令和元年度全学客員教授特別講義を開催しました

 12月2日(月)、令和元年度全学客員教授特別講義を本学講堂にて開催し、本学学生や地域住民、同窓生など445名の参加がありました。

 全学客員教授特別講義は、広く活躍されている著名人や各分野の専門家を講師としてお招きし、通常の教育内容をさらに充実させることを目的に開催しています。

 今年度は、「山口きずな音楽祭」のテーマソング「きずな」の作曲を担当し、すべての作品において「いのち」を表現されている宮川彬良氏と、作詞を担当し、社会貢献活動にも取り組まれている湯川れい子氏を講師としてお招きし、「"きずな"の今とこれから」をテーマに、"音楽といのち・きずな"についての講義が行われました。

 冒頭で、LE VELVETSとVOJA-tensionがサプライズ登場し、宮川先生の伴奏とともに「きずな」が披露されました。


 次に、田中副学長が各講師に音楽から"いのち"を感じたきっかけを伺いました。
 湯川先生は、ビートルズの曲は全て「さあ、みんな楽しく生きようよ」と訴えており、音楽は命だと気付いたそうです。



 宮川先生は、小学4年生のときに聴いた「大きな古時計」の歌詞の中で「今はもう動かない」というフレーズからおじいさんの死を悟り、それ以来「童謡の中に作者の思いが詰まっている。"いのち"のことを曲のどこかで伝えている。」と敏感に感じ取るようになったそうです。
 具体的に、「シャボン玉」「赤とんぼ」を例に挙げ、「シャボン玉」の玉は魂を、「赤とんぼ」は温もりを表していることなど、歌詞の意味について歌を交えながら分かりやすく説明がありました。




 その後、改めて歌詞に思いを馳せながら、再度「きずな」が披露されました。


 最後に、講師のお二人から、会場の学生たちに向けてメッセージが贈られました。
 宮川先生:「"いのち"と関係ないような音楽がたくさん聞こえてくるけど、実はそうでもなくて、作る側は常に"いのち"のことをどこかちょっとでも考えている。だから、いざという時すぐ力になる。この胸に飛び込んでおいでと。少なくとも湯川先生と私は全身全霊をかけて本気でそう取り組んでいる。それが本当の"きずな"、ご縁だと思う。」
 湯川先生:「全ての音楽、どんなに悲しいレクイエムもクラシックも日本の民謡でも、木の葉のそよぎ、打ち寄せる波も地球上にあるものは全てリズムを持っている。音楽がそこにあるということは、それだけ平和だということ。だから自分が好きな音楽が歌える、聴けるということで充分。どうぞ好きな歌を歌って、みんなでダンスをできるような世界であってほしいと心から願っています。」

 笑いあり涙ありの講義は、温かい空気に包まれ、"いのち""きずな"の大切さを音楽を通して感じる有意義な時間となりました。