私の交換留学生活もいよいよ終わりへと近づいてきました。ナバラ州立大学での授業も、あと数回とテストを残すのみになります。
　まず、私のスペイン語について、ホームステイを始めてからかなりレベルアップしました。最初は自分から質問することはできても返事が聞き取れないという状況でしたが、今では話すことに関してはほぼ聞き取れて会話が続くようになりました。5月に入り、ホストシスターに従兄弟が生まれたのですが、そのお祝いでレストランにみんなで行ったときに「優佳、もう冗談まで全部聞き取れるね！」とホストマザーのお父さんが笑いながら褒めてくれました。また、留学の集大成としてスペイン語の公式テストであるDELEを受験することにしました。留学当初はA1(入門)レベルからスタートしましたが、7月のDELEではB1レベルに挑戦します。テスト形式がかなり異なるので一概には言えませんが、わかりやすいように例えるとB1レベルに合格すれば、英語でいうTOEICスコア780点くらいのレベルとして認められることになります。今は模擬テストを中心に勉強を進めています。課題は読み取りです。聞き取りに関しては80～90％は安定してとれて、文法も同じくらいの点数です。しかし、読み取りは50%、良くても60％ほどしか取れないため語彙を増やしたり、たくさん文章を読んだりして点数を伸ばしていきたいです。

HABILIDADES COMUNICATIVAS EN ESPAÑOL COMO LENGUA EXTRANJERA II(外国人のためのスペイン語の授業)
　この授業は、Examen ordinario(一般テスト)、Examen oral(グループプレゼンテーション)、Examen infografía(ポスター作成と簡単な説明)、Examen lectura(読み取りテスト)などを評価し成績を付けられます。今の時点でExamen infografíaとExamen lecuturaは済んでいます。読み取りのテストはB1レベルの本を一冊与えられ、その本に関する質問に答えるという形式でした。テスト中は本の持ち込みは禁止なので、かなり読み込んでおかないと点数が取れません。私は合格点に達しているものの、あまり点数は良くありませんでした。ただ、これまでB1レベルの本を読み切ったことがなかったため良い練習になりました。今は残りのテストに向けて準備中です。

LENGUA, CULTURA Y LITERATURA HISPÁNICAS II(スペインとラテンアメリカの言語、文化、文学の授業)
　前半は教育システムや地理情報など一般的な文化について学びました。毎週プレゼンテーションや作文等何かしらの課題が出るので大変でしたが、良い練習になりました。この授業のおかげで原稿を見なくてもプレゼンテーションができるようになり、前半の最終テストでもかなりの高得点を取ることができました。後半はスペインの中世の信仰や歴史について学んでいます。かなり専門的な用語が出てくるため、ついていくのが難しいので、復習をしっかりとするようにしています。

　スペインでは、4月18日から28日までLa Semana Santa(キリストの復活祭)で休暇でした。前半はホストファザーのDaniのふるさと、Burgos県にある人口50人ほどの小さな村Cuevas de San Clementeに4日間滞在しました。そこでは都市部とは違う昔から続く農耕の風景を見ることができました。Cuevasの若者グループに入れてもらってフロントテニスをしたり夜は村唯一のバル(軽食喫茶店)で深夜まで飲んだり食べたりしながら色々なことを話しました。村のみんなが私を受け入れてくれたため、楽しい時間を過ごせて一生忘れられない思い出となりました。
　そして後半は22日から26日まで、ドイツに日本語TAとして派遣されている岡野さんと、アンダルシア(Andalucía)州のセビージャ(Sevilla)とグラナダ(Granada)に旅行に行きました。アンダルシア州はアフリカに一番近い場所で、多くの建物がイスラム文化の影響を受けています。世界的に有名なアルハンブラ宮殿も行きましたが、チケットが買えず断念しました。いつかまた来たいと思っています。
　一番印象に残っているのは、セビージャのスペイン広場(Plaza de España)です。ここは1929年の万国博覧会の会場施設として造られたものなのですが、各県の歴史的出来事が描かれた壁面タイルが印象的でした。長い時間をかけて一つ一つしっかりとタイルを見て回りました。また、セビージャの大聖堂は元々イスラム教のモスクだったため、他のカトリックの大聖堂とは違うところがたくさん見られてとても楽しかったです。

Cuevasにある給水所

スペイン広場と私

スペイン広場にあるパンプローナの壁画タイル

アルハンブラ宮殿の無料区間

　留学生活も残り少なくなってきましたが、後悔の無いように過ごし、存分に楽しみたいと思います。