早いもので私の10か月間の留学生活も残り約3か月となりました。今回の定期報告では大学生活に加え、引っ越しやフランス旅行、そこで学んだ新たな気づきについて書いていこうと思います。
春学期
春学期が始まり、私はスペイン語(B1)と英語の二つを選択しました。スペイン語の授業では、私以外の学生が一人を除いてフランス人で先生がフランス語を話せるということもあり、基本授業はスペイン語なのですが、皆が理解していない単語をフランス語で説明される時があります。そのようなときは翻訳アプリ「DeepL」を使い、それでもわからない場合はその場で直接聞くようにしています。秋学期にできた友達はほぼ全員帰ってしまったので、また一から友達作りをする必要があったのですが、授業中もほぼ全員フランス語を話していたので最初は少し馴染みにくかったです。しかし、授業のペアワークなどで関わるうちに自然と楽になりました。英語の授業は英語自体そんなに難しくはないのですが、学生のほぼ全員がスペイン人なので現地の知り合いを増やせると考え受講しました。
引っ越し
一月の頭についに引っ越しが完了しました。家賃の支払いは現金でよいと大家さんに言われたので初月はクレジットカードのキャッシングを利用して現金を引き出していたのですが、限度額を気にしなければいけないのが面倒くさかったので、スマホアプリを入れればオンラインで口座が開設できる「N26」というオンライン銀行で口座を開設しました。「N26」はデビットカード代10を払えばその後は無料で利用することができ、月に三回は手数料なしでお金をおろせます。そこに「wise」というアプリで日本の銀行からお金を送金して利用しています。私が住んでいるピソ(シェアハウス)は大家さんを含め三人(と猫が一匹)でバスルームやキッチンが共用です。私以外は全員社会人で、男性もいたので最初はお風呂・トイレが共用なことが不安だったのですが、全員マナーを守っているので現在は特に不満なく使えています。ピソに入ると、寮で一人暮らししていた時に比べて人と話す機会が沢山増えました。大家さんや、同居人の方はいつも私のレベルに合わせて易しいスペイン語で話してくれたり、日常生活で使うような物の名前や動詞などを教えてくれたりします。家賃も寮と比べると半額ほどになりましたし、もっと早く引っ越していればな、と今になって思います。
フランス旅行
引っ越しを経て家賃に支払う額が減ったこともあり、金銭的に余裕が生まれたので、中国人の友人と二人でフランスのパリへ旅行に行きました。私は予定を立てるのが苦手で、彼女は予定を立てるのが得意だったので、私はお金関係の整理を担当して予定は彼女に任せました。エッフェル塔やオランジュリー美術館、ベルサイユ宮殿を見に行ったり、ディズニーランドに行ったりしました。オランジュリー美術館やベルサイユ宮殿では、EU圏内の学生証を持っていたので予約だけして無料で入ることができました。私は芸術には全く詳しくないのですが、ベルサイユ宮殿は興味深い作品が沢山あり、とても楽しむことが出来ました。私は中でも、オーラス・ヴェルネという画家の作品が特に好きでした。
また、生まれて初めて「1人ディズニー」なるものを行いました。旅行中に友人との価値観の違いを感じ、お互いに時間が必要だと考えたため、二手に分かれて行動することになったのです。友人は元々合流予定だったフランスに住んでいる高校時代の同級生とともに二人で行動したようですが、私は入ってすぐグッズショップで購入したスティッチとともにシングルライダーの列に並び、前後に並んでいる人と仲良くなって一緒にアトラクションに乗っては解散することを繰り返していました。私は絶叫系のアトラクションが好きで片端から絶叫系アトラクションの列に並んでいたのですが、特に内容を調べずに乗っていたので、何の心の準備もせずにタワー・オブ・テラーに乗った時は死ぬかと思いました。一人で遊園地を回るのは初めてでしたが、正直とても楽しかったです。
友人との価値観の違いからたくさん悩んだこともありましたが、学んだこともありました。私は当初、同じアジア圏の友人とは基本的に食文化などが近く、普段からアジアあるある等を話していたので、価値観が近いと安心して旅行を決断しました。そして「異文化は受け入れるべきだ」と安直に考えていたのですが、今回の旅行で友人の行動に疑問を持つ事が多くあり、どこまでが異文化でどこからがその人個人の考え、価値観であるのかを判断する難しさを知りました。しかもお互い第2、第3言語で話す中で、それぞれの話が語弊なく伝わるには話す側も聞き取る側もとても体力を使います。私たちも話し合いましたが、旅先で疲れていたこともあり、お互い自分の本当にやりたくないことはやらない、という結論で落ち着きました。
今回の旅行では、本当にいろんな経験をすることができたので、旅行に来てよかったなと感じます。異文化摩擦の起こり方を身を持って体験できたこと、お互い第2第3言語である状況でそれぞれの価値観の擦り合わせ方について話し合えたことは、日本人だけで旅行していたら体験できなかったことだと思うので、この経験を忘れず今後人と関わっていく中で活かしていきたいです。
以下写真です。
1. ライトアップされたエッフェル塔

2. 自由の女神像(パリ)

3. 1人ディズニーのお供
