山口県立大学の教育理念と求める学生像
山口県立大学は、「人間性の尊重」、「生活者の視点の重視」、「地域社会との共生」、「国際化への対応」の4つを教育の基本理念として掲げ、地域における知の拠点として住民の健康の増進及び個性豊かな地域文化の進展に資する専門の学術を深く教授研究するとともに、高度な知識及び技能を有する人材の育成並びに研究成果の社会への還元による地域貢献活動を積極的に展開し、もって人々が生き生きと暮らす社会の形成に資する人材を育成することを目的としています。
そのために、次のような学生を求めています。
- ○自分と異なる考え方や価値観を受け入れることのできる素養のある人
- ○一人一人のいのちを大切に思い、人々の生命と生活の質の向上に寄与したい人
- ○地域の諸課題を自発的に探求・解明し、地域の発展に貢献したい人
- ○自国および外国の言語や文化の学びを通して、自己の国際化に努めようとする人
山口県立大学の入学者選抜の基本方針
- 山口県立大学の教育理念及び各学部学科の入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)に基づき、山口県立大学の教育を受けるにふさわしい能力・適性などを備えた入学者を受け入れるために、学力の3要素を多面的・総合的に評価する入学者選抜を実施します。
- 一般選抜(前期日程、後期日程)では、高等学校で履修した教科の基礎学力を大学入学共通テストで評価するとともに、本学での学修に必要とされる知識・技能だけでなく、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度・協働性などを幅広く測る小論文、面接などの個別学力試験を行い、総合的に評価します。
- 学校推薦型選抜の県内高校枠では、出願書類、小論文、総合問題、面接を用いて基礎学力や各学部学科が求める知識・技能を測るとともに、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度・協働性などを総合的に評価します。地域貢献人材発掘枠では、県内高校枠の選抜方法に加えて、活動報告書を用いて学校の内外で意欲的に取り組んだ活動等の過程、成果及び展望を評価し、この入試区分の趣旨に適合した人材を発掘します。
- 総合型選抜では、自己推薦書、講義理解力試験、個人プレゼンテーション、面接を用いて基礎学力や各学部学科が求める知識・技能を測るとともに、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度・協働性などを総合的に評価します。
- 外国人留学生選抜では、出願書類、小論文、面接を用いて、本学での学修に必要な日本語運用能力と国際文化学部の各学科が求める知識・技能を測るとともに、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度・協働性などを総合的に評価します。
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
1. 求める学生像
教育課程編成・実施の方針に定める教育を通して、卒業認定・学位授与の方針に定める学修の成果をあげるために必要な、次に掲げる学力を備えた人を求めます。
- 【知識・技能】
- 高等学校の教育課程を幅広く修得し、地域文化の探究と創造について学ぶための基礎的な知識や理解力を身に付けている。
- 【思考力・判断力・表現力】
- ことばや絵・デザインなどの情報を駆使して、日本文化や地域文化の価値について、自らの思考や判断を伝え表現することができる。
- 【主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度】
- 異なる文化や多様な考えを持つ人々と交流し、地域文化の活性化に貢献しようとする意欲がある。
2. 高等学校段階までの学習で身に付けてほしいこと
文化創造学科では、日本文化や地域文化への深い理解を持ち、地域社会のデジタル化の推進や新たな地域をデザインする力をもって地域文化の活性化に貢献できる人材の育成を目標としています。そのため、高等学校段階までの幅広い領域の学力が必要です。特に、教科別に身に付けてほしいことを次に掲げます。
- ▶「国語」: あらゆる科目の基礎として必要な、読解力、論理的な思考力、表現力及びコミュニケーション能力の他、日本文化や地域文化を学ぶうえでの基礎的な知識や技術
- ▶「外国語(英語)」: 文化に関することがらを普遍的に考えるために必要な外国語能力と読解力、及び外国語で自らの考えを表明する表現力とコミュニケーション能力
- ▶「地理歴史・公民」: 将来、地域社会や世界において良識ある人物として活躍できるための知識・探究力、及び問題解決に主体的に取り組む姿勢を取るために必要な能力
- ▶「数学」及び「情報」: 基本的な概念や原理・法則をよく理解したうえでの知識と計算力、論理的思考方法及びデータを理解し活用する基本的なスキル並びに地域のデジタル化推進に取り組む姿勢を取るために必要な能力
- ▶「理科」: 基礎的な知識、及び様々な自然現象について科学的な観点から探求しようとする態度
- ▶その他、「芸術」など、あらゆる分野にわたって基礎的・常識的な知識と関心、新しい課題に対する積極性や地域文化の活性化に取り組む姿勢を取るために必要な能力を備えていることが望まれます。
3. 入学者に予め身に付けておくことを求める学力と入学者選抜方法の対照表
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
1)教育課程の体系
文化創造学科の教育課程は、卒業認定・学位授与方針に基づき、それぞれの資質・能力がバランスよく身に付けられるように7つの科目群から構成されています。また、学生が将来の進路を明確にし、主体的に学ぶことができるように、日本文化コース、デザイン創造コースの履修モデルを示しています。2つのコースともに中学校・高等学校の国語科教員の免許、司書教諭資格及び司書資格、学芸員資格、日本語教員試験受験資格を取得することができます。
日本文化コースでは、日本文化を深く理解し、地域の文化を再発見し創造する能力を身に付ける教育内容となっています。デザイン創造コースでは、デザインやものづくりの技術を身に付け、地域文化を創造し発信する力を身に付ける教育内容となっています。
履修モデルは、卒業認定・学位授与方針で示している資質・能力をバランスよく修得できるように、順序性と体系性に配慮されています。順序性と体系性については、各コースのカリキュラムツリーで示しています。
2)教育課程の編成
- 専門基礎科目は、国際文化学部の初年次学生に必要な基礎的技能、情報化社会を生きるための知識、初歩的な外国語運用能力、それに加えて、様々な学問の基盤となる考え方について領域ごとに取り組み、領域横断的な視点を養うことで、国際文化学部での専門科目を学ぶための基礎的な知識を習得していく科目です。
- 学部基幹科目は、異文化交流、国際関係、日本文化、生活文化という4つの着眼点を総合していくことで、国際文化学部での専門科目を学ぶために必要な、日本文化を含めた多様な文化の価値を理解し、そしてまた、地域の国際化や個性豊かな地域文化の振興と創造に資する態度の基礎を養成していく科目です。
- 学科基幹科目は、日本文化やデザイン創造についての基礎的な知識を修得する科目です。また、地域文化の創造と発信に携わることができるために欠かせないプレゼンテーション能力を身に付け、日本文化コース及びデザイン創造コースでの学びの核となる領域についての思考力・判断力・表現力や様々な立場の他者と協働性を発揮できる能力を養成していく科目も含みます。
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展開科目は、日本文化コース、デザイン創造コースで求められる専門的な知識や技能、更に思考力・判断力・表現力を高めていく科目です。また、2つのコースの学生が共通で学ぶ科目として民俗文化や美術史、写真に関する科目も含みます。
日本文化コースでは言語、歴史、文学等の日本文化の領域に関する学びや地域文化の魅力を実践的な活動によって提案する学びを通して、 日本の文化や地域の文化を再発見し、新しい魅力を創造的に発信していくために必要な高度な理解力と分析力を身に付ける科目を配置しています。 - 実践的統合教育科目は、基盤教育にある「やまぐち未来デザインプロジェクトⅠ・Ⅱ」やそれぞれの履修モデルで学んできた専門的な知識や技能、思考力・判断力・表現力、更に主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度のすべてを統合した「専門演習Ⅰ・Ⅱ」「卒業演習Ⅰ・Ⅱ」など、学部学科での学びのまとめとなる科目です。
- 関連科目は、学科での学びをより充実させるために、それぞれの興味や学習目標にしたがって、幅広い視野に立って知識や技能を養成していく科目です。文化や表現に関する能力を養うため、芸術に関する科目、文化・語学に関する科目を配置しています。また、学科で取得できる資格の基礎となる科目も含みます。
- 免許・資格に関する専門科目は、教職免許や司書・司書教諭・学芸員・日本語教員試験受験の資格など資格取得のために必要となる専門的な知識や技能を学ぶ科目で、修得した単位は認定されますが、卒業要件には入らない科目です。
- 日本文化やデザイン創造に関する専門的な知識や技術を深め、伝統的な価値を再発見し、未来に資する価値をかたちづくるために、専門性を備えた講義を行います。
- 高度な日本語リテラシーとプレゼンテーション能力を身に付けるため、アクティブ・ラーニングの要素を組み入れています。
- 柔軟な発想力と知的好奇心を養い、自らのアイディアを適切に表現する力を養成するために実習科目を設置しています。
- 基盤教育の「やまぐち未来デザインプロジェクトⅠ・Ⅱ」から継続して、主体的な学びを促し、資質・能力を深化させて、地域文化の発展と創造に貢献する力を養うために、課題解決型学習の方法を取り入れています。
- 文化創造学科での学びの集大成として、個々の文化的営為の意義を評価し、判断できる力を養うため、少人数教育による演習を行います。
- 成績評価は、各科目の到達目標に基づいて、厳格に行います。成績評価の到達目標項目とその基準を、ルーブリック等で提示する場合があります。
- 高度な日本語リテラシーとプレゼンテーション能力を身に付けるため、アクティブ・ラーニングの要素を組み入れています。
- 各科目の具体的学習目標に沿って成績の評価項目とその割合を定め、シラバスに記載します。評価項目の対象は、授業態度、小テスト、自主学習態度、レポート、プレゼンテーション、学期末筆記試験、その他(実技、論文や制作物等の成果物等)となります。
- 科目によっては、配属実習施設等の成績を参考に成績評価を行うことがあります。
3)教育内容・方法
4)学修成果の評価
卒業認定・学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
養成する人材像
多文化共生マインドを基礎として、自文化理解はもとより異文化理解力と外国語運用能力を有し、対話と協調に基づいたパートナーシップを育み、地域の国際化のために主体的に行動できる人材