毎日がつらかった9月・10月でしたが、サンクスギビングの約1週間(11月18日から26日)の休みあたりから楽しいことや嬉しいことがたくさんありました。今回は各授業のテスト内容、11月・12月でかかった生活費(1ドル144円~154円)、長期休みをどう過ごしたか、そして約3カ月の留学を通して感じたことについて書いていこうと思います。
授業
ARB 110-a Elementary Arabic I
教科書から出題される10問の単語のクイズが計4回、教科書2章分が範囲のテストが計3回、中間テストが1回、口頭試験が1回、教科書全範囲の期末テストが1回、の合計10回のテストがありました。クイズ以外はディクテーション、アルファベットの繋がり(アラビア語で使われている文字は単語の最初、途中、最後のどこに位置するかで形を変えるので、その形を覚えているかを確認するために出題されます)、単語、文化説明で構成されています。テストは60分ほどで終わる内容になっています。
時の流れは残酷で、20歳を過ぎてから単語を覚えるスピードが遅くなったので、この科目は時間をかける必要がありました。1時間かかる課題を教授が毎回出すので、それに加えてもう1時間アルファベットの形や単語を覚えることにあてました。ほぼ毎日それをやり、大変だなあと思うことが何度もありましたが、最高評価のAを取ることができました。

図書館にあるホワイトボードを使って、単語を覚えました。
ECO 110-a Introduction to Economics
約2~3分のグループプレゼンテーションが計2回、ミクロとマクロで計3回ずつ、合計6回のテストがありました。制限時間は1回目のテストが20分、2回目が40分、そして3回目が60分です。私のような交換留学生に限らず、現地の学生にもExtended Time (延長時間)が必要かどうかを教授が確認していました。延長時間を申し込むと1回目の制限時間は40分、2回目は60分に変更してくれました。申し込んだのは私1人だけだったので、クラスメイトがテストを受ける前日に教授の隣でテストを受けました。2回目のテストの結果が76.25%ととても良いとは言えない成績でしたが、教授の判断でミクロの3回目のテストからは延長時間なしでクラスメイトと一緒にテストを受けました。
この計6回のテストは理解をしていないと成績が取れないテストになっていました。また現地の学生も1回目のテストで時間が足りないと言っていたので、限られた時間の中でどれだけ正確な判断ができるかも問われているテストだと感じました。

'No pressure.'や、「英語を覚える必要はない。とにかく伝えようとして。」と 励ましてくれたおかげで、プレゼンをのりきることができました。
MUS 183 College Choir
テストは無く、学期中に3回ステージで歌う機会がありました。聞き取れなかった教授の英語も少しずつ聞き取れるようになってきて、「椅子に座ってください」などの教授の指示にクラスメイトと同じタイミングで行動が取れるようになりました(9・10月はこのような簡単な指示も聞き取れなかったです)。


コンサートのときに着た衣裳です。みんな綺麗になって、はしゃいで何枚も写真を撮りました。
PSY 111-a Survey of Psychological Science
自分個人で行う実験とその結果をまとめたレポートの提出が計3回、週に1回教科書の内容から10問出題されるクイズが計12回、教科書6章分が範囲のテストが計2回、教科書全範囲の期末テストが1回ありました。
レポートはAPA形式、教科書から自分がやりたいジャンルを選んでそれを基に実験を行い、参考文献を最低1つは使って計5ページ書く必要がありました。私は授業で扱った「記憶」というジャンルから、「ペグワードテクニック」を使って脳の位置とその機能を覚える実験を行いました。韻をうまく設定できなかったので、この実験は失敗に終わりましたが、教授は実験の過程を評価してくれました。レポートを提出する前に、図書館の地下にあるライティングセンター(レポートの構成のアドバイスや校正を現地の学生がしてくれる場所)で、自分の使っている単語が間違っていないかどうかも確認してもらいました。

ペグワードテクニックを使って暗記をしたときの写真です。
THR 101-a Beginning Modern Dance
大学で披露された「STOMP」の感想レポートの提出が1回、自分の創作ダンスに関する内容のレポートが1回、クラスメイト全員でのダンスと自分の創作ダンスをクラスメイトの前で披露する発表会が1回ありました。
私は野田洋次郎の「GASSHOW」を使い、東日本大震災の当時の様子をダンスで表現しました。アメリカに来る前に訪れた宮城県で、奇跡の一本松(現在はレプリカですが、レプリカの表面に朽ち果ててしまった一本松の木の皮が使われています)や子供を力強く抱いて高台に避難する母親の映像を見て涙を流しました。ALPS処理水の海洋放出が世界で話題になりましたが、この出来事を知ってほしいという気持ちでダンスを発表しました。


左が9・10月号で紹介したアイソレーションが得意な先生です。かっこよくてとても大好きな先生です。クラスメイトの国籍も様々で1番アメリカを感じた授業でした。
生活費
今回も内訳は主なものを載せていますので、内訳の合計が総合計と合っていません。
11月 合計約$475(約¥67,000)
内訳
Ø 交通費: $325(約¥49,000)
ニューヨークまでの往復の飛行機の値段です。デルタ航空を利用しました。
Ø 洋服代: $18(約¥2,800)
「TEA GALA」というお茶のイベントでダンスを披露する機会があったので、その衣裳を揃えるために服を購入しました。


「TEA GALA」では伝統衣装を着て参加することを勧められたので、日本から持ってきていた合気道の道着を着ました。緊張しましたが、ダンスが終わった後はみんなで抱き合って達成感を感じました。
12月 合計約$690(約¥100,200)
内訳
Ø 宿代: $180(約¥25,200)
ニューヨークにある宿に2泊3日で泊まりました。
Ø 食費: $145(約¥21,400)
冬休み中の買い出しと、アジアンマーケットで日本食を揃えました。
Ø 娯楽費(カリフォルニア): $45(約¥6,600)
Ø 娯楽費(ケンタッキー): $80(約¥11,700)
Ø 娯楽費(ニューヨーク): $240(約¥34,300)
地下鉄の交通費や食費、博物館の入場料など3日間でかかった合計の料金です。


ニンテンドーショップやニューヨーク自然史博物館での写真です。剥製がとてもリアルで圧倒されました。


ニューヨーク自然史博物館とJFK空港が漫画「BANANA FISH」の聖地なので、写真をたくさん撮りました。
休みの過ごし方
サンクスギビングの短期の休みと冬休みの長期の休みは、オハイオ州、ニューヨーク州、そしてフロリダ州で過ごしました。私がニューヨーク州以外の2つの州で過ごすことができたのは、2023年の春に山口県立大学に文化交流をしに日本に来たアメリカ人の友人のおかげです。彼女はセンター大学から彼女の家までの送迎、そしてフロリダ州までは片道17時間をかけて車で運転してくれました。「あなたはゲストだから」と、サンクスギビングやフロリダでの滞在中の食費や娯楽費をほぼすべて彼女が出してくれました。また彼女の家族にもとても良くしていただきました。アメリカのおもてなしに感動するとともに、日本にいるときにアメリカの学生と交流できる機会を設けてくれたウィルソン先生や山口県立大学のグローバルセンターの方々に心から感謝しています。



左の写真が山口県立大学での友人との写真で、右がサンクスギビング中のアメリカでの写真です。彼女のつくるダブルエッグがおいしくて、何個も食べました。


冬休みのフロリダでの写真です。フロリダは沖縄とほぼ同じ緯度なので、12月ですが半袖で過ごせました。約4カ月ぶりに海を見れてとてもうれしかったのを覚えています。
右の写真は砂でつくられたクリスマスツリーです。



ゲームセンター(アメリカではアーケードといいます)のゴーカート、座席がリクライニングできる映画館、バーで飲んだカクテル、すべてがいい思い出です。
3カ月の留学を通して感じたこと
アメリカでの学校生活を通して、自分の興味のあることと自分ができることがはっきりしました。興味があって取った経済、心理学、アラビア語でしたが、経済と心理学は高い成績を取ることができませんでした。私は知識を応用するのが苦手で、その代わり時間をかけて、かけた時間の分だけ成果が出る言語という分野が自分の適性であると認識できました。評価が厳しいアメリカだからこそ、知ることができました。このことを自分の将来設計に役立てようと思います。