センター大学 国際文化学科4年 亀山琴美 <最終号>

はじめに

 こんなにも早く最終号を書く日が来るとは、留学前は想像もしていませんでした。帰国してからもう1ヶ月近く経ちますが、私は本当に約1年間留学をしていたのだろうか、まだセンター大学に通っているのではないかと、不思議な感覚があります。今回は帰国についてと、留学生活全体をまとめて報告します。センター大学への留学に興味がある人に、少しでもどのような留学生活だったのか伝えることができれば幸いです。


春が来てキャンパス内は緑がいっぱいになりました。

寮生活

 寮は自分で選ぶことができないため、本当に運次第です。私の寮は古くて狭く、窓は外れかけていて、シャワーはほとんど熱湯か水しか出ず、帰国する2週間ほど前から部屋の電源プラグがほぼ全て壊れるなど、決して良い生活環境ではありませんでした。しかし、人数が少ないからこそ、寮の同じフロアの人達は皆仲が良く、一緒に寮の愚痴を言い合いながら楽しく過ごすことができました。今となっては不便な生活も全てが良い思い出です。

食事について

 基本的に、食堂かキャンパス内のカフェで食事をします。幸い、私の場合は留学前と後の体重は同じだったのですが、留学中は体重の増減を繰り返していたように感じます。基本的にカロリーの高い料理をバイキング形式で食べるため、しっかりと自分で栄養管理をすることが大切です。

勉強について

 正直に言うと、センター大学に在学していた期間は人生で一番必死に勉強しました。毎日の予習・復習は、英語だからということもありますが、日本の大学より難しく、量も多かったため大変でした。そのため、どれほど頑張っても全てを終えることができない日もありました。そんな時には優先順位をつけ諦めることも大切です。体調を崩してしまっては元も子もないので、優先順位は、睡眠、食事、勉強にするのが良いと思います。また教授に相談することもお勧めします。正直に時間が足りないことを伝えると、重点的に予習・復習すべきところや、反対にそこまで着目しなくても良いところなど、嫌な顔一つせず教えて下さる優しい教授ばかりです。


テスト勉強に疲れて寝ている間に、友人がメッセージを書いてくれていました。

日常生活

 毎日勉強に追われるため、しっかりとリフレッシュできる時間を確保することがとても大切です。大学周辺は田舎なので、車がないと行動範囲はかなり限られてしまいます。しかし、ジムで運動をしたり、友人と一緒に散歩に出かけたり、バスケットボールなどをするだけでもストレス発散になります。また友人と一緒に料理をすることもお勧めです。車を持っている友人がいれば、映画やレストランやショッピングに連れて行ってもらえます。アメリカは車社会なので、交通手段が必要な場合には遠慮せずに友人に相談してみてください。


ローラースケートやテーマパークなど色々な場所に一緒に行きました。

帰国について

 私はオープンチケット(予約時に、復路便を指定しない航空券)の往復チケットを購入していたため、期末試験のスケジュールが分かってからすぐに航空会社に電話をして帰国日を指定しました。比較的、安く購入することができ、また一度目の帰国日の変更は、税金以外は無料でできるため、オープンチケットを購入することをお勧めします。
 5月15日に最後の期末試験が終わり、翌日の16日朝6時発のフライトで帰国する予定でした。一週間ほど前から徐々に荷造りをはじめ、試験直後に荷物の最終確認と部屋の掃除を行いました。その後は友人と一緒に車で約3時間かけてオハイオ州にあるKings Islandというアミューズメントパークへ行き、3時間ほど思いっきり遊びました。夜12時ごろにキャンパスに戻り、少しゆっくりしてから午前3時に空港へと向かいました。朝早くの出発だったにも関わらず、友人が空港まで見送りに来てくれました。これで本当に皆とお別れなのだという実感がわき、涙が止まりませんでした。
 ケンタッキー空港を6時に出発する予定でしたが、その飛行機が機械トラブルでキャンセルされてしまったため、4時間後の飛行機に変更になりました。また、その飛行機も到着時間が遅れたため、シカゴ空港から成田発の便へ乗り換える時間が1時間もありませんでした。不安でしたが、ケンタッキー空港から成田まで偶然にも全く同じ便のアメリカ人女性と仲良くなったため、一緒に移動することができ、心強かったです。丸1日ほどかかったフライトはとても長かったですが、日本に帰って来られた嬉しさで、すぐに疲れは吹き飛びました。


午前3時にも関わらず皆が見送りをしてくれました。

大親友です。今年の夏に日本に来てくれる予定なので、とても楽しみです。

最後に

 留学が終わった今、英語でスムーズに話せるようにはなりましたが、この留学生活を通して英語力がどれほど伸びたかと聞かれると、正直なところ分かりません。この留学では語学力以上に精神的に成長したように思います。分からないことやできないことがあった場合、無駄なプライドを捨て素直に助けを求められるようになりました。自分だけではできないことも、周りに手助けしてもらい、必死にもがいて地道に努力し続けることでなんとかやり遂げることができるということを、身をもって実感しました。また、留学中に出会った全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。中には英語ができないと決め付け、口をきいてくれない人もいました。初めはショックを受けることもありましたが、外国人に対してマイナスイメージを持つ人は日本、アメリカに限らず、世界中どこにでもいます。多くの人が私のことを日本人の留学生としてだけではなく、一人の友人として接してくれました。また、日本から家族や友人がいつも私を励まし応援してくれたおかげで、辛い時も頑張ることができました。これからセンター大学に留学される皆さん、たくさん不安なことがあると思いますが、最後には全部良い思い出になります。無理せずに、思いっきり楽しんで下さい!