はじめに
11月になり、留学生活も残り約2か月となりました。釜山も10月中頃から一気に気温が下がり、寮でもオンドルを使い始めました。今回は、2学期の履修授業の様子や中間試験、サークル活動、休日の過ごし方などについてまとめたいと思います。
大学生活
授業
2学期は、全部で4つの授業を履修しています。すでに卒業単位は必要数取得しているので、単位交換のことは考えず、自分の聞きたい授業を選びました。卒業論文も進めなければいけないので、授業を3つだけ履修したいと考えていましたが、交換留学生は最低12単位以上(1科目3単位)の履修が必要だったため、4つの授業を履修しました。2学期に履修している科目は、すべて韓国人学生と混ざって履修するもので、留学生向けのものはありません。

①일본현대사 日本現代史
この授業は、戦後から現在までの日本の現代史についての授業です。1学期に履修していた日本の歴史と文化の授業と同じ教授が担当されている授業です。日本現代史の授業は、史学科が開設している専攻科目であって教養科目ではないため、授業を履修している学生は私以外全員史学科の学生です。そのため、授業ではより詳しい内容を教授が話してくださるので、とても面白いです。これまで日本の現代史について詳しく学んだことがなかったので、戦後日本がどのように経済成長してきたのか、日本と韓国の関係も交えながら学ぶことができます。
②한국근현대사의흐름 韓国近現代史の流れ
この授業は、韓国の開港(1876年)から日本植民地時代、そして現代にいたるまでの韓国の現代史についての授業です。この授業を履修した理由としては、日本現代史の授業と並行して授業を受けることで、より日韓の歴史のつながりを感じながら学ぶことができると思ったからです。この授業は教養科目なので1年生の履修者が多いように感じます。日本の歴史の授業では、植民地時代の朝鮮で、日本政府が行った政策や人々の生活の様子を学ぶことはあまりなかったので、植民地となった韓国からの目線で歴史を学ぶことができる、とても良い機会だと思います。植民地時代の韓国について留学に来る前にはほとんど知識がなかったのですが、歴史を学ぶにつれて韓国の人々がこのような歴史を持ちながらも日本人である私を快く受け入れてくれていることに感謝しなければいけないと感じています。
③프랑스어🄘 フランス語I
この授業は、フランス語を初めて学ぶ学生を対象とした初級のフランス語の授業です。私はこれまでフランス語を勉強したことが全くなかったのですが、フランス旅行で使える程度のフランス語を身につけたいと思い、この授業を履修しました。この授業は他の授業と異なり、教授2人のチームティーチングが行われています。具体的には、毎週月曜日の授業は韓国人の教授が韓国語で授業を行い、毎週水曜日の授業はフランス人の教授がフランス語・英語・韓国語で授業を行うという形です。授業の中で、フランス語と英語と韓国語が同時に出てきて頭が混乱したり、授業のスピードがとても速かったりとついていくのが大変ですが、フランス人教授の授業でわからなかったところを韓国人の教授がとても分かりやすく解説してくださるので、初めてでも楽しく学ぶことができています。

④글로벌중국어1 グローバル中国語Ⅰ
この授業は、中国語を初めて学ぶ学生を対象とした初級の中国語の授業です。これまで全く勉強したことはなかったのですが、中国語にも少し関心があったため履修しました。韓国人の教授が授業をしてくださるのですが、とても情熱があって授業のスピードも少し速いです。中国語の発音やピンインを覚えるのは少し大変ですが、他の学生よりも漢字を普段から使用している日本人学生は少し有利な授業だと思います。しかし、日本語の漢字と使い方や形が違うものもたくさんあり、おもしろいです。
中間試験
2学期の中間試験は、10月21日から25日までの1週間でした。私は、履修している4つの授業のうち、「日本現代史」「韓国近現代史の流れ」「グローバル中国語I」の3つの授業で中間試験がありました。「日本現代史」と「グローバル中国語I」の試験は短答型と選択型だったのですが、「韓国近現代史の流れ」の試験は論述式で、序論・本論・結論の構成を事前に考えて、試験時間に論述するのが少し大変でした。
サークル活動
2学期も1学期から引き続き、写真芸術研究会の活動に参加しています。9月には개강총회(開講総会: 打ち上げのようなもの)や출사(出写: 写真を撮りに出張すること)がありました。
9月の출사では、釜山の洛東江という川の川沿いにある大渚生態公園に、パンパスやピンクミューリーという植物の写真を撮りに行きました。1学期までは自分のカメラを持っていなかったのですが、私ももっと写真をうまく撮れるようになりたいと思い、自分のカメラを購入しました。初めて自分のカメラを持って출사に行ったのですが、写真を撮るのはとても楽しかったです。先輩にカメラの機能やレンズの特徴について教えてもらいながら撮影しましたが、とても難しく、まだまだ練習が必要だと感じました。あと2か月ほどの留学生活ですが、たくさん写真を撮って記録を残したいと思います。


休日の過ごし方
9月には高校時代の友人たちが韓国に遊びに来てくれたり、10月には同じゼミの友人が釜山に遊びに来てくれたりと、9.10月はいろんな場所に行きました。ゼミの友人たちとは、留学に来た当初から行きたいと思っていた、釜山の富平カントン市場と甘川文化村に行きました。釜山ならではの食べ物や景色を留学中に楽しむことができ、また甘川文化村については、1学期の授業で朝鮮戦争との関わりや歴史について学んで、留学中にぜひ行ってみたいと思っていたので、とても良い経験になりました。



また、10月には、釜山で様々な行事が行われました。私は釜山の海雲台で行われた굿밤콘서트(Good Night Concert)と、釜山の映画の殿堂で開催された釜山国際映画祭閉幕式に行きました。コンサートは海雲台の砂浜で行われたため、すぐ横には波が迫ってきていて、自然と音楽が合わさってとてもリラックスできる空間でした。釜山国際映画祭の閉幕式では、日本の映画作品が先行上映されました。韓国で、韓国語字幕を見ながら日本の映画を見るのは少し不思議な気分でしたが、とても面白かったです。また、音楽や映画など様々な文化に触れ、自分も将来文化に携わる仕事をしてみたいなと思いました。



他にも、9月にあったチュソク連休(お盆のようなもの)には、釜山大学に留学している日本人学生同士で集まってペダル(フードデリバリー)パーティーをしたり、一緒に映画を見に行ったりとストレス発散しながら生活しています。やはり同じ韓国留学という経験をしている友人がたくさんいると、共感できることもとても多く、一緒に話すだけでストレス発散になっています。



おわりに
9月には所用で急遽日本に一時帰国して、9,10月はとても忙しく過ごしたせいか、あっという間に2学期の半分が終わってしまいました。11月は卒論に追われる生活になると思いますが、あと2か月の留学生活が後悔のないように、時間を無駄にせず過ごしたいと思います。