慶南大学校 国際文化学科3年 福元なつ <1号 2020年3~4月>

はじめに

 2月末から始まった留学生活でしたが、私が韓国に到着した直後からコロナの状況が悪化し、スムーズなスタートではありませんでした。マスクの着用はもちろん、寮の部屋は1人ずつの使用になったり、毎日体温測定が行われたりと、その影響が感じられる生活が始まりました。外出や活動も思うように出来ず、不便な日々が続きますが、貴重な留学生活を無駄にしないように毎日を過ごしています。

事前準備について

 まず、留学前の書類などの事前準備が大変だったので、それについて少し話したいと思います。私が慶南大学校に留学することが決まったのは、留学が始まる前年の8月でした。慶南大学校への交換留学の選考は2次募集まであるので、2次選考の結果が出た12月頃から本格的に準備が始まります。12月中に派遣先の大学に提出しなければならない書類の準備、1月には参加同意書や出国届、海外保険加入のための書類の準備などがあります。それに加えて、ビザ取得のための書類も自分で確認して揃えなければならないため、自分の管轄の大韓民国大使館または総領事館のホームページをよく見て、必要書類を早めに準備しておくことをお勧めします。私は山口で一人暮らしだったので、アパートの契約内容の変更手続きや渡航の準備もあり、また期末試験の時期も重なっていたので、かなりバタバタして大変でした。

初期費用について

 留学生活が始まるにあたって、最初の1カ月は出費が重なりました。韓国までは関釜フェリーの1等室を友人と利用し、フェリー代は1人6250円でした。開講の延期に伴い、大学までの送迎バスが延期になったことを出発間近に知り、送迎バスに乗ることができなかったため、釜山港からタクシーとバスを利用し、大学までなんとか自力で辿り着くことができました。韓国に到着してから、寮費(約64900円)、布団代(約5500円)、日用品費(約2万円)、外国人登録費(約3000円)などの費用が掛かりました。コロナの影響で食堂が閉鎖されており、食事は自分たちでどうにかしなければならなかったため、その食費や、ほかにも交通費、交際費など含めて、最初の1カ月で12万円ほどの出費がありました。

授業について

 授業についてですが、今年度の前期の講義はコロナが収まるまでオンラインで進めていくことが発表されました。通常の対面授業とは内容が異なるかもしれませんが、前期に履修している科目について詳しく書いていきたいと思います。慶南大学校では、ほとんどの科目が1科目で3単位とることができ、1コマ50分の授業が週に3回あります。学期ごとに12~19単位を履修することができ、私は今回4科目(12単位)を履修しています。私が履修している授業は、「韓国語文法中級」、「韓国語読み書き中級」、「韓国語会話中級」の留学生用の授業3つと、私が所属している国語国文学科の授業である「韓国語文法の理解」の4科目です。留学生用の授業では、先生がゆっくり分かりやすく授業を進めてくださるので、授業についていけない、分からない、などの問題はありません。しかし、課題が多く、文法の授業では、毎週たくさんの練習問題を解いて提出しなければなりません。課題もオンライン上で提出するため、すべてパソコンで作成しなければならないのですが、ハングルをキーボードで打つのに慣れていないため、時間がかかります。読み書きの授業では、授業で習った内容に基づいて、文章を書かなければいけません。また、会話の授業では、授業に出てきた状況に応じて、会話文を作り、それを録音して提出します。そして、韓国人の学生たちと一緒に受ける「韓国語文法の理解」という授業では、留学生用の授業とは異なり、先生も通常の速さで話して授業を進めていくので、かなり集中力が必要です。専門的な内容なので、出てくる単語も難しく、なかなか聞き取れないこともあります。難しいですが、韓国語の文法を深く学べるので、熱心に取り組んでいます。


前期時間割表

寮生活について

 私が住んでいるのは、女子寮のⅮ棟です。元々は2人部屋で、机、ベッド、ロッカーがそれぞれ2つずつありますが、現在はコロナの影響で、1人1室となっています。各階には共同のトイレ、シャワー室、洗面台があります。また、浄水器も各階に設置されており、2階には電子レンジもあります。12階には洗濯室があり、1回1000ウォンで洗濯機を利用することができますが、洗剤は自分で用意しなければなりません。寮の入口には、セキュリティゲートがあって館生証がないと入れないようになっており、各部屋のドアにはテンキーロックがついているため、セキュリティ面でも安心です。宅配便などが届いた場合には、管理人の方が、各部屋に1つずつ付いている電話を通して教えてくれるので、寮の入口にある警備室に行ってサインをして受け取ることができます。


寮の部屋の様子

まとめ

 コロナの影響により想像していた留学生活とは異なる日々ですが、韓国人の友人もでき、一緒に遊んだり、ご飯を食べに行ったりしながら、なんとか楽しく過ごしています。自分の健康管理を徹底しながらも、挑戦する機会があれば、積極的に取り組んで、有意義な時間を過ごせるよう心掛けたいです。