ナバラ州立大学 国際文化学科3年 原田結衣 <2号 2019年11~12月>

 2020年、明けましておめでとうございます。スペインは1月6日までNavidad(クリスマス)ということで、未だ街中にクリスマスの装飾が施してあり不思議な気分です。今回は期末テストのこと、冬休みの旅行、そしてスペインの年越しについて綴ります。

Final Examについて

 早いものは、12月2週目に入るとテストが始まりました。すべてのテストにおいて、口頭と筆記のテストがありました。特に大変だったのは、英語で開講されていた社会学のテストです。この授業期末の評価は、グループワークによる5,000字のレポートと、プレゼンテーション+個人の筆記テストによるものだったのですが、このグループワークにとても苦労しました。すべて英語というのは勿論ですが、私たちのグループは取り掛かりが遅くバタバタしていたので、とても大変でした。また、英語のプレゼンテーションは何度か経験していたのですが、期末ということもあり、かなり緊張しました。今考えると、準備不足からくる緊張だったのかもしれません。しかし終えてみると、国籍の違う学生たちと、英語でコミュニケーションをとりながらグループワークをやった経験は、かなり貴重だったと思います。いろいろ反省ポイントもありますが、後期にまたこのような授業があったときに活かせたらいいと思います。
 テスト期間中は、図書館が毎日ほぼ満席で、勉強する場所を見つけるのが大変でした。

冬休みの旅行

 テストが終わった後の12月20日~24日まで、一緒に留学している山田さんとドイツ・ベルリンへ、26日まで一人でベルギー・ブリュッセルへ旅行しました。飛行機は、行きも帰りもLCCのライアンエアーを使用しました。この航空会社は、以前ホストファミリーとアイルランドへ旅行をしたときに一度使用していたため、今回はスムーズに乗れましたが、利用に関してのルールや制限がたくさん有るので、もし利用する場合は事前にインターネット等でよく調べておくことをおすすめします。
 クリスマスのベルリンは、クリスマスマーケットが至る所で開かれており、毎日とても賑やかでした。また、ドイツ語は全く分かりませんでしたが、観光地ということもあり、どこでも英語が通じ、日本語のメニューがあるところなどもあり、スムーズに観光することができました。行く先々の店員さんも感じがよく、陽気な人が多く、とても良い思い出ができました。


クリスマスマーケットの中のオーナメントショップです。美しいいろいろな種類のオーナメントがありました。

ドイツ名物のソーセージとホワイトビールを注文しました。店員さんが一緒に写真に入ってきたりしてとても陽気な雰囲気のお店でした

 そして24日に山田さんと別れ、一人でブリュッセルへ向かいました。この時FlixBusという格安バス会社を使い、ベルリンからブリュッセルまでは12時間かかったのですが、およそ30ユーロという破格の値段でした。車内はWi-Fiも完備で、席もゆったりしていて、値段から想像していたよりきれいでした。しかし、私の席には偶然USB給電スポットがあったのですが、通路を挟んで隣の男性の席にはなく、席によっては充電ができなかったようです。また、トイレはトイレットペーパーが常に切れており、最後まで補充もされず不便でした。そんな中、私が一番怖かったのが、バス内の乗客トラブルです。一つ目の停車場に着いたとき、ある親子連れが乗り込もうとしたのですが、なんらかの手違いで予約ができていなかったようで、運転手が「あなたたちは乗れない」と、説明しているにもかかわらず、母親が食い下がり、あきらめる気配がなく、そこで予定時間より大幅に停車せざるを得なくなってしまいました。そのうち周りの乗客がイライラして、その母親に対して怒鳴り始め、空気がかなり悪くなりました。結局バスは一時間後に出発しましたが、私は見知らぬ地で一人ということに加えて、周りで何が起こっているのか完璧にはわからなかったので、かなり不安な気持ちでその一時間を過ごしました。無事にブリュッセルのホテルに着いたときは、本当にほっとしました。
 翌日から一人でブリュッセルを観光しました。ヨーロッパでは、クリスマス当日はほとんどの店が閉まっていると聞いていたのですが、ブリュッセルでは観光地の店の多くは開いており、たくさんの観光客でにぎわっていました。こちらもかなり英語が通じたので、一人でも食事や買い物など楽しくスムーズにすることができました。夕飯前に偶然、パリに留学中で、同じく冬休みを使ってヨーロッパを一人旅しているという韓国人の学生と知り合い、そこからは一緒に観光をして、夕飯も一緒に食べました。彼女はとても優しく、お姉さんのようで、一緒にいてとても楽しかったです。初めての一人旅でしたが、とても良い経験ができました。


ブリュッセル名物のムール貝のワイン煮。これは1人分らしいのですが全部食べ切れなかったです...でもすごくおいしかったです。

知り合ったパリに留学中の韓国人の学生と夕飯へ。ここは店員さんもみんな陽気で食事中ずっと楽しかったです。

スペインの年越しと正月

 旅行から帰ってきた後は、年越しのためにホストファザーの故郷ブルゴスへ行きました。ブルゴスでは、多くの親戚が集まって毎日ご飯を食べたり、バルに行ったりしていました。実は31日、私はなぜか高熱が出て寝込んでいたので、スペインの年越しの瞬間を体験することができなかったのですが、スペインでは、年を越した瞬間に鐘の音に合わせて12粒のブドウを食べてシャンパンを飲むそうです。年越しの瞬間は花火が盛大に上がっていました。また、1月6日のレジェス・マゴスという祝日まで、毎日多くの料理を食べる機会があります。日本のようにお正月はゆったり家で家族と過ごすという感じでした。


12月に入ってすぐに家でもクリスマスツリーを出しました

おわりに

 この留学生活も折り返しとなりましたが、前期で語学力を少しずつ上げてきたのはもちろん、いろいろな国の友人も増え、かなり貴重な経験ができています。しかし、今は冬休みで、学校が始まるまでかなり時間があるので、この冬休みの使い方をしっかり考えていかないといけないと思っています。後期は前期の反省点をいろいろ活かして、より充実した生活を送れるようにしたいです。