ナバラ州立大学 国際文化学科3年 原田結衣 <1号 2019年9~10月>

 留学生活が始まって早いもので2か月が経ちました。パンプローナは朝夜の気温が一桁台になる日も増え、季節の変化を感じながら生活しています。今回は私たちが住んでいるところ、留学前の準備、こちらに来てからやるべきこと、そしてホームステイ生活について紹介します。

パンプローナについて

 大学のあるパンプローはナバラ州の首都です。ナバラ州はスペインの北部でフランスまで車で行けるほどの距離にあります。気候は乾燥しているため、日光は強めですが、夏でも快適に過ごすことができました。(サングラスを持ってくることを強くお勧めします。)街のところどころで、中世の名残を感じることができ、多くの美しい建物や自然があり、治安もとてもいいです。都会とは言えませんが、首都なので街中には多くのバルやカフェ、いろいろなお店があります。バスク語を話す人も一定数いるため、街中でスペイン語表記とバスク語表記が同時に並んでいる看板をよく目にします。7月には日本でも有名な、あの牛追い祭ことサン・フェルミンが開催され、スペイン中から多くの人々が訪れます。


ZARAが4階建てで立派です

パンプローナ市役所です。とても立派で美しい造りになっています。

パンプローナでの生活

 私は日本にいる間に、昨年度留学をしていた磯部さんがお世話になっていたホームステイ先に住むことを決めていたので、パンプローナに着いた初日からホストファミリーと生活をしています。一緒に留学した2人は、寮で過ごす1週間で、自力でピソを探し、それぞれ別のピソに住んでいます。ホームステイの費用は、月に600ユーロとかなり高めですが、食事は付くし、洗濯や掃除などはホストファミリーがほとんどやってくれるため、生活自体は楽です。何より最大の利点はスペインの文化や生活スタイルを直接感じられることだと思います。また、彼女らはよく話すので会話を聞いているだけでもかなり勉強になります。最初の頃は、ほぼ英語で会話していましたが、今では彼女らもほぼスペイン語で私に話しかけてくるようになり、私もできるだけスペイン語を使って話すようになりました。たまに上手く伝わると、とても褒めてくれるので、その時はとても嬉しいです。文化の違いや完全に1人の時間がないことで、たまに少ししんどいなぁと思うことも正直ありますが、パンプローナでのホームステイ生活はとても貴重ですし、ホストファミリーはみんな優しいので、このような経験ができて本当に良かったと思っています。
 家から大学まで、バスを使って通っています。バスで30分ほどかかかり少々面倒ですが、ここではバスカードを作ると、バスに1回1ユーロ以下で距離に関係なく乗ることができますし、バスの来る頻度も高いため、なんなく通うことができています。最悪の場合はですが、歩いて行くことも可能です。ちなみに歩くと1時間以上かかります。
 平日の空き時間は図書館で勉強をしたり、買い物に行ったり、友人とご飯を食べに行ったりしています。休日は家にいることもありますが、友人と外出したりErasmusの企画している旅行などに行ったりしています。Erasmusについては後述します。

大学の授業について

 大学の授業開始は9月からでしたが、8月26日~8月30日までレベル別のスペイン語集中コースがありました。このクラス分けのために小テストがありますが、あまり身構えなくていいと思います。
 授業は、1年生がとるSOCIAL ORGANIZATION AND HUMAN DEVEROPMENT(英語でとる社会学)と、HABRIDADES COMUNICATIVAS EN ESPAÑOL COMO LENGUA EXTRANJERAⅠ(外国人のためのスペイン語の授業)、そして言語センターの英語とスペイン語の授業をとっています。社会学の方は、周りの学生の英語力が高く、常に自分の力不足を感じていますが、学生は基本優しいですし、自分のためにも頑張ってやり遂げたいと思います。

Happy Erasmus について

 多くの留学生は、Erasmusという学生団体の開催するイベントや旅行によく参加しています。この旅行を利用すると、破格の値段で旅行をすることができ、私たち留学生にとっては大変魅力的です。私はこれを利用して既にサラマンカ、サラゴサ、ナバラ県内を旅行しましたが、自分たちだけでは絶対知らなかったし行かなかったと思われる場所にも行けるので、そこがいいところだと思います。また、これに参加することで多くの留学生と知り合うこともでき、交友関係を広げる絶好のチャンスなので、一度は参加してみることをお勧めします。ただし、安い分宿泊施設の質はよくありません。むしろ悪いです。そこは我慢するしかありません。
 また、定期的に開催されているイベントで心に残っているのは、International dinnerです。留学生が各々自国の料理を作って持ち寄るというイベントだったのですが、日本の巻き寿司と焼き鳥がとても好評で、嬉しくなりました。また、私は料理を作れなかった分、折り紙を折って持って行ったのですが、色々な留学生が折り紙に関心を持ってくれたり、中にはもらってもいいかなど聞いてくる学生もいて、それもまた嬉しかったです。他国の料理にも触れることができ、色々な留学生とたくさん話せて、いい経験になりました。


ナバラ県内のオリテにて台湾人留学生達と

ナバラ県内のウレデラ川。とても綺麗だったので印象に残っています

おわりに

 来たばかりのころは不安も大きかったですが、今は留学生の友人や現地の友人ができ、何とかやっていけそうな気がしています。残り7か月、一日一日悔いのないように過ごしていきたいです。