最終号では、5月でかかった生活費(1ドル=158円~160円)、アメリカで生活をするための情報共有、そして10カ月の留学を通して感じたことについて書いていこうと思います。
生活費
今回は旅行で行ったカリフォルニア州、メリーランド州、そしてマサチューセッツ州でかかった費用をそれぞれ書いていきます。
5月 合計約$1,540(約¥241,470)
内訳
カリフォルニア州ロサンゼルス

Ø 飛行機代片道(SDF→LAX) 約¥9,000
Spirit航空を利用しました。日本の格安航空Peachのような会社で、キャビンアテンダントさんのアナウンスが面白かったです。
Ø 宿泊費(3泊4日) 約¥27,660
このホテルではデポジットの要求をされました。これは利用者が部屋の備品の盗難や破壊を防ぐために、ホテル側が宿泊にあたる費用を再度別に利用客に請求するものです。この請求はチェックアウト後数日間でキャンセル、もしくは返金されます。しかし、自分が使っているカードの返済日によってはカードの利用可能額を超えてしまい、カード会社から利用を停止される場合があるので、日本に来る前に利用可能額を最大にしておくことをお勧めします。
Ø 食費 約¥14,200
Ø 交通費(バスと電車。移動でかかった金額。) 約¥830
携帯がアンドロイドの方は、オンラインで代金の決済ができるアプリをインストールできない可能性があるため、現地近くのコンビニエンスストア(セブンイレブン)、もしくは駅に行って交通カードを購入する必要があります。コンビニでは、支払いは現金だと言われました。カード代金の2ドル(2024年5月時点)とチャージ用の10ドル、計12ドルを持っておきましょう。
メリーランド州
Ø 飛行機代片道(LAX→BWI) 約¥89,950
Spirit航空を利用しました。本来は約¥14,000で航空券を購入できたのですが、私のメールのチェックが甘く、カリフォルニア州を発つ前日に航空券が予約できていないことを知りました。カスタマーセンターと3時間電話してこの航空券を購入しました。とても痛い出費でしたが、留学10か月目で長時間電話ができる英語力を身に着けることができたと感じました。以上のことから、確認番号(Confirmation Number)が発行されていない場合は電話で問い合わせをすることが大切です。また、今回2人のカスタマーセンターの方と話しましたが2人とも英語にインドの訛りがあったので、インド英語に慣れておくことをおすすめします。



マサチューセッツ州
Ø 飛行機代片道(BWI→BOS) 約¥8,140
Spirit航空を利用しました。
Ø 宿泊費 約¥34,510
Ø 食費 約¥6,710
Ø 教育費 約¥4,300
捕鯨で有名だったニューベッドフォードに行き、捕鯨博物館に行きました。



日本の捕鯨博物館でも見ることができる、日本で発行されていたポスターがこの博物館でも展示されていました。この博物館では捕鯨をしている国の批判はしておらず、その国の文化として捕鯨があることを説明していました。1番右の写真は3種類の鯨油の展示です。それぞれ匂いをかぐことができ、解説にある通り真ん中の匂いが1番きつかったです。
Ø 交通費 約¥11,130
ボストンからニューベッドフォードまで、バス(Peter Pan Bus)と電車(Amtrak)を利用しました。
アメリカで生活をするための情報共有
Ø クレジットカードについて
2023年度の3号の体験報告書でカナダのビショップス大学の増野くんが書いているように、円から外貨への交換手数料が少ないカードを選ぶことをお勧めします。例えば、インターネットで調べると1ドル150円なのに、契約しているカード会社の取引金額が1ドル152円と記載されることがあります。これは交換手数料がかかっているためです。少しでも出費を抑えたい方は、カード会社と契約する前に電話などで確認をしてください。
Ø 給付奨学金について
独立行政法人日本学生支援機構から月80,000円(2023年度時点)の給付奨学金が支給されます。振り込まれる口座によって手数料が変わるので、実際は約79,000円の支給です。2023年度は円安でしたが、この金額で十分生活できました。
Ø 1人旅について
自分しか頼れないため、いい経験になります。ただ、外国での1人旅は危険だ、という認識を持って旅行をしてください。カリフォルニア州のロサンゼルス、マサチューセッツ州のボストンなどの都会は比較的安全でした。しかし、地方に行った際、町を歩いているときとバス停で座っているときに目の前で止まってじっと見てくる、体に顔を近づけてくる、などをされました。この場合は過剰に反応せずに、その場を離れてください。バス停でされたときはその場から離れるといっても遠くには行けなかったので、「建物の壁沿いにいないようにする(目の前に来られると逃げづらくなるため)」、「相手と目は合わせずに、しかし遠くから相手を見ておく(近づいてきていることをすぐに認知するため)」をしていました。催涙スプレーを準備することや、ホテルのフロントで危険な場所を聞いておくことも大切です。

Ø 人の家にお邪魔するとき
してはいけないルールを聞いておいてください。アジア系に関わらず靴を脱ぐ家庭が意外と多く、靴をそのまま履いて家、寮に入ってしまって不快な思いをさせてしまいました。トラブルを避けるためにも、ルールを聞いてそれを実行することが大切です。「犬をベッドにあがらせないで」というルールもありました。犬がベッドにあがった場合は、犬がどんなに逃げても心を鬼にしてルールを守ってください。
Ø 学生の雰囲気について
「文系はほんわかとしていて、理系はしっかりしているイメージがある」というふうに、アメリカでも取る授業によって学生の雰囲気が変わります。私は経済、ビジネスの授業を取りましたが、クラスメイトはほとんどスポーツ系で体が大きな人が多かったです。
10カ月の留学を通して感じたこと
アメリカでの留学生活が終わりました。私にとって、とても長い10カ月間でした。大学での勉強はきつく、旅先で怖い思いもしたのに、またアメリカに行きたいと素直に思います。自分が知りたかった知識を得ることができた喜び、少しずつ成長を感じることができた達成感がきつさと怖さを超えたからです。人生の参考になる素敵な大人たち、そして友人とたくさん出会うことができました。交換留学でしかこの深い関わりは味わえないと思います。
最後に、父、母をはじめ、関わってくださったすべての人に感謝します。ありがとうございました!