ナバラ州立大学 国際文化学科3年 新宮萌花<最終号 1~2月>

私は現在、帰国し、スペインにいたときには飲むことがなかったスターバックスのコーヒーを飲みながら、最終号を書いています。図書館にいるのですが、スペインで培った安全対策は今も健在です。

この度、予定より5か月ほど早く帰国しました。前回から一か月も経っていないのですが、この間の出来事について報告していきます。なぜ帰国することにしたのか気になっている方もいらっしゃると思うので、少し説明します。興味がない方はスキップしてくださいね。一番大きな理由は自分の目標を達成できないと考えたからです。私の目標は「異なる文化や言語を持つ人と関わることで価値観や視野を広げる」ことでした。しかし、シェアハウスでの他言語での交流はほとんどなく、コミュニケーションをとる機会が少なかったように思います。このような環境では自分の目標は達成できないと強く感じました。もう一つの理由がお金です。スペイン滞在時、円安が過去最高レベルまで進みました。当たり前ですがERASMUSに参加するのも、引っ越しするのもお金がかかります。金銭的な不安は常にありました。そこで、「スペインに滞在し任期を満了することを目標にするのか、当初のまま自分の価値観を変えるような活動をするのか」考えた結果、自分軸は変えずに帰国することにしました。

<ヨーロッパ周遊>

先ほど記載した活動とはヨーロッパ周遊です。現地でできた友人と、ケルン(ドイツ)、アムステルダム(オランダ)、ブリュッセル(ベルギー)、ルクセンブルク(ルクセンブルク)、パリ(フランス)、ポルト・コインブラ・リスボン(ポルトガル)に行きました。ほとんどをバス移動で交通費を安く抑えたり、スーパーの商品で食事を済ませたりすることで節約しました。スペインでのパン屋やバルでは当たり前に店員の方に挨拶するのが普通ですが、他のヨーロッパ圏でも同様でした。日本では注文する際に挨拶することはないですが、欧州ではそれが当たり前のように馴染んでいました。治安についてですが、比較的安全な地域を周ったということもあり、安全に過ごすことができました。ケルンは寒く、雪が降っていたのでオニオンスープが体にしみました。値段が高くて驚いたのですが、ボリュームがすごく、日本での量の三倍ほどあったように感じます。特に印象的だったのは、ブリュッセルで実際に話しかけてくる物乞いに遭遇したことです。周りの人の対応と同じようにするのが一番の安全対策だと思います。無視をするか、「No.」ときっぱり断ることが大切だと思います。良心は痛みますが、私にできることはないので心を鬼にして対応しました。宿泊については、アムステルダムが一番個性的で、船舶でした。なかなか体験することができないので、いい経験になったと思います。最も安心して過ごせたのはルクセンブルクです。物価は高いですが、街全体にWi-Fiが通っていたのが印象的で、カフェでの対応がすごく親切でした。食べ物はやはり、パリがおいしかったです。クロワッサンやマカロンを食べましたが、日本にはないクオリティでした。そして、オシャレな店が多かったと思います。ポルトガルは坂が多く、移動はすごく大変でしたがタイルの小物がとてもかわいく、癒されました。

<帰国してから>

帰国して一週間ほど経ちますが、英語で質問しようとする癖ができているようで、現地で努力していたことを感じさせられます。実家にいるのですが、時差なのか疲れなのか分かりませんが、毎日すごく眠いです。支えてくれる両親に感謝しています。第一号でも記載しましたが、就職活動も継続しており、毎日のように説明会や面談に追われています。

留学して、自分のことについて深く知り、大切にしたいことやこれからの自分の理想像について考えました。ヨーロッパの穏やかな生活にあこがれを持ち、自分を大切にする文化が素敵だと感じています。スペインに来たことで、就職した後の理想の姿が変わりました。価値観に対する刺激をもらえたのだと実感しています。
また、単位交換についてですが、他の方で記載している方は少なく私たちは大学のシラバスが以前の留学生と違うこともあり、大変です。成績証明書を単位交換のために提出する必要があるのですが、12月にスペインの大学に伺ったところ、2月半ば以降とのことでした。単位交換は1か月以内に行う必要があり、1月末に帰国した私にとっては焦りがあります。大学の事情を私に変える力はないので、板挟みのような状態だと感じていていますが、どうすることもできないのでできるだけスムーズな書類の提出ができるように他の物を完ぺきに準備しておこうと思っています。もし、単位に余裕があるのなら避けた方が精神的に楽なのではないでしょうか(私は就職活動があるので、できるだけ授業数は減らしたいと思い単位交換しようとしています)。

ケルンで食べた大きな玉ねぎのスープ
ケルンで食べた大きな玉ねぎのスープ
アムステルダムの夕方
アムステルダムの夕方
夜のエッフェル塔
夜のエッフェル塔

<今後スペイン留学する方へ>

私は、海外へ留学することで自分を変えることができると信じていました。しかし、大事なことは留学することではなく、自分を変えようとすることだと気づきました。私自身、自分を変えることは留学することであり、留学するためにはお金がかかるからと諦めていました。しかし、奨学金が出ること、両親からの支援があることでスペインに留学することができました。自分が持つ背景や文化と異なる地域に行き、生活をすることは、何かしらの成長につながると思います。しかし、自分が求めている成長と適合するかはわかりません。スペイン語を勉強したい人、スペイン文化が好きな人にはお勧めです。しかし、私のように漠然と成長したいという気持ちや留学することで成長できると信じている人には厳しい環境になのではないでしょうか。また、特定の単位が欲しいと思いながら留学される人は期待しない方が良いと思います。本学とあまり対応している単位がないと感じました。事前に教務部門でどのような単位が単位交換できるのか伺っておいた方がよいと思います。私自身、このような結果になることは想像していなかったのですが、スペイン留学を経験できたお陰で、自分自身について見つめなおし、自分軸を見つけ貫くことができたと感じています。海外に長期滞在するという人生で一度体験できるかどうか分からないことを両親や本学のお陰で挑戦することができましたことに心から感謝いたします。