令和6年度 山口県立大学・和木町サテライトカレッジを開催しました。

令和6年9月6日(金)和木町総合コミュニティセンターにて、和木町サテライトカレッジを開催しました。

今回は、「『認知症になりにくいまち』は存在する? 」というテーマで山口県立大学 看護栄養学部 看護学科 横田 恵 准教授が、受講者36名に対し講義を行いました。

山口県立大学 看護栄養学部 看護学科 横田 恵 准教授

はじめに、認知症に対してどんなイメージを持っているか隣の方と話し合い、講座がスタートしました。

和木町サテライトカレッジの様子1

講座では、認知症とMCI(軽度認知症)をあわせると、65歳以上の約3人に1人が認知機能にかかわる症状があるという調査データが示されました。MCIとは、正常な状態と認知症の中間の状態で、記憶力や注意力などの認知機能に低下がみられるものの、日常生活に支障をきたすほどではない状態のことをいいます。

MCIになると必ず認知症に進行するというわけではなく、正常な状態に戻る可能性もあります。MCI状態になってから1年で約5~15%の人が認知症に移行する一方、約16~41%の人は健常な状態に回復することがあることがわかっています。

認知症になる前のMCI状態の時に早めの対策をすることが認知症予防のカギになります。そのために、生活習慣病予防や、運動不足や社会的孤立などの危険因子を取り除くことが大切という解説がありました。

和木町サテライトカレッジの様子2
和木町サテライトカレッジの様子3

高齢者は、「寝たきりになると認知症になりやすい」といいます。その逆に、「日常的に運動習慣がある人は認知症になりにくい」、1日の平均歩行時間が30分増えると、健康関連のQOLスコアが高くなり「歩くと健康にいい」ということが証明されています。

そこで、自宅から週1回以上使用する施設までの地図を描いてみる時間がありました。日頃歩いている道や、よく行く施設、お店、交通手段などを記入しました。実際に描いてみると、よく通る道や、どれくらい歩いているかよく分かりました。

和木町サテライトカレッジの様子4
和木町サテライトカレッジの様子5
  • 受講者のアンケートでは、
  • 「歩行習慣や社会とのつながりが、認知症予防に良いことがわかった。」
  • 「認知症予防のために生活習慣が大切であることが理解できた。」
  • 「人生が楽しくなるように思えた。」
  • 「生活の中に運動と趣味を取り入れていきたい。」
  • 「日常生活を見直すきっかけになった。」
  • などの声が寄せられました。

認知症予防の取り組み方を具体的に理解することができ、正しい知識を得る講座となりました。

  • 認知症にならないためにも…
  • 今日行く(教育)ところがある。
  • 今日の用(教養)がある。
  • そして 貯筋
  • で豊かな人生を送りましょう!