内閣官房 オリンピック・パラリンピック~世界のおもてなしプロジェクト~



 2021年2月21日に、内閣官房主催の「オリンピック・パラリンピック~世界のおもてなしプロジェクト~」へ参加しました。
 このイベントは、内閣府主催で開催され、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に、各ホストタウンが相手国の歴史や気候風土、社会・文化の違いを踏まえた「食によるおもてなし」のあり方を探求し、食を通じて選手等に日本の各ホストタウンの食の素晴らしさを実感していただけるようにすること、ひいては地元住民が改めて地域の食の価値を発見出来るようにすることを目的として、実施されました。
 全国から12の自治体が参加し、山口県立大学は、山口市、山口県の協力のもと、看護栄養学部栄養学科2年生11名、4年生1名が全国に向けて発信しました。
https://host-town.jp/cooking/archive

 山口市は、スペイン水泳選手団のホストタウンです。イベントでは、地元山口産のGAP食材等を使用して、スペインの食文化を尊重した料理と、山口らしいおもてなし料理の2種類の料理を開発するという課題に取り組みました。
1つ目のスペインの食文化を尊重した料理では、「スペインプレートde山口」という料理を開発しました。この料理では、スペインのバルで広く食べられている『ピンチョス』と、2種類のパエリアをおにぎりにしてワンプレートに乗せました。ピンチョスは、GAP食材と山口県産食材をふんだんに使用し、たくさんのピンチョスから選んでいただけるように12品開発しました。パエリアは、山の幸を使用した赤色の山の幸のパエリアと、海の幸を使用した黄色の海の幸のパエリアの2種類とし、プレートに乗せる際にはおにぎりの形にし、上から見るとスペインの国旗に、横から見ると山口の山の形に見えるように工夫しました。



 次に、山口らしいおもてなし料理では、「勝利の砲台~幸せのふく三昧~」という料理名でコース風に仕上げました。この料理でも、GAP食材と山口県産食材をふんだんに使用し、前菜、メイン料理、主食は選択できるように、2種類ずつつくりました。山口県ならではの食材として、ふく、長州鶏、はなっこりー、徳佐りんご、夏蜜柑の砂糖漬けを使用し、タイトル通り、贅沢な食材をふんだんに使用しました。低温調理法をもちいて素材のうま味を生かした料理に仕上げました。料理を開発するにあたって何度も試作を繰り返し、スペイン選手団の方たちに母国の料理と違和感なく食していただき、山口県の食のすばらしさも感じ取ってもらいたい、という思いで取組みました。
 東京オリンピック・パラリンピックで普段以上の力が発揮できるように、という願いを込めて、24品の料理を創作しました。


 当日は、オンラインでの発表でした。発表時間15分という短い時間でしたが、私たちが開発したたくさんの料理を綺麗に映せるように、また料理への思いをしっかり伝えられるように、工夫を凝らして発表を行いました。この料理をいつかスペイン選手団の方々に提供し、食べていただける日が来ることを願っています。