令和6年度 山口県立大学・宇部市サテライトカレッジを開催しました。

令和6年6月8日(土)宇部市立図書館にて、宇部市サテライトカレッジ第1回目を開催しました。

今回のテーマは、「仙人?それとも魔術師? ― 張果の話を読む ― 」と題して、山口県立大学 国際文化学部 国際文化学科 川口 喜治 教授が受講者18名に対し講座を行いました。

張果(ちょうか)という人は、「八仙」と呼ばれる中国を代表する八人の仙人のうちの一人に数えられる実在の人物で、玄宗皇帝の時代に活躍した記録が残っています。

山口県立大学 国際文化学部 国際文化学科 川口 喜治 教授

川口教授が唐の詩人を研究する過程で張果のことを調べていくと、張果に関する研究が少ない上に、八仙に数えられる以前の張果の実像を語る文献はほとんど解読されていないことがわかり研究に至ったというエピソードの紹介や、張果のことを後世に伝えていくためにも広く知ってほしい思いから、日本ではあまりなじみのない張果を今回の講座で取り上げたと説明がありました。

宇部市サテライトカレッジ第1回の様子1

張果は、ロバを紙のように折りたたんで持ち運び、水を吹きかけて元の大きさに戻しては、その背に乗って一日に数万里を移動したとか、老いていることを問われた時に、白髪を抜き、歯をたたき割り、すぐに黒髪、白い歯が生えてきたなど、信じられないような、さまざまな魔術を行ったことが紹介されました。

宇部市サテライトカレッジ第1回の様子2
宇部市サテライトカレッジ第1回の様子3
宇部市サテライトカレッジ第1回の様子4

受講者の皆さんは、張果の術に驚きながら、一生懸命にメモを取っておられました。

アンケートでは、

  • 「張果のすばらしさを教えて頂いて、本を読んでみたい気持ちになった。」
  • 「学生になった気分で学ぶ楽しさを味わえました。」
  • 「少しずつ、漢文を楽しく学びたいと思った。」
  • 「張果のもつ色々な術を知ることができ、面白かったです。」

などの声が寄せられました。

日常とは違う、いわば異世界に入り込む楽しさが味わえるのは、文学ならではの魅力だと感じることができました。

「漢文を読む。また楽しからずや!」