慶南大学校 国際文化学科3年 福元なつ <最終号>

はじめに

 慶南大学校に来てから、あっという間に1年が過ぎました。今年度は新型コロナの影響により、夏休みに一時帰国せず、ずっと韓国で過ごしたので、その分学べたことも多いと思います。定期報告ももう最終号となったので、今回は期末考査についてとこの1年間の振り返りをしたいと思います。

期末考査について

 慶南大学校では、期末考査が12月の第2、3週目に行われました。11月末から新型コロナの感染状況が再び悪化し、オンラインでの授業に変更されたこともあり、私が履修している5科目中4科目は期末試験がオンラインで行われました。「中国の理解」という授業のみ前期同様、対面で試験が行われ、ほかの科目はオンラインで選択式問題の試験、プレゼンテーション試験などの形で行われました。12月末には後期の成績が出ましたが、自分の中では良い結果を出すことができたと思います。

休日と冬休みの過ごし方について

 12月初めの週末に韓国人の先生のお宅で、김장(キムジャン)というキムチを漬ける行事を見せていただきました。1年分のキムチを2日に渡って漬けるそうですが、先生のお宅では白菜を70玉も使っていました。できたキムチをいただきましたが、市販のものよりもこだわっている分、すごくおいしかったです。


キムジャンの様子

 そして、12月後半から冬休みに入りましたが、語学堂の授業は冬休みも続けてあったため、帰国まで私も通うことにしました。冬休みの平日は語学堂に通い、休日には友人とご飯を食べに行ったり、ドライブに連れて行ってもらったりしました。友人のお母さんが家に招待して手料理をふるまってくださったのですが、韓国の家庭料理を食べる機会がなかなか無かったので、とても心が温まりました。韓国では新型コロナの影響により、12月後半から飲食店などでの5人以上の集まりが禁止されたり、カフェはテイクアウト、デリバリーのみでの運営に制限されたりするなど、少し残念な点はありましたが、それなりに充実した冬休みを送ることができたと思います。


釜山大学に留学中の松井さんと行ったハプソンドンのカフェ

ドライブで見に行った景色

友人のお母さんの手料理

帰国について

 1月中旬に日本に帰ってきましたが、今回の帰国はかなり大変でした。11月末に金海空港(釜山)から福岡空港の航空券を予約していたのですが、12月末に飛行機がキャンセルになってしまい、その上、金海空港から日本に行く飛行機もすべてキャンセルになってしまいました。そのため、仁川空港(ソウル)から飛行機に乗らなければいけなくなり、また航空券を予約したのですが、出国10日ほど前に飛行機の出発時間が変更になったり、5日前には出発日が2日延期になったりと、本当に飛行機に乗るまでいつ日本に帰ることができるのか確実ではないという状況でした。また、日本での新型コロナの状況悪化により、入国時に出国前72時間以内に実施した新型コロナ陰性の検査証明の提出が求められることになり、韓国の病院でPCR検査を受けました。私の出国日が火曜日で、検査から結果が出るまで1~2日かかるため、土曜日に検査を受けに行かなければなりませんでした。保健所や病院によっては英文の検査証明書を発行してもらえないところもあるので、前もって連絡して確認してから行きました。月曜日の午前中に検査証明書を無事受け取ることができ、検査料と証明書発行料を合わせて、約2万円の費用がかかりました。仁川空港に行くまでは、空港直行のリムジンバスなどが運行を中止しており、夜行バスを乗り継いで行きました。福岡空港に着いてからも空港内でPCR検査が行われ、結果が出るまで待機しなければなりませんでした。


飛行機から見た景色

1年を振り返って

 この1年を振り返ると、毎日が新鮮で楽しかったという考えが1番に思い浮かびます。もちろん、外国での生活なので、大変で辛いこともありましたが、それを忘れるくらいの楽しさがあったと思います。新型コロナの影響で学校に通えない状況でも、語学堂に通って毎日韓国語を使う環境に自分を置くことで、留学に来たばかりのころと比べると、韓国語の実力も遥かに伸び、目標だったTOPIK6級も取得することができました。また、秋夕(チュソク)やキムジャンなどの行事を実際に目にしたり、韓国の高校に行って一緒に授業を受けたりして、韓国独自の文化を現地で学べたのが本当に貴重な体験だったと思います。行動力やコミュニケーション能力の面でも以前より成長でき、やりたいことも見つけることができたので、留学に挑戦して本当に良かったです。留学期間はこれで終わりですが、韓国語は現状に満足することなく、勉強し続けるつもりです。また、韓国に対する理解ももっと深めて、この経験を活かすことのできる仕事ができたら良いと思います。


馬山出発前日に友人たちがサプライズしてくれました

クリスマスにサイクリングをしました

最後に

 今年度は本当に大変でしたが、留学に快く送り出してくれた家族、いつも応援してくれた友人、サポートしてくださった大学の教職員の方など、支えてくださった周りの方々に感謝を伝えたいです。ありがとうございました。