平成29年8月31日(木) 岩国市玖珂でサテライトカレッジ「『身心のこと・郷土の誇り』学んで暮らしイキイキと」を開催しました。
この講座は、5月から9月の間5回にわたり身体と心の健康や岩国に関する講義などさまざまなテーマで開催するもので、4回目となる今回は、国際文化学部の加藤禎行准教授が「岩国の作家 宇野千代について」と題して講義を行い、19名が千代の生涯や作品、ふるさととの関わりについて学びました。
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講義では、まず、幼少期から晩年にかけての写真と共に、宇野千代の生涯について紹介がありました。宇野氏は高名な作家や画家との出会いと別れを繰り返しながら、晩年には一人シンプルライフを送り、98歳まで生きたとのことです。
次に、「おはん」や「色ざんげ」といった作品の音読と共に、宇野氏の文学には一人称の語りで進むという特徴があるといった解説がありました。
最後に、宇野氏が随筆で自分の故郷を紹介したり、岩国を舞台にした作品を残しているように、捨てていったふるさとだからこそ、成功してそのふるさとへの強い思い入れがあるということを「私の靑春物語 抄」を音読しながら講師が解説し、「破天荒な人生と長寿」を思いながら宇野氏の文学に触れてほしいと受講生に呼びかけました。
講義の終わりに、講師が持参した宇野氏自筆のはがきを受講生全員が熱心に見入っていました。
受講生からは、「千代の作品をもう一度読み直したい」「分かりやすい説明と音読で千代の作品を身近に感じた」という声もあり、充実した学びとなったようです。