オープンカレッジ

サテライトカレッジ「防府(ふるさと)まち歩き写真講座」を開催しました

 令和元年11月8日(金)防府市天神ピアでサテライトカレッジを開催しました。
 今回は、「防府(ふるさと)まち歩き写真講座」と題して、本学文化創造学科の倉田研治准教授が受講者15名に対して講義、撮影実習、撮影した写真の講評会を行いました。

 講義では、まず、デジタル一眼レフカメラの基本的な構造とともに「絞り」や「シャッター速度」の設定など、機能の説明がありました。また、講座当日はとてもいい天気で、「晴れの日の写真はコントラストや色味が強く出やすいため、その特性に合った写真を狙ってみるのも良い」とアドバイスもありました。

 講義を終えると撮影実習です。受講生は会場の外に出て、被写体を探しながらアーケード商店街や駅の周辺、防府天満宮などで撮影を始めました。
 撮影には倉田ゼミの学生も同行し、カメラの操作方法や撮影ポイントなどアドバイスをしました。

 蔦が色づいている様子や、ショーウィンドウに映った景色、ビルの合間から見える空など、受講生それぞれに撮りたいものがあり、ゆっくり歩きながら被写体に向かってカメラを構えていました。

 撮影後、会場に戻り、撮影した写真の中から発表する2枚を学生と相談しながら選び、データをパソコンに取り込みました。

 発表では、一人ずつ写真をプロジェクターに写し、タイトルとどんなものを撮りたかったか、どんな思いで撮影したか等説明しました。受講生の説明を聞いて講師が講評を行いました。

 被写体のバランスが絶妙であったり、明るさの調整がもう一歩であったり、どの写真にも素晴らしい点と改善点が示されました。講評を聞きながら、受講生たちは真剣にプロジェクターを眺めていました。


 今回の講座では、一眼レフカメラに慣れている人も慣れていない人も、写真の奥深さと面白さを知ることができたようでした。

地域交流スペースYuccaで「つくってあそぼう」を開催しました

 8月9日(金)、桜の森アカデミーの修了生で結成された「いがぐりぼんとゆかいな仲間たち」が中心となって「つくってあそぼう」を開催し、子育て中の親子33名(内、子供19名)が参加しました。

 今回は、ストローを材料にして、北欧由来の吊るして飾るインテリアを作りました。会場にはたくさんのお手本の作品が飾られており、明るい雰囲気を演出していました。
 子供たちだけでなくお母さんやおばあちゃんも、「いがぐりぼんとゆかいな仲間たち」のメンバーに教わりながら、材料選びから楽しんで、自分だけの作品作りに夢中になっていました。



令和元年度 キャリアアップ研修「発達障害の理解と具体的な支援」を実施しました

 本学では、現職者のスキルアップ等を目的とした専門職向けの研修を実施し、地域における教育・福祉・医療等の分野の充実を通して、県民が安心して暮らせる地域づくりを目指しています。
 8月8日(木)に「発達障害の理解と具体的な支援」を開催し、県内各地から小・中・高等学校教諭、幼稚園教諭、保育士ら180名が参加しました。
 この研修では、発達障害のある子どもの理解と支援について専門的に学ぶとともに、支援を受ける子どもと家族に寄り添えるような支援者としてのあり方を再考しました。
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 講座1では、看護栄養学部の中村仁志教授から、発達障害の診断基準とその変化、また発達障害と似た特徴を示す愛着障害等、心理学的見地に基づいた解説がありました。

 講座2では、川崎医療福祉大学医療福祉学専攻発達障害(TEACCH)コース専任講師の小田桐早苗氏が、正しい理解のもとに発達障害を支援することで、子どもが充実した生活を送れるようにすることが大切だと話し、事例を挙げて対応方法などを解説しました。

 講座3では、自閉症児を育てるママたちの会「ママかん」のメンバーである山下里枝氏が、発達障害の子どもを育ててきた経験をもとに、当事者の立場から支援者に求めることを語りました。

 講座4では、社会福祉学部の藤田久美教授から、家族、特に母親支援のあり方について話がありました。支援を進めるうえで、家族の心情や状況の理解をしながら信頼関係を築いていくことの重要性を説明し、実践例等を紹介しました。

 講義後の質疑応答・意見交換では、発達障害の子どもへの対応について困っている事例に対してアドバイスなどを求めた受講生に対して講師陣が回答し、全体で課題を共有しました。

 受講生からは、「基本から専門的な知識、また家族の方の立場など、様々な視点から話が聞けた」「今まで悩んでいたご家族への対応の参考になった」等の感想がありました。

桜の森アカデミー子育て支援リーダーコースで「子どもに伝える食文化―お茶について―」を行いました

 「桜の森アカデミー」は、一般県民と学生が一緒に学びながら地域活動に貢献できる人材を育成することを目的とした共生教育の場です。

 子育て支援リーダーコースでは、子育て支援者としてのスキルを修得し「育ち合い(愛)」のための知識と技術を有する人材を育成します。
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 7月6日(土)の「Ⅱ-1心とからだを育てるスキル(1)」の「子どもに伝える食文化―お茶について―」では、本学看護栄養学部の園田純子准教授が、日本の食文化を次世代に伝えていくことを目的としてお茶に関する講義及び淹れ方に関する演習を行いました。

 講義では、はじめに「お茶の子さいさい」や「日常茶飯事」などのお茶にまつわる言葉がたくさんあることを紹介し、お茶が日常的に親しまれてきたものであるにもかかわらず、現在は急須でお茶を淹れることが少なくなっているとの話がありました。
 急須でお茶を淹れることはペットボトルやインスタントのお茶では培えない所作を身につけられること、また冷たいお茶をたくさん飲みながら食事をすると口内のバリア機能を果たす唾液を洗い流してしまうことなどを挙げ、次世代への食文化の継承と健康面からもお茶を淹れることは大切であるとの説明がありました。
 また、製造工程やお茶の種類、おいしいお茶の淹れ方の紹介がありました。茶葉は種類によっておいしい淹れ方が異なります。最もよく飲まれている煎茶は通常80~90度のお湯で30~60秒浸出させますが、上級になるほど渋みを抑えてうま味を引き出すよう低めの温度で淹れます。玉露はうま味が豊かになるよう育てられた高級茶なのでさらに低温の60度で2分程度じっくり浸出させるなどの解説がありました。

 その後、煎茶と玉露の淹れ方を演習しました。


 まず、煎茶と玉露の茶葉の香りの違いを紹介しながら、講師が煎茶の淹れ方を実演します。
 続いて、受講生が実践します。

 お湯を適量測り、湯冷ましなどで適温まで冷まします。そして急須に注ぎ適当な時間浸出させます。

 受講生ははじめ、緊張した様子で淹れていましたが、いざ飲んでみるとそのお茶のおいしさに驚き、和菓子もあいまって和やかな雰囲気になりました。2煎目との味わいの差も「渋みが増した」「濃くなった」など、受講生同士で語りあう声が聞かれました。


 次に、うま味が強く高級品である玉露は、お茶だけをじっくり、小さな茶椀で味わいます。



 受講生は講師に温度や浸出時間を確認しながら玉露を淹れて、その豊かな味わいも楽しみました。

 今回の講座で、受講生はお茶の知識や淹れ方とともに、お茶を囲んだ団らんやおもてなしの心を学べた様子でした。

サテライトカレッジ「古代・中世の山口」を開催しました

 令和元年5月18日(土)宇部市学びの森くすのきでサテライトカレッジを開催しました。今回は、「山口県の歴史と文化」をテーマに2回行う講義の第1回目で「古代・中世の山口」と題して本学文化創造学科の渡邉滋准教授が受講者33名に対して講義を行いました。

 この講座では、前近代における「厚狭郡」(現在の宇部市、山陽小野田市、下関市の東端にあたる地域)を対象として旧石器時代から鎌倉・南北朝時代までについて、史料や文献から読み取れることを時代ごとに項目を挙げて解説がありました。
 例えば、現在の宇部市にて、貨幣制度が成立する以前の弥生土器の中から世界的にも類を見ないほど大量の古代中国の銅銭が発掘されたことや、古代(古墳~平安時代ごろ)の史料に厚狭から税の一部が銅で納められていたとの記述があることなどを示し、この地域に古くから金属の精錬加工に関する技術拠点があり、古銭は青銅器鋳造の材料として集められた可能性が高いといった話がありました。これは当時の日本においてかなり高度なレベルの技術だったとのことです。
 他にも、「厚狭」という地名についての説明や信仰、政治および地理など講義の内容は多岐にわたりました。
 最後に厚狭郡の有力者であった厚東氏と山口を拠点としていた多々良氏との政治的立場の違い、勢力の変遷と厚東氏の滅亡までの解説で講座はしめくくられました。

 受講生からは「地名の話など、いままで知らなかったことを知ることができて面白かった」「古代から中世までの歴史を総括的に学べた。いままでこういった一般向けの講義はあまりなかった」といった感想が聞かれました。
 講義中に紹介されたこともあり、終了後、多くの受講生が会場施設内にある博物館で出土品の展示を改めて関心深げに見入っていました。