曲阜師範大学 国際文化学科4年 中藤日向子 <3号 2024年7~8月>

はじめに

中国の大学では7月と8月が夏休みの時期にあたるので、私は7月の期末テストを終えたのちに1週間かけて中国ひとり旅をしながら一時帰国をしました。帰国していた間にHSKの試験を受けに行ったり、友人に会ったりとせわしい毎日を過ごしました。この帰国の1番の理由が夏休みに母を中国に連れていくことだったので、母を中国に連れていくために一緒にビザなどの準備をし、8月から母娘の初海外、中国旅を楽しみました。その後曲阜に戻り、一時帰国中に県大で出会った中国からの留学生とのご縁があり、彼女が中国に一時帰国するということで彼女の実家がある武漢で一緒に武漢観光をしました。後期からは日照校区に移動をし、新しい環境での留学生活がスタートします。

今回の報告書では夏休みの中国旅、曲阜での最後の生活、キャンパス移動について紹介しようと思います。

中国での夏休み~母娘の中国旅~【上海・桂林・広州】

桂林竹の船で漓江下り
桂林竹の船で漓江下り
広州タワー
広州タワー

8月に母と一緒に10日間にわたり、上海・桂林・広州を巡る旅をしました。桂林で竹の船に乗り、水墨画の世界を行く船旅として有名な漓江下りをしたことが1番の思い出です。広州では、動物園でパンダを見たり、広大な図書館と博物館に行ったりしました。夏休みでどこも人が多く、今回の旅は中国の南側だったので日差しもとても強かったです。中国のいろいろなところに行ってこの目で見て感じることで、場所によって全く違う色を見せる中国に毎回感銘を受けます。現地の人ともたくさん会話ができ、桂林では一緒に船に乗った親子とお友達になり、WeChatを交換しました。また、発音の違いを感じたり、理解できない中国語があったりと私の中国語がまだまだだと実感もしましたが、それと同時に言葉が通じた時や、たくさんの人に中国語を褒めてもらえた時は非常に嬉しかったです。

中国での夏休み~山口で出会ったご縁~【武漢】

武漢の東湖で
武漢の東湖で
朝ごはんで有名な武漢热干面
朝ごはんで有名な武漢热干面

一時帰国をした際に県立大学の食堂で中国人留学生と仲良くなったことをきっかけに彼女も一時帰国するとのことで、彼女の故郷である武漢へ行き、一緒に武漢観光をしました。彼女に中国で再会できてとても嬉しかったです。武漢の朝市に行き、現地でしか味わえない朝ごはんをたくさん食べさせてもらいました。武漢で有名な武漢热干面が大好きになり、またひとつ私のお気に入りの中国料理が増えました。普段の旅行では味わえない体験ができ、武漢に会いに行って本当に良かったです。次は彼女と私の留学後に山口県で一緒にどこか出掛けに行けたらいいなと思っています。このご縁を大切にしていこうと思います。

一時帰国後 ~SIMカード不調~

日本から中国に戻った際に、日本で携帯の機種変更をしたからか、元々中国のSIMカードに一定額の預金が入っていなかったからか原因は不明ですが、SIMカードを入れ直しても、携帯がインターネットに繋がらず大変困りました。もしものために1週間使えるSIMカードを何枚かアマゾンで購入して持ってきていたので、そのSIMカードを使っていました。電話番号が今まで設定していたのと変わるので電話が使えず、タクシーなどを呼んだ際に電話に応答できなくてタクシーがどこにいるのか分からず困ることもありました。曲阜に着いてすぐにSIMカードを購入した店に行って説明をすると1か月使ってなかったからその間に預金がなくなったからだと言われましたが、すぐに開通してもらい、その場で100元分入れてもらい、問題なく使えるようになりました。

~スーツケース破損~

上海から桂林に行った際に、国内線でスーツケースの底足部分が破損してしまいました。去年の語学研修で中国に来た際もスーツケースが破損したので、高くないスーツケースを購入して壊れても惜しみないようにしていたので良かったです。

曲阜での最後の生活

春秋源鲁锦博物馆で文化体験
春秋源鲁锦博物馆で文化体験
春秋源鲁锦博物馆で文化体験2

曲阜に戻るとすぐに留学生を対象に济宁市の春秋源鲁锦博物馆で文化体験が行われたので参加しました。古くから伝わる中国の鲁锦の歴史を聞いて文化体験をし、鲁锦文化の独特な魅力を感じました。その後、留学生の中から代表して文化体験の様子を収録する動画撮影がありました。今までに撮影されるという経験があまりない私にとって、中国語で話しながらの撮影でとても緊張しましたが、貴重な体験になりました。どんな映像ができるのか今から楽しみです。

大学近くの公園
大学近くの公園
大学近くの公園
曲阜の夜市で石に塗り絵
曲阜蓼河古街で友人が撮ってくれました
曲阜蓼河古街で友人が撮ってくれました

大学から电动车(電気自動車)で10分ほどの場所にある「曲阜蓼河古街」という公園で、今年の夏からライトアップが始まったと知り、中国人の友人と散歩に行き最後の曲阜での生活を楽しみました。

曲阜での生活は、来たばかりのころは何も中国語が聞き取れない状態から始まった私にとって、まともに会話もできず、劣等感を身に染みて感じることもありました。しかしここで半年生活し、段々と会話ができるようになり、曲阜の人の温かさが好きになり、中国語で会話することが楽しいと感じるようになりました。曲阜に帰ってきて久しぶりに夜市に行ったときに「帰ってきたの?」「また会えて嬉しいよ」とハグをしてもらえてとても嬉しく、曲阜の現地の人にも沢山支えられていたことを実感しました。世界各国から来ている留学生、中国人のお友達、曲阜ともいざお別れとなるととても寂しい気持ちでいっぱいですが、自分で決めた道なので新たな場所で前を向いて頑張っていきます。

キャンパス移動【曲阜→日照】

私は昨年の語学研修での体験から日照校区でも留学生活を送りたいと思っていました。また、日照校区では中級の授業が開講されると聞き、中国語をより伸ばしたいと考えキャンパス移動を決めました。キャンパス移動では手続きなどをはじめ、沢山の先生方にお世話になり、とても感謝をしています。

キャンパス移動では、自分で荷物を全部移動させる必要がありました。私は特に荷物が多かったので、快递(宅配便)を使って2つの荷物を送りました。荷物は重さによって値段が決まっており、1㎏2元でとても安い値段で送ることができました。荷物は次の日には届くということで出発の前日に送りました。

日照校区の先生から8月24日から28日の間までに来るように言われていたので、8月27日に山口県立大学から来ている学生と一緒に、2人揃って高速鉄道で曲阜東駅から日照西駅まで移動をし、駅からは自分たちでタクシーを使って日照校区に行きました。昨年の語学研修で知り合った学生や先生や、ミルクティー屋さんのお兄さんにも声をかけられ「1年ぶりに帰ってきたの?」と素敵な再会の連続に非常に嬉しくなりました。

開学典礼

開学典礼

9月4日に開学典礼が行われました。新しい仲間と先生と一緒に参加をしました。

体調不良

体調不良

日照校区に移動をし、新しい土地の緊張か、疲れが出たのか分かりませんが、38度の高熱が4,5日続き、日本から自分で持ってきた薬を飲んでもなかなか治りませんでした。毎日高熱で体が限界だったので4日目にして先生に病院に連れて行ってもらい採血をして検査をしました。採血の検査数値は異常値になっており、その日から毎日点滴に通っています。点滴のお陰で今はご飯が食べられるまで回復してきました。日照校区の先生、気遣ってくれた沢山の方にとても感謝をしています。

今後の抱負

夏休みに行ってみたかった桂林で竹の船に乗るという夢も叶い、充実した夏休みでした。日照キャンパスに到着してからは、いろんな方と感動の再会をし、心を躍らせています。新しい生活のスタートで体調を崩し、絶望を味わいましたが、毎日連絡をくれて励ましてくれた家族や友人、気にかけてくださった方が沢山いて、本当に沢山の人に支えられているなと実感をしました。新しい出会い、新しい生活に戸惑うことも多いかもしれませんが、日照でも私らしく前を向いて楽しんでいけたらいいなと思います。HSKの次のステップに向けても努力していきます。また次号でお会いしましょう。再见!