青島大学(2018年度交換留学生)国際文化学科3年 市木陽 <4号 2018年9~10月>


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 新学期が始まり、新たなクラスメイトや友人と新たな生活がスタートしました。10月に入る頃には、青島はもう秋らしくなり、少しずつ肌寒くなってきました。つい先日始まったように感じられる青島での留学生活も残り2か月ほどとなり、限りあるここでの時間を有意義なものにするために、学びと遊びを両立して生活することを心がけています。  今回は、新たに始まった大学生活について報告します。

新学期について

 新学期では、私は8階級あるうちの6階級目にあたる202Bクラスを選びました。クラスメイトは全員合わせて14人で、スロベニア、スペイン、イタリア、ウズベキスタン、タジキスタン、タイ、モンゴル、韓国、日本の9か国もの留学生が集まる国際色豊かなクラスです。留学が終了する時期は人それぞれ異なるため、学期ごとにまた新たなクラスメイトや留学生に出会い、さらに多くの友人をつくることができます。このクラスでは、「中国語総合」「中国語口語」「中国語新聞リスニング」「中国語閲読」の4つの授業があります。この学期から成績のつけ方が変わり、小テスト4つと期末試験での評価方式になり、各授業とも3週間に1回のペースで小テストが行われるようになりました。一見試験が多くて大変そうに感じますが、毎回の試験範囲は決して広くなく、習ったばかりの内容が多く出題されるので、思うほど大変ではありません。むしろ、習った単語や文法を再確認することができるとともに、まだ理解できていないところが明確になり、さらなる理解へ繋がる良い機会になっていると思います。

文化祭

 10月26日に、留学生による文化祭が行われました。各クラスの出し物や有志のステージ発表など、とても賑わいました。私のクラスは、イタリアのパスタ、ウズベキスタンのピラフ、韓国のお酒、日本の豚カツを作って売りました。また、クラス皆でステージで合唱もしました。この日のために買い出しや授業合間の合唱練習、前日の夜に下準備など、全員で自分たちの出し物がより良いものとなるように一致団結して準備してきました。当日は多くの留学生や中国人学生で賑わい、忙しくも楽しい日となりました。他のクラスでも各国の食べ物を売っているので、様々な国の食べ物を楽しむことができ、多くの留学生と交流できる場となり、さらに交友の幅が広がりました。また、クラスの仲がより一層親密なものとなり、団結が強まった1日となりました。

文化祭の様子

文化活動

 クラスの文化活動で、青島の観光名所の一つである八大关に行きました。八大关は、海沿いに欧米や日本などの様々な様式の建築物が立ち並ぶ地帯で、「世界建築博物館」とも呼ばれています。中でも最も有名なのが、かつて帝政ロシアの領事館であった「花石楼」で、蒋介石など多くの要人が利用していたと言われています。建物の内部は見学可能で、多くの歴史的情報が残されており、青島は昔から外国との繋がりが深い街であることを学びました。また、秋の八大关は紅葉が綺麗なことで有名で、平日であったにも関わらず、多くの中国人が観光に来ていました。  その日の夜には、クラスの皆で文化祭の打ち上げも兼ねて食事に行きました。韓国留学生の割合が多いので、韓国料理を食べました。食事をしながら会話をして、皆授業の時とは違って完全にリラックスして楽しみ、互いの関係をより深めることのできる有意義な時間となりました。国によって根本的な考え方や価値観は異なり、会話中は一つのことに対しても様々な視点からの意見が飛び交い、私の思考をより豊かなものにしてくれます。異なる歴史的・社会的背景や文化を持つクラスメイトや友人との関わりは、楽しいものでありながら、毎日が学びでもあります。

八大关の紅葉

打ち上げの様子

 このような日本では得られない経験や学びは、私の人生を豊かなものにしてくれていると思います。今こうして留学ができているのは、私一人の力ではなく、大学や先生、家族など多くの人の支えがあるからです。残り2か月ほどですが、感謝の気持ちを忘れずに、限られた時間を最大限に有意義に使っていきたいと思います。

八大关の景色