2025年が始まり、早くも2カ月が過ぎました。ここでの生活に慣れてきたのか、時間の流れがとても早く感じるようになりました。皆さんはどのような春休みをお過ごしでしょうか。今回は、後期の授業の様子やイベント、今後の過ごし方などについて書かせてもらおうと思います。
授業について
1月28日から履修登録と後期の授業が同時にスタートしました。後期では、大学で開講されるスペイン語(B1)、ヒスパニック文化、ビジネススペイン語(A2-B1)と英語(B1)に加えて、前期に引き続き語学学校で開講されるスペイン語(A1-A2)の合計5つの授業を履修しました。他にも語学以外の様々な科目の授業がありましたが、まだ自分の語学力ではかなわないため後期は語学に集中して、学ぶことを決断しました。授業内でのスペイン語のレベルは前期と比べると、一段と高くなったように感じます。特にビジネススペイン語では、名前の通りビジネスに関する単語が多く出てきて、授業のスピード感も早いので、授業中は先生の話を聞きながら、知らない単語を調べ、大慌てです。しかし、分からないことがあってもその都度周りの友人や先生に質問すると、わかりやすく丁寧に説明してくれるのでとても助かっています。授業中に手を挙げ質問することは、とても勇気がいりますが、授業内容を理解するためにはとても大切なことです。
それぞれの科目にグループワークやプレゼンテーション、読書など様々な課題があり語学力を向上させる課題が多く含まれています。一つ一つの課題は大変ですが、言語だけではなく慣習などの文化も学べる良い機会なので、積極的に参加しています。
サッカー観戦
先日、スペインに来て初めてのサッカー観戦をしに友人とスタジアムへ足を運びました。パンプローナのチームであるオサスナと、久保建英選手が所属するチーム、レアル・ソシエダとの試合でした。私は小学生からサッカーをしていたので、念願のスペインリーグを観戦できるのと、久保選手を間近で見られることでとても興奮しました。やはり画面越しで見るのと、直に観戦するのとでは臨場感やサポーターの熱気、何もかもが想像以上に違いました。サッカースタジアムは大学のすぐ隣にあるので、気軽に観戦しに行くことができます。

インターナショナル・ディナー
ヨーロッパ連合(EU)の大学にはエラスムス+(プラス)という交換留学プログラムのようなものが存在します。これは、大学在学中に数カ月から1年間ほど他のヨーロッパの大学に留学できる制度で、EUが運営している教育・研修・スポーツ支援プログラムです。そのため毎学期様々な国からの留学生が訪れ、共に学びます。この日は、インターナショナルパーティーが開かれ、それぞれ自国のご飯やデザートを持ち寄ってディナーを楽しみました。私は日本の家庭料理である、「肉じゃが」を用意しました。案外みんなに気に入ってもらえたので嬉しかったです。10か国以上の料理を一度に味わうことのできるこの機会は中々ないので、貴重な時間でした。中でも驚いたのは、Arroz con Leche(アロス・コン・レチェ)といって、お米に牛乳、シナモン、砂糖で味付けしたデザートです。これは主にスペインやラテンアメリカの国々で食べられていて、このデザートについては前から知っていたのですが食べるのはこの日が初めてでした。あまり気乗りせずに食べたのですが、予想外に美味しかったです。お米はおかずと一緒に食べるという私の常識を覆された瞬間でした。


語学について
留学を経験する前、私は「留学をすれば自然と語学力は身につくもの」だと勘違いをしていました。そのため「スペインに留学すれば、スペイン語は上手くなる」と思っていました。その勘違いに気づけたのは、後期になりスペイン語を話す友人たちと過ごす時間が増えたからです。前期では友人たちと話す時の言語は主に英語だったので、英語力は伸びたと思いますが、肝心のスペイン語はほとんど使わなかったため、いまだに私のスペイン語力はA1もしくはA2レベルです。そのため、友人に唐突にスペイン語で質問されたり、友人たちがスペイン語で会話し始めたりすると、なかなか理解できないというような状況が後期になっても何度もありました。会話のテンポというのは、良いコミュニケーションを築く上で非常に大切で、会話中に文章の組み立てに苦労しているとテンポが崩れて、会話があたふたしてしまいます。かといってそれを恐れて話さなければ語学は上達しません。私はそのジレンマに悩まされる時期がありましたが、友人にそのことを話すと「誰もが初めは初心者なのだから、失敗は当たり前だよ。日本語とスペイン語は言語体系が全く違うのに話そうと努力しているのは凄いよ。」と励ましてくれました。今では失敗することよりも、機会を逃すことの方がよほど怖く感じているので、積極的にスペイン語で会話をするように心がけています。親切な友人に出会えたことにとても感謝しています。
今後の過ごし方
先月日本へ帰国する航空券を購入してから、毎日があっという間に過ぎていきます。昨年の12月はすごく日本が恋しかったのですが、今ではもっとここでみんなと時間を過ごしたい気持ちでいっぱいです。今学期の目標は、日常会話を十分に楽しむことができるスペイン語を身につけることです。そのために今しかできない経験を自主的に探して、有意義な留学生活にしていきます。

