない喜びでございます。また、これまで皆さんの成長を温かく見守り、支えてこられたご家族並びに関係者の皆様に、心よりお祝い申し上げます。

さて、皆さんがこれから歩まれる社会は、かつてない速さで変化しています。人口減少が進む一方で、DXやAIは飛躍的に進展し、社会の仕組みや働き方、価値観そのものが大きく揺れ動いています。このような時代は「不確実な時代」とも言われます。

しかしながら、人類の歴史は、不確実性との対峙の歴史でもありました。人々は幾多の困難を乗り越え、その都度、新たな知恵と仕組みを生み出してきたのです。そして今、私たちは新たな社会の入り口に立っています。デジタル技術と人間の知恵が融合する社会――いわば「Society6.0」とも言うべき時代です。その未来を切り拓く担い手が、ほかならぬ皆さんです。

皆さんは、いわゆるZ世代と呼ばれ、デジタルやSNSとともに育ってきた世代です。効率を重んじつつ、他者とのつながりを大切にし、多様性やワークライフバランスを自然に受け入れる柔軟な価値観を備えています。その感性は、これからの社会において大きな力となることでしょう。

一方で、どれほど時代が進んでも、デジタルでは置き換えられない価値があります。それは、人と人との信頼であり、対話の中で得られる気づきであり、時間をかけて築かれる経験と関係です。効率だけでは測ることのできない価値、遠回りの中でこそ得られる学び、そして協働から生まれる創造力です。これらの力は、大学生活の中でこそ育まれます。仲間との出会いを大切にし、地域と関わり、さまざまな経験を積んでください。

ここで、皆さんに一つの言葉をお伝えします。

「Think locally, Act globally.」

地域に根ざしながら、世界を視野に行動するという意味です。足元の課題に向き合いながら、広い視野を持って世界とつながってください。

本学には、地域と深く結びついた学びの機会が数多くあります。また、本年四月には附属高校も開校し、世代を越えた学びの連携が始まります。こうしたつながりが、新たな価値を生み出し、地域の未来を切り拓く力となることを期待しています。

本学は「学生ファースト」を掲げ、学修者本位の学びの実現とともに、大学運営への学生参画を進めています。四年間というかけがえのない時間を、受け身ではなく、自らの意志で主体的に築き上げてください。山口県立大学は、地域に支えられ、地域に期待されている大学です。この地での学びと出会いが、皆さん一人ひとりの可能性を大きく広げることを確信しております。

結びに、皆さんの学生生活が実り多きものとなりますことを心より祈念し、式辞といたします。 本日は誠におめでとうございます。