社会福祉学科

2022.11.15

精神保健福祉士養成課程3年生の特別企画を実施しました

11月7日の「ソーシャルワーク実習指導Ⅳ」の授業で、標記プログラムを実施しました。

当日は、本学卒業生の就職先である医療法人社団更生会さまより、4名のソーシャルワーカー(精神保健福祉士・社会福祉士)の方々にご来学いただきました。前半は、まず、地域生活部ワークネクストの藤田さんより、「今後のソーシャルワーク実習へのこころ構えと将来を見据えて」というテーマでご講義をしていただきました。その後、3名の卒業生が加わって、質疑応答の時間を設けていただき、現場で蓄積された精神保健福祉士、社会福祉士の実践について、2年目、3年目、10年目といった先輩各々のソーシャルワーカーとしての豊かな成長に基づいたお話をうかがうことができました。

特別企画の終了後はふり返りのグループワークを行い、学生より、「その人としてかかわり、その人のリカバリーを目指す支援が重要であること」「失敗を恐れずに、利用者さんの経験から学ぶことや新たな挑戦が大切であること」などの多くの学びが挙げられました。精神保健福祉士の役割、姿勢、価値についての実践的なお話を通して、今後の見学および現場実習に向けた動機や取り組むべき課題が明確になる、有意義な機会となりました。

藤田さんご講義の写真
藤田さん(精神保健福祉士・社会福祉士)のご講義の様子です。
質疑応答の写真
「卒業した先輩に色々聞いてみよう」(質疑応答)の様子です。
学生が質問をする写真
学生が質問をしている様子です。

2022.11.15

精神保健福祉士養成課程4年生によるソーシャルワーク実習Ⅲ・Ⅳ(精神保健福祉 援助実習)報告会を開催しました

 10月17日(月)13時より、昨年同様に遠隔システムを併用して、実習指導者のみなさまと大学を繋いで標記報告会を開催しました。

 本年度は、未だ続くコロナ禍の中で、精神科病院では2月から8月まで、障害福祉サービス事業所では5月から9月までの長きにわたって19名の学生を受入れ、ご指導をいただきました。実習指導者のみなさまに、この場を借りて心よりお礼申しあげます。

報告会が始まる様子の写真

 当日は、学生が4つのグループに分かれて、各自の実習体験をグループで共有し、ディスカッションを重ねて得られた成果について発表しました。

グループの発表の写真1
グループの発表の写真2

 4年生代表による「おわりのあいさつ」では、「実習を通して、疾患を有する方々のストレングスや生活のしづらさ、精神保健福祉士の視点や姿勢、自己の課題に気づき、学びを深めることができました。今後もご本人やご家族と共に歩むことができる精神保健福祉士を目指して学び続けたいです」と、笑顔で、力強く述べていました。

 3年生からは、「座学での学びを、実体験を通して理解していくことができるのが実習であると思いました」「利用者の方を理解するためにも、自分自身をふり返るためにも、常に疑問をもつということの大切さを忘れずに、実習を行う中で新たな学びや課題を見つけていきたいと思いました」との感想が聞かれました。

グループの発表の写真2

 ご参加いただいた11機関12名の実習指導者の方々より、あたたかいコメントや事後指導をいただき、4年生にとって大きな励ましとなるとともに、後輩の3年生17名にとっても実習への動機と期待が高まる貴重な機会となりました。

2022.10.26

社会福祉学部学内学会 社会福祉セミナーについて

 2022年10月1日(土)に社会福祉学部において社会福祉学部学内学会(総会・社会福祉セミナー)を開催いたしました。 新型コロナウィルスの影響もあり、開催を見合わせておりましたが、感染対策に留意し、3年ぶりに対面・遠隔のハイブリッドにて開催いたしました。

 社会福祉セミナーでは、本学名誉教授の三島正英先生による基調講演「年々歳々花相似ーライフサイクル論をめぐる断想ー」、各分野でご活躍されている卒業生(9名)による実践報告と座談会が行われました。

 基調講演では、久しぶりの三島先生との再会に喜ぶ卒業生の姿が印象的でした。三島先生のご講義を大学で聞くことができ、卒業生にとっては原点に立ち返る良い機会になりました。三島先生からは、「ライフサイクル論とは希望を次の世代につないでいくこと」というメッセージをいただきました。三島先生、貴重なご講義ありがとうございました。

 卒業生による実践報告や座談会では、卒業生の活躍や成長を知ることができました。在学生にとっては、卒業後の先輩方のお話を直接聞くことで、将来の自分について考えるよい機会になりました。報告や座談会への参加を快く引き受けて下さった卒業生の方々ありがとうございました。

三島正英名誉教授の写真
三島正英名誉教授による基調講演「年々歳々花相似ーライフサイクル論をめぐる断想ー」
卒業生による実践報告の写真
卒業生による実践報告
卒業生の写真
座談会にて在学生の質問に答える卒業生

【卒業生バトン(社会福祉学科)】第四走:岡村 真紀さん

 各学科の卒業生をリレー形式で紹介していこう!という企画「卒業生バトン」。
 社会福祉学科第四走は、医療法人信和会 高嶺病院にて精神科ソーシャルワーカーとして勤務されている岡村 真紀さんです!

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 岡村 真紀(社会福祉学部 社会福祉学科 1999年度卒)
 医療法人信和会 高嶺病院勤務


~【仕事中の様子】院外での講師などの啓発活動にも取り組んでいます~

 小学生の娘が夏休みに学校からミニトマトの鉢を持ち帰ってきました。朝夕に水やりをして、赤くて美味しそうな実が沢山ついています。
 私は現在、依存症専門病院のソーシャルワーカーとして働いています。日々複雑な問題を抱えた患者さんやご家族に出会い、一緒に悩んだり困ったりしながら、人生の伴走者として関わりをもっています。彼らが解決の糸口を見つけ、少し希望を見出し笑顔がみえたとき、私もこの仕事をしていてよかったと満たされた気持ちになります。
 私の大学時代を振り返ると、机で学んだことよりも、精神科デイケアや不登校児の家庭教師のボランティア、いくつも掛け持ちしたアルバイト、遊びも教えてもらったテニスサークル、友人と過ごした濃い時間...楽しかった思い出が次々と頭に浮かんできます。ソーシャルワーカーの武器は自分自身だとよく言いますが、それらの経験全てが今の仕事に役立っていることを、最近になり実感してきました。目の前の患者さんの多様な人生に向き合うとき、私の経験の引き出しを開け、関わりの手立てを探るのです。
 小さな経験の一つ一つはまるでミニトマトを育てるのに必要な水や太陽のようです。そして山口県立大学はそれらの礎となる土壌とも言えます。今私の中のミニトマトはすくすくと育ち、やりがいという色鮮やかな実をつけています。


~【仕事中の様子】患者さんやご家族の相談に応じています~

2022.07.20

精神保健福祉士の方をお招きして、精神保健福祉士養成課程の特別授業を実施しました

 6月27日と7月4日の2週にわたって、「ソーシャルワーク演習Ⅳ」における標記特別授業を実施しました。本演習は、精神保健福祉士養成課程における学習の導入として位置づけられ、日頃はグループワークを中心に進めています。お招きした精神保健福祉士の方々は、いずれも実習指導を担っていただいています。

 6月27日は、精神科医療機関(医療法人貴和会 防府病院)の上野泰徳氏に、7月4日は、就労支援事業所(社会福祉法人千花千彩 緑豊舎)の永井紀子氏に、各機関の特徴や精神保健福祉士の役割について、実践に基づいた講義をしていただきました。講義後は、学生の質問に対して一つひとつ丁寧に答えていただき、精神保健福祉士のイメージがわき、関心や学びの視野が広がる時間となりました。

授業の様子1上野泰徳氏の写真

精神科医療機関(医療法人貴和会 防府病院)の上野泰徳氏

授業の様子2永井紀子氏の写真

就労支援事業所(社会福祉法人千花千彩 緑豊舎)の永井紀子氏

 受講した学生は、上野氏のお話より、「患者さんご本人やご家族だけではなく、他職種の方々との関わりも大切だということや、制度や社会のことをよく知っておくことなど、ソーシャルワーカーとして大切なことを多く学ばせていただきました」、また、永井氏のお話より、「精神保健福祉士としての価値やかかわり方の学びのみならず、私たちにとって、専門職としての生き方やライフスタイルに対する考え方にも影響力のあったお話でした」との感想を述べていました。

授業の様子3

授業の様子4

 学生各々にとって、今後の学習や実習に活かすことのできる多くの学びを得る貴重な機会となりました。