はじめに
昨年の2月末に日本を出発し、12月までの約10か月は長いようであっという間に過ぎ去ってしまいました。韓国の大学では2学期(後期)が12月に終了し、私は12月23日に日本に帰国しました。今回の最終報告では主に旅行(ソウル、慶州、麗水)、TOPIK、キムジャン、帰国準備などについてお話ししていこうと思います。
旅行
ソウル
11月に、ルームメイトが全員旅行に行っていたので私も1人でソウル旅行に行きました。ソウルまでは高速バスで4時間ほどで、価格も安価なので行きやすいです。今回は主にショッピングをして過ごしました。秋だったので紅葉がとても綺麗で、特にソウルタワーのある南山公園周辺は絶景でした。ソウルは日本人観光客がとても多く、馬山では日本人に出会うことは無いので、あちらこちらから日本語が聞こえていたのがとても不思議でした。


경주(慶州)
경주(慶州)は日本で言う京都のように歴史ある街並みが特徴の都市で、馬山からはバスで1時間半ほどの距離にあります。留学に来た当初から一度は行ってみたいと思っていた場所で、12月に県大のグローバル学生交流で知り合い、学部の授業も一緒に受けていた友人に誘われて行くことができました。韓国の伝統家屋である韓屋が並んでいる通りにはお土産屋や飲食店がたくさん並んでいて、有名なカフェチェーンも韓屋スタイルになっていてとても新鮮でした。観光に来る人は韓服を着ている人が多かったので私たちもレンタルしてたくさん写真を撮りました。留学中韓国にいるのにも関わらずあまり歴史的な観光地に訪れたことがなかったので、良い経験になりました。


여수(麗水)
12月に留学最後の記念で韓国人の友人達と5人で여수(麗水)という海沿いの地域に1泊2日の旅行に行きました。レンタカーを借りて車で2時間ほどで到着し、有名な海産物を食べたり観光スポットに行ったりしてとても楽しく過ごすことができました。日本への就職が決まった友人のお祝いもしました。仲の良い友人達と留学生活最後に思い出を作ることができてよかったです。


TOPIK
10月に同じチャンウォン市内のチャンウォン大学でTOPIKを受験し、11月末にその結果が発表されました。受験に際して、過去問を何度も解いたり、わからなかった単語をわかるようになるまで復習し、たくさんの時間をTOPIK対策に費やしました。筆記問題は自信が無かったので不安だったのですが、無事に6級を取得することができました。この結果に満足することなく、これからも挑戦できることには積極的に取り組んでいきたいと思います。

김장(キムジャン)
김장(キムジャン)は韓国で毎年秋から冬にかけて1年分のキムチを漬ける慣習で、私も知り合い家族の김장(キムジャン)に一緒に参加させていただきました。大根やニラ、にんにく、唐辛子などを混ぜたヤンニョムペーストを100kgの白菜の葉一枚一枚に塗り、コンテナに詰めていく作業だけでもかなり疲れました。김장(キムジャン)が終わった後は漬けたてのキムチと수육(茹でた豚肉)を食べるのが定番なのですが、初めて食べた漬けたてのキムチは絶品でした。近年は材料費の高騰と手間の問題で김장(キムジャン)をする家庭が減ってきているようですが、貴重な体験をすることができてよかったです。


帰国準備
帰国に際し、必要な手続きは携帯電話の解約、銀行口座の解約、県大への帰国日報告、慶南大学の帰国書類提出、荷物の発送でした。携帯電話は、契約した店舗に直接行き解約をしました。1年未満しか使用しなかったので違約金を払わなければならず(契約時に説明がありました)合計約144,000wを支払いました。銀行口座の解約も同様に大学内のBNK慶南銀行で行い、口座に残ったお金は現金で引き出してもらいました。ここで1つ注意なのが、携帯電話料金は銀行と紐づけてあるので、先に携帯電話の解約を行ってから銀行に行った方がスムーズに手続きができると思います。
慶南大学の帰国書類についてはデザイン館で手続きができます。その他服などスーツケースには入りきらないようなものがたくさんあったので、私は郵便局で国際小包の航空便で発送しました。直接郵便局で送り状を書いて発送することもできますが、郵便局のアプリから事前に登録しておけばすぐに発送ができたので便利でした。荷物の追跡もアプリから見ることができるのですが、私は発送して数日後日本に帰ってきた時に何故か"返送"となってしまっていたので韓国人の友人にお願いして郵便局に尋ねてもらうと、バッテリー(携帯用扇風機)が入っていたため保安検査で引っかかり、返送になってしまっていました。バッテリーを取り出した状態で友人にもう一度発送してもらったのですが、モバイルバッテリーだけでなく、こうした充電式の電気製品も規制の対象なので国際郵便を送る際や飛行機で荷物を預ける際には注意が必要です。

最後に
留学しておいて言う言葉ではないかもしれませんが、私は正直、韓国に留学することに本当に意味があるのかわかりませんでした。一番近い国で、同じ文化圏で、言語も似ていて、欧米や北欧圏のように日本とは全く異なる環境というわけではないので留学によって得られる新たな刺激や学びはそれほど多くないかもしれないと感じていたのが本音でした。しかし、「どこに行くかよりそこで何をするかが大切」だと言うことをこの留学を通して改めて実感しました。もちろん周りの環境は大切ですが、その環境を作るのも自分自身だからです。どんなに良い環境にいても自分から動かなければ得られるものもその程度で、自分から動かなければ何も変わりません。言語だけでなく、内面を成長させてくれるのも留学での学びだと思います。そして私は、慣れない環境だからこそ日本にいた頃には気づけなかった"当たり前への感謝"をたくさん感じました。特に私はご縁があって大学の近くにある日本語塾でたくさんの方にお世話になりました。大学ではなかなか韓国人の友人をたくさん作ることは難しかったのですが、日本語を学んでいる友人たちとの関わりの中で、自分も彼らの言語学習の力になってあげることができたし、私たちも韓国語を勉強しながらわからないことがあればすぐに質問できる友人たちがいたことがとてもありがたかったです。何より留学生活で困ったことがないかいつも気にかけてくれて、学校以外の第二の場所ができたことで楽しく留学生活を送ることができました。留学期間中、外国人である私にこんなにも温かく接してくださった方々、そして留学に送り出してくれた家族には感謝しかありません。出会った人たちとの出会いを大切に、今回の経験をこれからの自分のキャリアに活かしていきたいと思います。
