ナバラ州立大学 国際文化学科3年 松尾亜依 <最終号 2022年5月~6月>

 十ヶ月という長い留学期間も今となっては一瞬のように過ぎていってしまいました。最終回である当レポートでは、今までの留学生活のまとめをしていきたいと思います。

その前に

 前回ご紹介したポプラの樹について、登校中にこの木のある町特有の写真が撮影できたので、みなさんにもシェアしたいと思います。


1:綿まみれの道草。

 調べてみたところ、日本でも北海道にポプラの樹があるようです。明治36年に植えられたという北海道大学のポプラ並木が有名でしょうか。この地面に落ちたポプラの綿は、踏むとプチプチと中にある種が鳴るので登下校中に友達とよく遊んでいました。

スペイン語の学習

 一年を通して、様々な方面からスペイン語を学習してきました。秋学期の授業ではA1・A2レベルを選択し、基本的な文法や語彙で基礎を固めていきました。基本的にグループワークでクラスメイトである様々な国から来た留学生とのコミュニケーションを通じ、ビデオプログラムやワーク用紙などで理解を深めるという内容で、アクティブな学びができました。春学期の授業ではB1レベルで、追加の授業で基礎や応用の力を付けました。この学期では前のようなグループワークの授業と、講義が中心の授業の二つでした。どちらも前学期のようなアクティビティが交えられ、定期的にインフォグラフィックやプレゼンテーションが行われました。発表した内容はすべて先生に添削してもらうことができ、秋・春どちらにおいても有料での授業を選択していれば、個人レッスンで先生に気軽に質問をすることもできました。

スペインでの生活

 最初は大学から支給された派遣ガイドや大使館の公式サイトを調べ、手探りで学生寮までたどり着きました。私たちがスペインに到着した頃はスペインではもうすっかり全員がマスク生活にも慣れており、アジア人だからと陰口を言われたりすることもなく(私が気づかなかったのかもしれませんが...)、何事もなく無事に過ごすことができました。
 留学生向けのセミナーで知り合った他国からの留学生や英語の授業で知り合った現地の学生、そして同じ寮に住む学生やカフェテリアスタッフのお姉さん方と交流しながら、パンプローナの山々の自然に囲まれる生活でした。スペイン語はもちろん、留学生の友人の母国語であるフランス語やドイツ語の挨拶など簡単なフレーズを学ぶ機会もありました。パンプローナ以外にも、安価で利用できるバス旅行に友人と参加し、たくさんの思い出作りができました。

スペインでの留学経験を通して

 こうしてスペインで暮らし、スペイン語を学んでいくうちにだんだんとスペイン語が耳に馴れて来ました。スペインへ渡航したばかりのころは全く喋ることができず、恥ずかしさから、ただ相槌を打っていた私も、今では耳で理解し、拙いながらも自分から意見することができるようになりました。
 この一年間コロナ社会が続いているにもかかわらず、途中で中断することなくスペインで勉強することができ、本当に良い体験ができたと感じています。これからも自分のペースでスペイン語学習を続けていきたいと思います。


2:秋学期の教室の様子