曲阜師範大学 国際文化学科3年 千葉明里 <3号 2019年7~8月>

はじめに

 曲阜師範大学では夏休みが終わり、新学期が始まりました。留学生活も半分が終わり時間が経つのがとても早く感じています。夏休みの間は日本に帰国していたので、今回の定期報告では日本で受けたHSK(漢語水平考試)と夏休み中に行った中国旅行について紹介したいと思います。

HSKについて

 HSKとは中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)直属の機関が主催している中国政府が認定している中国語の資格です。そのため、HSKの成績結果は日本国内だけではなく世界中で公的証明として活用することができます。HSKは1級から6級まであり、6級が一番難しいとされています。現在5級と6級に合否判定はなく、6割の180点以上が合格ラインであるとされています。そのほかにも口語試験があり初級、中級、高級の三段階に分かれています。
 HSKは普通の中国語検定と違い中国政府公認の資格であるため、中国の大学に留学する際に必要とされる場合があります。多くの場合は4級から6級程度の学力が必要とされます。
 今回私は日本でHSK4級と5級、口頭試験の中級を受けました。4級と5級の出題形式にあまり違いはなく、リスニング、読解、作文の3分野に分けられ書く100点満点です。口語試験では問題文とボイスレコーダーが配られ、それに向かって各自で一斉に録音をします。
 HSKの結果は1か月後にインターネット上で確認することができ、試験から二か月後には郵送で成績報告書が送られてきます。


インターネットで見られるHSKの結果

温州旅行と上海旅行

 帰国する前に中国の浙江省温州市に旅行へ行きました。中国には、外国人が泊まることができないホテルがあります。日本のホテル予約サイトを利用して、中国人専用ホテルを予約してしまいましたが、別のホテルを紹介してもらうことができました。しかし、新しく紹介してもらったホテルではネット予約がうまくできておらず、チェックインの際に少し手間取ってしまいました。
 温州に着いて駅から市街地へ出るバスを待っている間に、寄付金をしてほしいという人に出会いました。声が出ない人や耳が聞こえない人への支援金のようなもので、微信支付で払ってほしいという紙を持って多くの人に話しかけていました。中国ではキャッシュレスが進んでいるため現金を持ち歩かない人が多くいます。そのため寄付金や支援金を集める際にもQRコードを持って微信支付や支付宝での寄付金集めをしている姿がよく見られます。
 私が滞在した期間は天気があまりよくなく、雨が続いていましたが宿泊したホテル付近には買い物などができる五馬街という場所がありました。温州がある中国の南方は水がとてもきれいで、街にも多くの川が流れています。私が行ったときは雨上がりだったため川の水があまりきれいではありませんでしたが、ホテルの人曰く、晴れている日はととてもきれいだそうです。


温州の川

五馬街の様子

 帰国してから大学に戻る前に上海旅行へ行きました。上海の気温はあまり高くはありませんでしたが日本よりも蒸し暑い印象を受けました。
 上海は温州と違い日本人観光客も多くみられました。上海ディズニーランドに行った際は特に日本人が多くいたように感じます。
 上海の地下鉄では日本と違い電話をしている人や大声で話している人、小銭を集めている人や、広告やチラシを配っている人などをよく見かけます。さらにディズニーランド行きの電車内ではディズニーのグッズを売っている人やディズニーのチケットを売っている人もいます。これはコンサート会場などでもよく見られ、日本に比べ転売屋が非常に多いように感じました。


田子坊

外灘から見た上海タワー

さいごに

 留学生活も残り4か月ほどになりました。中国は日本と違い9月から新入生が入ってきます。そのため大学内でも新入生を歓迎する催し物や張り紙が多くみられます。今季新しく入ってきた留学生も多く、宿舎内もにぎやかさが戻ってきました。
 日本ではできないような体験を積極的に行い、充実した留学生活を送れるようにしたいです。