ラップランド大学 国際文化学科4年 中村はつき<4号 2022年3~4月>

フィンランド人との交流

1. Lyydiaとの日々

 中国語の授業で仲良くなったフィンランド人のルーディアと何回か遊ぶことができ、最初はスパイダーマンの映画を観に行きました。作品自体は日本でも観られますが、英語音声にフィンランド語字幕だったのでとても新鮮でした。

フィンランドの映画館の掲示板の写真
フィンランドの映画館の掲示板

 2回目は、ルーディアの家で、他のフィンランド人、私のルームメイトの日本人の6人でボードゲームをしました。フィンランドに来てから友人と家でボードゲームをする機会がとても多く、日本との違いを感じます。相手と文化の共通点が無かったり、言葉があまり通じなかったりしても楽しむことができます。
 3回目は、フィンランドの比較的南にある都市Turkuに、山本さんと3人で行きました。Turkuはルーディアの地元で滞在中は実家に泊めてもらいました。他にもご飯をごちそうになったり、遊園地やNaantaliというムーミンワールドがある場所に連れて行ってもらったり、ルーディアのお父さんにもとてもよくしてもらいました。ちょうど滞在期間がフィンランドのお祭り「vappu」と重なっていたため、広場で一斉に帽子を被るというイベントやマーケットにも案内してもらいました。Vappuはメーデーのお祭りで、街がカラフルになり老若男女問わず楽しんでいる姿が印象的でした。個人的には、かつてお城として使われていたTurun linna(トゥルクの城の意味)の見学が興味深かったです。城壁には大砲の弾痕があり、城内は牢屋として使われていた部屋、そのすぐ隣にダンスルームがあるなど秘密基地のようでした。ルーディアとは、5月に誕生日パーティーに呼ばれているので楽しみです。

ルーディアとカラーテープを楽しんでいる様子の写真
ルーディアとカラーテープを楽しんでいる様子
Turun linnaでの写真
Turun linnaでの写真

2. 餃子パーティー

 フィンランド人3人と日本人4人で餃子パーティーをしました。皮は新しくできたアジアンスーパーで購入し、タネ作りと包む作業はみんなで行いました。出来上がって、「さあ食べよう」となった時、フィンランド人は3人とも箸を使えるということだったので、フィンランド人達が箸を使って食べ日本人は箸が足りずフォークで食べました。フィンランドに来るまで、箸イコール日本や中国、韓国と思っていたので、ヨーロッパの人は箸が使えないというイメージでした。しかし、意外とみんな器用に使っています!

 他にも、一緒に小さなパブのコンサートに行ってフィンランドの歌を聴いたり、食堂で会ったら一緒にご飯を食べたり、学校ですれ違ったら挨拶をするような友人が増えました。イースターの頃には、近くのコテージを借りました。そこではバーベキューをしたり、フィンランドのゲームMölkkyで体を動かしたり、リラックスした3日間を過ごしました。

大学でのワークショップ

1.粘土の餃子作り

 大学では頻繁に誰でも気軽に参加できるワークショップが開催されています。4月に友人が企画したワークショップがあったので参加してきました。陶芸のワークショップで、正六角形のタイルを使って自由制作をするというものでした。私はその前日にみんなで餃子パーティーをしたばかりだったので粘土で餃子を作りました。アートの授業はアート学科の学生に限られている場合も多いのですが、こういったワークショップは非常にオープンで、経験が無くても参加の敷居がとても低いです。ラップランド大学はアートが有名なので留学の機会に色々参加すると楽しいと思います。

2.中国語の授業で習字

 こちらはワークショップではなく授業の一部なのですが、中国語4の授業最終日にみんなで習字をしました。始めに「永」の字を練習し、そのあと「你好 我爱中文」(ニーハオ!中国語大好き!)の文を一人ずつ分担して書きました。私は習字経験者というだけで一番複雑な「愛」の字を書くことになり、プレッシャーもありましたが楽しんで書くことができました。

始めて墨を磨ったときの写真
始めて墨を磨りました

タンペレ、ヴァンター、ヘルシンキへの旅

 3月上旬に、1月に新しく来た日本人留学生とその友人でリトアニアに留学中の子とTampere、Vantaa、Helsinkiに行ってきました。早朝にロヴァニエミを出て、お昼ごろタンペレ駅に到着しました。タンペレにはムーミン博物館や、ドーナツ屋さんが併設された展望台、タンペレ大聖堂など、見所がたくさんありました。ヴァンターには空港があり、リトアニアに帰る友人を見送りました。ヘルシンキは3回目でしたが、港近くのオールドマーケットホールのスープ屋さんに行ったり、ヘルシンキ大聖堂の中を見学したり、フィンランドを代表する食器ブランドの一つ、ARABIAで買い物をしたり、市内を路面電車で移動したりと、初めてのことばかりで楽しかったです。

Pyynikki Park and Observation Towerの写真
タンペレのPyynikki Park and Observation Towerにて
マーケットホールの近くの港でカモメとの写真
マーケットホールの近くの港でカモメと

終わりに

 4月下旬に中国語のテストがあり、対面での授業は全て終了しました。私は5月末まで提出物のみの授業があるため比較的忙しいですが、周りでは授業を終え帰国の準備を始めた人が沢山います。ロヴァニエミはぐんと日が長くなり、朝の4時に陽が昇り、夜の10時過ぎまで明るく、一日の日照時間は18時間にもなります。気温は10度に達しない程度ですが、冬の時季を考えると温かくなったなと感じます。最近は風が強く、日本の春の気候に似ています。帰国まで一か月ほどですが、最後まで悔いのないように楽しみます。