令和6年度 山口県立大学・柳井市サテライトカレッジを開催しました。

令和6年7月6日(土)柳井市文化福祉会館にて、柳井市サテライトカレッジ第1回目を開催しました。

今回のテーマは、古代「周防国」の形成過程 ―東部地域の重要性を中心として― と題して、山口県立大学 国際文化学部 文化創造学科 渡邉 滋 准教授が、受講者48名に対し講義を行いました。

講座では、7世紀代までの政治的な中心は東部地域に置かれており、主要な施設もこの地域に集中していたと考えられることについて、考古学分野の成果も踏まえて紹介がありました。

柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子1
柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子2

古代の周防国というと、国府の置かれた西部地域(現在の防府市)が代表しているように思われる方が多いと思いますが、もともとの中心地は、東部地区(主に熊毛郡から光市にかけての地域)だったことを、東部地区にある古墳や出土品などを根拠に解説がありました。

柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子3
柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子4

柳井市柳井にある「柳井茶臼山古墳」、熊毛郡平生町の「白鳥古墳」、「神花山古墳」など東部地域に古墳が集中していることの紹介がありました。前方後円墳の柳井茶臼山古墳から出土した青銅鏡は、直径が44.8㎝、重さ8.95㎏もあり、古墳時代の鏡としては日本一の大きさです。また青銅鏡のデザインも精緻なレリーフで、当時の高度な技術レベルがうかがえるとの解説がありました。

柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子5
青銅鏡

受講者のみなさんが住んでいる東部地域が中心地であったことや、各地区の地名の由来などの説明もあり、納得した様子でメモしておられました。

柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子6
柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子7
柳井市サテライトカレッジ第1回目の様子8
  • 受講者のアンケートでは、
  • 「周防国のことを深く知ることで、地元の事をもっと知りたいと思うようになった。」
  • 「東部地域に銅鏡などを加工する高度な技術があったことが印象に残りました。」
  • 「周防国の形成過程がよく分かりました。あっという間に時間が過ぎました。」
  • 「郷土の成り立ちがよく分かった。もっと詳しく学習したいと思った。」
  • 「学ぶ内容が新鮮で、また講義を受けたいと思った。」
  • 「現在の地名とのつながりがよく分かり、大変興味が湧きました。」

などの声が寄せられました。

自分が住んでいる町の歴史を知ることで、より親しみを持てたり、誇りに思うことができる講座内容でした。