カテゴリー
アーカイブ
- 2025年10月 (12)
- 2025年9月 (11)
- 2025年8月 (8)
- 2025年7月 (13)
- 2025年6月 (10)
- 2025年4月 (4)
- 2025年3月 (2)
- 2025年2月 (8)
- 2025年1月 (7)
- 2024年12月 (8)
- 2024年11月 (10)
- 2024年10月 (9)
- 2024年9月 (5)
- 2024年8月 (15)
- 2024年7月 (7)
- 2024年6月 (8)
- 2024年5月 (7)
- 2024年4月 (5)
- 2024年3月 (1)
- 2024年2月 (5)
- 2024年1月 (4)
- 2023年12月 (15)
- 2023年11月 (13)
- 2023年10月 (10)
- 2023年9月 (7)
- 2023年8月 (13)
- 2023年7月 (10)
- 2023年6月 (7)
- 2023年5月 (5)
- 2023年4月 (7)
- 2023年3月 (9)
- 2023年2月 (7)
- 2023年1月 (8)
- 2022年12月 (16)
- 2022年11月 (13)
- 2022年10月 (7)
- 2022年9月 (7)
- 2022年8月 (7)
- 2022年7月 (15)
- 2022年6月 (9)
- 2022年5月 (6)
- 2022年4月 (7)
- 2022年3月 (11)
- 2022年2月 (7)
- 2022年1月 (8)
- 2021年12月 (16)
- 2021年11月 (8)
- 2021年10月 (9)
- 2021年9月 (7)
- 2021年8月 (10)
- 2021年7月 (8)
- 2021年6月 (8)
- 2021年5月 (6)
- 2021年4月 (2)
- 2021年3月 (8)
- 2021年2月 (5)
- 2021年1月 (7)
- 2020年12月 (3)
- 2020年11月 (5)
- 2020年10月 (3)
- 2020年9月 (3)
- 2020年8月 (2)
- 2020年7月 (1)
- 2020年3月 (3)
- 2020年2月 (4)
- 2020年1月 (2)
- 2019年12月 (5)
- 2019年11月 (7)
- 2019年10月 (5)
- 2019年9月 (2)
- 2019年8月 (5)
- 2019年7月 (12)
- 2019年6月 (2)
- 2019年5月 (5)
- 2019年4月 (4)
- 2019年3月 (1)
- 2019年2月 (2)
- 2018年12月 (9)
- 2018年11月 (4)
- 2018年10月 (4)
- 2018年9月 (3)
- 2018年8月 (8)
- 2018年7月 (10)
- 2018年6月 (3)
2025.10.28
令和7年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジ2回目を開催しました。
令和7年10月21日(火)山口市徳地文化ホール会議室にて、令和7年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジ2回目を開催しました。
今回の講座テーマは、「今日からはじめる脳の活性化エクササイズ」と題し、山口県立大学 看護栄養学部 看護学科 佐々木 直美 教授が、受講者3名に対し講義を行いました。
簡単な文章を声に出して読んだり、簡単な計算をしたりすると脳の血流が良くなり認知症予防になります。講座では、座ったままで手と頭を動かす脳トレにチャレンジしました。
はじめに、受講者の方が普段されている健康法をお聞きしました。テニスや太極拳、子どもたちと一緒に歩くなど、みなさん普段から健康に気を付けて身体を動かしておられるようです。気持ちよく運動を継続することで体全体の血流が良くなり、骨や筋肉の強化や生活習慣病の予防・改善につながります。また、運動で血流が改善すると、脳の神経細胞を育む物質が増えます。これにより記憶力や集中力などの認知機能が向上し気分も良くなることが期待されます。
脳の廃用症候群(病気や怪我などをきっかけに安静状態が長期間続くことで起こる脳を含めた心身の機能低下)を予防するためには、脳の血流を良くすることが重要です。そこで、簡単な文章をできるだけ早く音読することや、簡単な計算を早く解く作業を行いました。
文章を声に出して読むことは、目と口と耳を同時に使うため脳を多角的に活性化させると言われています。また、簡単な計算は複雑な計算をするよりも脳の血流が良くなり脳全体を活性化することがわかっています。
音読と簡単な計算をセットで行うことにより、脳に適度な刺激を与え認知機能を維持することが大切です。
若い頃は計算などの作業が素早くできていたのに、年齢を重ねると時間がかかるようになったと感じることがあります。これは、脳の情報処理スピード、脳の回転速度が低下しているためです。この脳の回転速度を高めるには簡単な問題を速くこなす脳トレが効果的とされています。
さらに、手を動かすことも脳に良い影響を与えます。手指の神経は脳と密接につながっているため、手を動かすことで脳の血流を増やし、脳を活性化させる効果があります。
そこで、ペットボトルのキャップに書いてある数字を紙の上に順番に並べていく脳トレをしました。これは、ランダムに並んだ数字の中から一つ選んで取り出し、目で判断し、手で正しい位置に置くことをできるだけ早く行う作業です。どれくらいの時間でできたかを時計で測り、ゲーム感覚で夢中になり楽しむことができました。
講座の最後には、日々のストレスに向き合い、自分自身を労わる方法として注目されている「セルフコンパッション」について解説がありました。
「セルフコンパッション」とは、自分への慈しみや思いやりを意味します。他人を思いやるように、自分自身のことを大切に扱い、落ち込んだ時や失敗した時にも、自分を責めるのではなく、ありのまま受け入れて寄り添うことで、前向きな気持ちを取り戻しやすくなる心理的スキルです。
そのために、呼吸を整え、がんばって生きている自分の身体や心にむけて「ありがとう」と唱えながら、自分自身の身体に触れるセルフハグを行いました。少しの時間でも、こころが落ち着きスッキリした気持ちになりました。
受講者アンケートでは、
「脳トレが楽しかった。」
「他の参加者の話が聞けて良かった。」
「今の自分にぴったりの講座だった。」
「身近な人にも今日習ったことを教えてあげたい。」
などの声が寄せられました。
脳が活性化すれば認知機能が向上し、物事に対して意欲的になり、感情が豊かになるなどの効果が期待できます。音読や計算などの脳トレを日々の生活に取り入れて脳を活性化させてはいかがでしょうか。
2025.10.15
令和7年度 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ2回目を開催しました。
令和7年9月20日(土)岩国市民文化会館にて、令和7年度 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ 第2回目を開催しました。
今回の講座テーマは、「山口から見る世界史」と題して、山口県立大学 国際文化学部 情報文化学科 井竿富雄 教授が、受講者73名に対し講義を行いました。
講座では、大内氏の時代から近現代までの山口県出身の人物を通して、山口が如何に世界とつながっていたのかを考える内容でした。
私たちが普段何気なく暮らしている地域でも、古くから続く神社やお寺、歴史的な街並みなど史跡や歴史的な場所は意外と身近にあります。そのような場所で歴史に触れると時代の流れを感じることがあります。
受講者のみなさんは、日々の暮らしの中で歴史を感じることはありますか?という質問から講座がスタートしました。
長州藩から命がけでイギリスへ密航し、近代文明を学び明治維新以降の日本近代化に大きな功績を残した5人の若者たち「長州ファイブ」や、台湾総督などを務め防府図書館の前身にあたる三哲文庫の建設資金を提供した上山満之進(かみやまみつのしん・防府市出身)などの話題を交え、山口と世界の関わりを説明されました。
また、第2次世界大戦後のシベリア抑留体験を描いた『シベリア・シリーズ』で第一回日本芸術大賞を受賞した香月泰男(かづきやすお・長門市出身)や、洋画家 名島貢(なじまみつぎ・岩国市出身)の話題もあり、受講者はメモを取りながら耳を傾けていました。名島は帝展(後の日展)や台湾総督府の美術展「台展」に入選し、台北の名門女子高で教員を務めました。戦後は山口女子短期大学(現・山口県立大学)や岩国短期大学で美術を教え、山口県の美術教育に尽力した人物です。
さらに、カンボジア難民やタイのスラム救援事業に立ち上がり「曹洞宗国際ボランティア会」(現・シャンティ国際ボランティア会)を創設した有馬実成(ありまじつじょう・周南市出身)の紹介がありました。地域に根ざした文化活動や難民支援に取り組み、国際協力NGOセンターJANIC理事長や、東京災害ボランティアネットワーク副代表等の役員を歴任し、NGO間調整にあたる「NGOの有馬」と呼ばれました。
このように、多くの山口県出身者が志高く世界で活躍していたことがわかり、県民として誇らしく感じると同時に、知らなかった人物もあり、もっと歴史を学んでみたいと思う講座でした。
受講者アンケートでは、
「自分の居るところが世界に繋がっているという考えを持つことができた。」
「知らないことを調べたい。学びたいと思った。」
「今まで知らなかった山口県の人物を知ることができ有意義だった。」
「歴史に興味が湧いてきた。」
「郷土の歩みを知り、もっと深く学びたいと思いました。」
などの声が寄せられました。
山口から世界はどう見えていたか、世界は山口をどう見たか。このことを常に考えつつ、歴史や文化に触れていくと、いろいろなものが見えてきたりします。歴史を学びながら未来の社会を考えましょう。
2025.10.10
令和7年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジ1回目を開催しました。
令和7年9月18日(木) 山口市徳地文化ホールにて、令和7年度 山口県立大学・山口市サテライトカレッジ1回目を開催しました。
今回の講座テーマは、「認知症になりにくいまちは存在する?」と題し、山口県立大学 看護栄養学部 看護学科 横田 恵 准教授が、受講者30名に対し講義を行いました。
認知症は、様々な病気により脳の神経細胞が徐々に変化し、認知機能(記憶、判断力など)が低下して、日常生活を送ることに支障が出ている状態のことです。講座では、認知症について考え、予防や自分の暮らす地域の環境について見直しました。
はじめに、認知症に対してどんなイメージを持っているか受講者同士で話し合う時間がありました。各自が考える認知症のイメージや、家族や周りにいる人が認知症になった体験談など、さまざまな生の声をお聞かせいただきました。
65歳以上の高齢者を対象にした令和4年度(2022年度)調査の推計では、認知症の人の割合は約12%、認知症の前段階と考えられている軽度認知症害(MCI)の人は約16%とされ、両方を合わせると、3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになります。
軽度認知症害(MCI)とは、認知症と完全に診断される一歩手前の状態です。認知機能低下の自覚はあるものの日常生活は問題なく過ごすことができます。MCIでは、1年で約5~15%の人が認知症に移行する一方、1年で約16~41%の人は健常な状態に戻ることがわかっています。そのため、早期に適切な予防策を講じることで、健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。
イギリスで創刊された世界的に権威ある医学雑誌『Lancet(ランセット)』の2020年論文によると、認知症リスクとして、教育期間の短さ、高血圧、肥満、難聴、喫煙、うつ病、運動不足、社会的孤立、糖尿病、過度の飲酒、頭部外傷、大気汚染の12項目の危険因子があり、これらを修正できれば認知症の40%は予防や進行を遅らせることができると報告されており、生活習慣病予防をすることが認知症対策にもなるとの解説がありました。
受講者の日頃の生活習慣を振り返えるため、自宅からよく行く施設までの経路を地図に描きました。そこに行くまでの交通手段や、歩いている道も記入し、実際にどのくらい歩いているか、運動時間はどのくらいなのかを把握しました。
また、スポーツの会に週1回以上参加している人の割合が多い町ほど、認知症リスクが低いことや、ボランティアグループなどの地域組織への参加割合が高い地域ほど、認知症リスクを有する後期高齢者の割合が少ないといった調査結果の紹介もあり、運動習慣や社会参加が重要なことを学びました。
受講者アンケートでは、
「運動不足や社会的孤立に気を付けたいと思った。」
「地域の実情に応じた話の内容もあり納得できた。」
「積極的に運動をしたいです。」
「聞くだけでなく考えたり書いたりする体験があり、分かりやすかった。」
「具体的な目標を決めて歩いてみようと思った。」
などの声が寄せられました。
認知症の予防には、日々の生活習慣、身体活動、知的活動、そして社会との交流など総合的な取り組みが不可欠です。年齢を重ねることを恐れず、今できることに意識的に取り組むことで、健やかで豊かな人生を送りましょう。
2025.10.09
令和7年度 山口県立大学・和木町サテライトカレッジを開催しました。
令和7年9月12日(金) 和木町 総合コミュニティセンターにて、令和7年度 山口県立大学・和木町サテライトカレッジを開催しました。
今回の講座テーマは、「お口の健康を保つための食生活」と題し、山口県立大学 看護栄養学部 栄養学科 寺田亜希 講師が、受講者17名に対し講義を行いました。
口の健康を保つことは、食べ物をおいしく食べるだけでなく、フレイルや要介護状態になることを防ぐことにもつながります。講座では、オーラルフレイルの予防、口の健康を保つための食生活などについて詳しい解説がありました。
フレイルとは心身の活力が低下する全般的な虚弱状態を指し、オーラルフレイルはフレイルの初期段階の一つで、噛む・飲み込む・話すといった口腔機能が衰えた状態を指します。具体的には、滑舌が悪くなる、食べこぼしが多くなる、むせる、口が乾くなどの症状で、全身のフレイルにつながる「老化のサイン」として近年注目されています。
この衰えを放置すると、食事が偏り低栄養になり、誤嚥性肺炎のリスクが高まるなど、心身の機能低下につながるフレイルの入口となるため、早期の対策が重要です。
受講者は各自、口の健康状態を知るために、チェックリストを使って自分の口の状態を確認しました。その後、咀嚼前は緑色のガムが噛むことで徐々に赤色に変化していく「咀嚼チェックガム」を使って咀嚼力の確認もしました。「きちんと噛めているのか」を目で見て、客観的に知ることができました。
さらに、オーラルフレイルを予防するための、口の体操や頬の体操、舌の体操をしました。唇や頬、口周りや舌の筋力をアップすることで、唾液がよく出るようになり、舌が滑らかに動いて食べ物を飲み込み易くなります。顔の表情もイキイキしてきます。
食生活においてオーラルフレイルを予防するには、よく噛んで食べることが重要です。よく噛んで食べれば、食べ物が細かくなり、唾液中の酵素が消化を助け栄養が吸収されやすくなります。また、喉を通過しやすく飲み込みやすくなります。
噛む回数を増やすには、繊維の多いものや噛み応えある食材を使うこと、食材を大きめに切ったり皮付きのまま使ったりすることなども学びました。
受講した保護者アンケートでは、
「咀嚼と認知症が関係あることがわかり、バランスの良い食事をとらなければいけないと感じた。」
「オーラルフレイルを予防することの重要性がわかった。」
「改めて食の大切さを痛感した。」
「お口の体操を毎日続けたいです。」
「わかりやすいお話しと図解でよく理解できました。」
などの声が寄せられました。
いつまでも元気で生活できるように、定期的に歯や口の健康状態を歯科医師に診てもらい、口腔ケアに気をつけましょう。
2025.09.25
令和7年度 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ1回目を開催しました。
令和7年9月6日(土)岩国市民文化会館にて、令和7年度 山口県立大学・岩国市サテライトカレッジ 第1回目を開催しました。
今回の講座テーマは、「宇野千代と雑誌『スタイル』」と題して、山口県立大学 国際文化学部 文化創造学科 加藤 禎行 教授が、受講者75名に対し講義を行いました。
宇野千代は岩国市出身の昭和期を代表する女性作家です。作家以外にも、ファッション雑誌『スタイル』の創刊や着物デザイナーなど、文学だけでなくファッションや文化活動においても多彩な才能を発揮した人物です。
講座では、雑誌『スタイル』を通して、宇野千代の昭和戦前期から戦後にかけて解説がありました。
宇野千代は1936年、銀座にスタイル社を設立し、グラビア・流行チェック・ヘアスタイル・人生相談など日本初の本格的女性ファッション雑誌『スタイル』を編集・発行します。創刊号の表紙絵は画家・藤田嗣治、題字を画家・東郷青児が手がけるなど、当時の著明な文化人たちが担当しました。
また、編集に携わった新聞記者(のちに小説家)の北原武夫は、公私にわたるパートナーとなり、創刊4年目となる年に結婚することとなります。
雑誌『スタイル』は、その後、戦争の影響を受け、戦局に沿った内容へと誌面を変化させていきます。さらに、戦況の悪化とともに廃刊を余儀なくされますが、戦後直ぐに復刊を果たし、驚異的な反響を呼びます。
岩国市民にとって、宇野千代は郷土の誇りであり敬愛する人物です。2026年秋放送スタートのNHK連続テレビ小説「ブラッサム」に宇野千代がモデルになることが決まり、今改めて注目され、受講者は一生懸命にメモをとり、時折うなずきながら聞き入っていました。
会場には、山口県立山口図書館から展示図書として、復刻版『スタイル』全64冊、および宇野千代関連の書籍を提供いただきました。貴重な展示資料に食い入るように見たり、手に取ったりしながら読まれている方が多くいました。
受講者アンケートでは、
「小説を書くだけでなく、困難な時代を精力的に生き抜いた姿勢に刺激を受けた。」
「実際に誌面を見ながらの解説は、わかりやすく面白かった。」
「雑誌『スタイル』が戦前、戦時、戦後と誌面の内容が変わっていくのがすごく面白かった。」
「宇野千代を身近に感じ、とても学びになりました。」
「とても興味深い講座でした。本を読んでみたいと思います。」
などの声が寄せられました。
宇野千代の人生は波乱万丈でした。結婚と離婚を繰り返したり、震災や戦争を経験したり、会社が倒産したりと、次から次へと困難が押し寄せました。
しかし、彼女はどんなにつらい状況でも、常に前向きに、たくましく生きてきました。その姿は、人生において困難に直面した際、それを乗り越える勇気を多くの人に与えてくれます。
宇野千代の小説を読んでみましょう!