オープンカレッジ

桜の森アカデミー子育て支援リーダーコースで「子どもに伝える食文化―お茶について―」を行いました

 「桜の森アカデミー」は、一般県民と学生が一緒に学びながら地域活動に貢献できる人材を育成することを目的とした共生教育の場です。

 子育て支援リーダーコースでは、子育て支援者としてのスキルを修得し「育ち合い(愛)」のための知識と技術を有する人材を育成します。
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 7月6日(土)の「Ⅱ-1心とからだを育てるスキル(1)」の「子どもに伝える食文化―お茶について―」では、本学看護栄養学部の園田純子准教授が、日本の食文化を次世代に伝えていくことを目的としてお茶に関する講義及び淹れ方に関する演習を行いました。

 講義では、はじめに「お茶の子さいさい」や「日常茶飯事」などのお茶にまつわる言葉がたくさんあることを紹介し、お茶が日常的に親しまれてきたものであるにもかかわらず、現在は急須でお茶を淹れることが少なくなっているとの話がありました。
 急須でお茶を淹れることはペットボトルやインスタントのお茶では培えない所作を身につけられること、また冷たいお茶をたくさん飲みながら食事をすると口内のバリア機能を果たす唾液を洗い流してしまうことなどを挙げ、次世代への食文化の継承と健康面からもお茶を淹れることは大切であるとの説明がありました。
 また、製造工程やお茶の種類、おいしいお茶の淹れ方の紹介がありました。茶葉は種類によっておいしい淹れ方が異なります。最もよく飲まれている煎茶は通常80~90度のお湯で30~60秒浸出させますが、上級になるほど渋みを抑えてうま味を引き出すよう低めの温度で淹れます。玉露はうま味が豊かになるよう育てられた高級茶なのでさらに低温の60度で2分程度じっくり浸出させるなどの解説がありました。

 その後、煎茶と玉露の淹れ方を演習しました。


 まず、煎茶と玉露の茶葉の香りの違いを紹介しながら、講師が煎茶の淹れ方を実演します。
 続いて、受講生が実践します。

 お湯を適量測り、湯冷ましなどで適温まで冷まします。そして急須に注ぎ適当な時間浸出させます。

 受講生ははじめ、緊張した様子で淹れていましたが、いざ飲んでみるとそのお茶のおいしさに驚き、和菓子もあいまって和やかな雰囲気になりました。2煎目との味わいの差も「渋みが増した」「濃くなった」など、受講生同士で語りあう声が聞かれました。


 次に、うま味が強く高級品である玉露は、お茶だけをじっくり、小さな茶椀で味わいます。



 受講生は講師に温度や浸出時間を確認しながら玉露を淹れて、その豊かな味わいも楽しみました。

 今回の講座で、受講生はお茶の知識や淹れ方とともに、お茶を囲んだ団らんやおもてなしの心を学べた様子でした。

サテライトカレッジ「古代・中世の山口」を開催しました

 令和元年5月18日(土)宇部市学びの森くすのきでサテライトカレッジを開催しました。今回は、「山口県の歴史と文化」をテーマに2回行う講義の第1回目で「古代・中世の山口」と題して本学文化創造学科の渡邉滋准教授が受講者33名に対して講義を行いました。

 この講座では、前近代における「厚狭郡」(現在の宇部市、山陽小野田市、下関市の東端にあたる地域)を対象として旧石器時代から鎌倉・南北朝時代までについて、史料や文献から読み取れることを時代ごとに項目を挙げて解説がありました。
 例えば、現在の宇部市にて、貨幣制度が成立する以前の弥生土器の中から世界的にも類を見ないほど大量の古代中国の銅銭が発掘されたことや、古代(古墳~平安時代ごろ)の史料に厚狭から税の一部が銅で納められていたとの記述があることなどを示し、この地域に古くから金属の精錬加工に関する技術拠点があり、古銭は青銅器鋳造の材料として集められた可能性が高いといった話がありました。これは当時の日本においてかなり高度なレベルの技術だったとのことです。
 他にも、「厚狭」という地名についての説明や信仰、政治および地理など講義の内容は多岐にわたりました。
 最後に厚狭郡の有力者であった厚東氏と山口を拠点としていた多々良氏との政治的立場の違い、勢力の変遷と厚東氏の滅亡までの解説で講座はしめくくられました。

 受講生からは「地名の話など、いままで知らなかったことを知ることができて面白かった」「古代から中世までの歴史を総括的に学べた。いままでこういった一般向けの講義はあまりなかった」といった感想が聞かれました。
 講義中に紹介されたこともあり、終了後、多くの受講生が会場施設内にある博物館で出土品の展示を改めて関心深げに見入っていました。