ナバラ州立大学(2018年度交換留学生)国際文化学科3年 磯部優佳 <2号 2018年11~12月>


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 早いものでパンプローナに来て4ヶ月が経過しました。ホームステイを始めてからの2ヶ月間で、語学力が格段にアップしました。初めてホームステイ先に見学に行った際、私はほとんどスペイン語で話せませんでしたが、今では様々な手続き、ショッピングなど難なくこなせるようになりました。また、マドリードへ訪れたときにはタクシーの運転手さんにスペイン語を褒められました。そして何より、ホストファミリーの存在がとても大きいです。ホストペアレントのカルメンとダニは親戚同士のつながりが深く、ダニの故郷のブルゴスで親戚同士の集まりに行って、たくさんスペイン語で話しました。何か問題が起きたときや授業でわからないことがあったときは、カルメンとダニに相談するといつも助けてくれます。12月にスマートフォンをタクシーの中に忘れてしまい、パンプローナにいながら帰り方も調べられず、すごく不安で泣いてしまいましたが、カルメンがコールセンターに電話してくれて、ダニがタクシー会社まで連れていってくれたため、無事にスマートフォンを手にすることができました。ホストシスターのレイレはとにかく元気で、たまに言い合いになってしまうけど、それもスペイン語力が上がったからだと実感しています。私が長めの旅行をするときは「行かないで」って抱きしめてきます。本当にかわいい妹です。そして、10月頃まではスペイン語が下手だったため、ほとんどスペイン人の友人が居ませんでしたが、今はたくさんできて、食事やゲーム、K-POPやアニメの話をよくします。パンプローナにも日本のアニメ、K-POPやJ-POPが好きな人がある程度います。私自身、漫画が好きでK-POPもよく聴くので話も弾み、スペイン語の練習にもなります。今度、カラオケにつれていってくれるようなので楽しみにしています。
 友人のほとんどが冬休み期間を利用して旅行する中、私はホストファミリーと過ごすためパンプローナに残ることに決めました。12月に入るとクリスマスツリーを出し、リビングをクリスマス仕様に模様替えしました。街もライトアップされ、大きなクリスマスツリーが飾られて、ヨーロッパにいることを実感しました。クリスマスイブは日本から遊びに来ていた友人とパンプローナのパレードを見に行きました。パンプローナはバスクの文化圏なのでサンタクロースとは別にオレンツェロという人がいて、パレードのメインはオレンツェロでした。街中の人がバスクの民族衣装に身を包み、パレードには子供たちやたくさんの動物たちなどが参加していて、とても興味深かったです。そして家に帰ったらホストファミリーと友人とでディナーを食べました。素敵な夕食を囲みシャンパンを飲んで食べてと、とても楽しい時間を過ごしました。レイレはサンタクロースが来て大喜びでした。25日はキリスト教にとってとても大切な祝日であるため、ほとんどのお店が休みでのんびりと過ごしました。そして、年末年始はブルゴスで過ごしました。31日の夕方はダニのお姉さん夫婦と一緒に、親戚が出場するマラソン大会を見に行きました。仮装している人、ベビーカーや車いすを押して走る人、ローラーシューズを履いて走る人など様々な人がいて見ているだけで楽しかったです。その後、ダニのお姉さんの家に移動し、親戚同士でディナーを楽しみました。エビやピンチョ、オーブンで焼いたラム肉と一緒にワインをたくさん飲みました。そして、年越しの瞬間は鐘の音に合わせてブドウを12粒食べました。意外とペースが速いので結構大変でした。年が変わったらみんな立ち上がって「Feliz año (あけましておめでとう)」と言いながら挨拶のキスをしました。一段落するとみんな外へ出て花火を打ち上げていました。ちなみに、パンプローナでは昨年の年始の花火に驚いて犬が亡くなったため、禁止となってしまっているようです。1日のランチも同じメンバーで豪華な食事をしました。とても楽しかったです。そしてクリスマス期間の最後は6日のロス・レジェス・マゴスでした。5日の夜に靴をクリスマスツリーの下に置いて寝るとプレゼントがもらえるというイベントで、私はモバイルバッテリーをもらいました。とても素敵な年末年始となりました。

クリスマスの食事

オレンツェロ


大晦日の食事

ロス・レジェス・マゴスのプレゼントの様子

 連休などがあるたびに旅行していました。ブルゴス、ポルトガル、サンタンデール、バルセロナに行きました。特にポルトガルが印象に残っていて、5日間でリスボンとポルトの2都市に行きました。前期一緒に授業を受けていたクラスメイトと一緒に行ける最後の旅行でした。ホストマザーからポルトガル語はスペイン語とよく似ていると聞いていましたが、実際はほとんど聞き取れませんでした。書いてある言葉はなんとなく理解できる程度です。クラスメイトとは英語で話すことがほとんどなので、久しぶりに英語をたくさん話せる機会でした。それぞれ違う国から集まったメンバーで将来のことや恋愛事情について話せてとても楽しかったです。旅行をたくさんして学んだことは、パスポートや財布などの貴重品は小さなポシェットなどに入れて肌身離さず持っていることです。友人はマドリードで財布をすられてしまい、今はクレジットカードも学生証もなく、とても不便そうです。特に大きな都市ではそのようなことが多いので私も注意していきたいです。

リスボンを一望できるスポット

前期の友人と