ナバラ州立大学 国際文化学科2年 進美月 <2号 2021年11月~12月>

 ¡Feliz año nuevo! 新年明けましておめでとうございます。皆さんは、どのようなお正月を過ごしましたか?私はスペインに来てから早くも5ヶ月目が始まりました。今回は2回目の定期報告になりますが、中間試験と期末試験、クリスマス等も含め冬期休暇の過ごし方を中心に書かせて頂きました。

中間試験(10月下旬~2週間)期末試験期間(12月初め~3週間)

 私が現在通っているナバラ州立大学は、9月から新学期が始まるため、10月下旬~11月初めにかけての2週間で中間試験が行われます。試験問題の出し方や対策の仕方は、それこそ高校の定期試験を思い返してもらったら分かりやすいかと思います。授業内容をしっかり復習することで、ある程度の点数を取ることができます。また、あくまで中間試験なので、期末試験のような合否は、基本的にはありません。中間試験で取った点数は、期末試験後に出される最終成績の3割もしくは4割に換算されます。合否はないのですが、最終成績に大きく影響するので、多くの学生は夜中まで試験勉強に必死で取り組みます。私は、図書館を頻繁に利用し試験勉強をしていたのですが、夜の9時を過ぎても半分以上の席が埋まっており、寮の学習室では、夜中の2時頃まで頑張っている学生もいました。スペイン語と英語で受けているアカデミック科目の試験対策を同時期にするのは、正直かなりきつかったのですが、寮に帰っても周りの学生の努力している姿が目に入っていたため、最後までモチベーションを落とすこと無く頑張ることができました。これは、寮に住んでいるメリットの一つではないかなと思います。
 次に期末試験についてですが、期末試験は中間試験とは試験内容も、試験の難易度も大きく変わったように私は感じました。ほとんどの科目で、筆記試験に加えて、プレゼンテーション、口述試験などがあったからです。なので、試験期間3週間と聞こえは長く感じても、実際は、中間試験以上に忙しく大変でした。しかし幸いにも、プレゼンテーションに関しては、個人で取り組むものは一つもなく、グループで取り組むものばかりだったので、英語・スペイン語でコミュニケーションをとりながら協力して完成させていく過程は非常に勉強にもなりましたし、新鮮で面白かったです。友人達から聞いた話でも、個人でのプレゼンをしている人はほぼいなかったので、どの科目をとっても、他の人と協力して作り上げていく過程を経験できるのではないかと思います。
 私もそうなのですが、過去に留学した先輩達もスペイン語に加えて英語の授業を履修していたということなので、ここでは、英語・スペイン語の試験について少し詳しく書こうと思います。スペイン語は、2つ授業をとっているのですが、一つは、筆記試験と口述試験、もう一つは、オンラインでの筆記試験とリスニング試験でした。しかし、スペイン語の授業は2つとも学期が始まってすぐにレベル分けをされており、自分のレベルにあった内容での試験だったため、そこまで難しいとは感じませんでした。しかし、英語の授業の方は、教科書一冊分という範囲の広さもありますが、Reading、Writing、Listening、Speaking、Grammar全ての試験があったので、試験対策はかなり大変でした。私自身の反省も含め、今後のアドバイスを挙げるとしたら、やはり、日々習った事を復習することだと思います。ちなみになんですが、成績はポータルに張り出されるので、自分の成績の合否、点数まで他の人に見られてしまいます。
 図1の写真は、大学の校舎前で撮ったものです。試験は朝早くから始まるものもあり、このように霧が立ちこめた景色を見る機会が多くありました。しかし、周りの友人が言うには、あまり見られない光景だそうです。


図1 霧が立ちこめた大学敷地内

スペインのクリスマス

 ここからは、日本でも街中が素敵なイルミネーションで溢れるクリスマスの時期のスペインについて書こうと思います。やはり、本場ヨーロッパのクリスマスと言うだけあって、町中がきらびやかなイルミネーションで飾られ、そこかしこで流れるクリスマスの洋楽には、非常に心踊るものがありました。
 12月後半のイベントというイメージが強いクリスマスですが、実は三週間前、12月初旬の日曜日から徐々に始まっています。毎週日曜日が来る度に、一本ずつろうそくに火を灯し、家族と食卓を囲むそうです。私は、何人かの友人達とその話をしながら、毎週何かしらの料理を作り一緒に食べていました。


図2 City Center前

 皆さんも耳にしたことがあるかと思いますが、ヨーロッパの多くの場所で12月中頃から、クリスマスマーケットが開かれていました。ここ、スペインのパンプローナでは、Plaza del Castillo (プラサ・デル・カスティージョ)と呼ばれる有名な場所を中心に複数の場所でクリスマスマーケットが開かれていました。


図3 Plaza del Castilloのクリスマスマーケット

 中でも私が一番驚いたクリスマスマーケットの場所は、Plaza de los Toros (闘牛場)です。その名の通り、昔の闘牛場で現在も、スペインで最も有名な祭りでもあるサンフェルミンの牛追い祭りで使われています。また、売られている商品に関してなのですが、正直私は、通常より高い値段で売られるのだろうと思っていました。しかし、驚くことに大半が非常に安い値段で売られており、その内容もアクセサリーといった小物から、チーズ、ワッフルなどの食べ物に至るまで様々な商品が並んでいました。私は、12月24日のクリスマス・イブの日の夕方から寮に残っている友人達とクリスマスマーケットを周り、夕食はみんなでケバブを食べました。そしてクリスマス当日は、寮のプレイングルームにみんなで集まり、クリスマスの映画「ホーム・アローン」を鑑賞しながら、ゆっくり過ごしました。


図4 Plaza de los Torosの中

図5 寮の友人達とChristmas treeの前で

図6 寮のみんなとクリスマス前にお別れ会

冬期休暇の過ごし方

 最後に冬期休暇の過ごし方について少し触れようと思います。前回の先輩達の代では、ヨーロッパの国を友人達と回った方もいるようですが、今回は、コロナのオミクロン株がヨーロッパ全土で大流行しているため旅行に行くのも簡単ではありません。行く先々の空港で、PCR検査を受け、陰性だった場合のみ旅行することができるようなので、私は、この冬休み旅行はせずに寮の部屋でゆっくり過ごしています。それでも、周りの友人達がどんどんコロナにかかっているので、寮ではないアパート等に部屋を借りて住んでいる友人達とはできる限り会うことを避けています。少し退屈に感じる部分もありますが、自分自身を守るためにも、周りの友人達に迷惑をかけないためにも我慢する部分も必要だと思っています。とは言っても、正月は、日本にいる家族・友人達と久しぶりにテレビ電話をして正月は過ごしたので、これはこれで楽しかったです。1月末からは、後期も始まるので、残りの冬期休暇も適度に休みながら少しずつ勉強を始めようと思います。
 みなさんもコロナに気をつけて、充実した日々をお過ごしください。


図7 寮の部屋から見える雪景色