センター大学 国際文化学科4年 岡田魁翔 <1号 2022年9~10月>

渡航まで

 6月10日までは教育実習で留学の準備が捗りませんでしたが、以降出国までの2か月で留学に必要な準備を急いで進めました。ビザ申請、飛行機の予約、履修登録、全て教育実習の後に始めたのでとても大変でした。円安の影響もあり、旅券代はとても高くなってしまいました。

アメリカに着いて授業が始まるまで

 アメリカに到着して、実際に授業が始まるまでに約2週間、コロナのための隔離というわけではないのですが、留学生としてアメリカで学校生活を送るためのオリエンテーションが行われました。そこでは交換留学生だけでなく、4年間在学する新1年生とともに、上級生(主に留学生)や先生方からご指導いただき、留学生同士で交流を深めました。

履修している授業について

 センター大学ではほとんどの科目が3単位で、学期で12単位の履修が必要になります。山口県立大学の時間割とは大きく異なり、月水金は60分授業、火木は90分で、どちらも1週間あたり3時間の授業になります。各科目には科目名と科目コードのようなものが付与されており、科目コードは科目の種類を表す3つのアルファベットとその科目のレベルを表す3桁の数字が付与されていて、数字が大きいほど難しい授業ということになります。

月水金

10:20―11:20EDU127
Education and U.S. Society (3単位)
 教育学の授業で、アメリカの教育現場が抱える課題や、教育の理念について学びます。この授業は中間試験と期末試験がどちらもあり、さらにどちらの試験でもエッセイを書くことになります。当然英語で書くので他の学生より時間がかかります。担当の先生はとても優しいので、中間試験では他の学生より少し長めに時間をもらうことができました。普段の課題もそれなりのページ数を読む必要があり、かなりの時間をこの授業に割くことになります。しかし、教育学に興味のある学生にはとてもお勧めの授業です。

4:05―5:45
MUS194 Centre Fusion Ensemble(月曜のみ、1単位)
 この科目やその他の音楽の実技授業は1単位の授業になります。そのため、履修の際には1単位を3つ取るか、3単位4つと1単位で13単位にするなど、少し工夫する必要があります。14単位を超える履修はしないよう言われるため、13単位や14単位となると時間の確保が難しくなります。この科目では、楽器の経験者が集まって、1学期通して複数曲を練習し、学期末に学内で発表することになります。僕はドラムを中心に打楽器の経験があるのですが、音楽専攻でドラムを専攻しているとても上手な学生がいたので、その人と曲を分担し、ドラムをしないときはコンガ・ボンゴ・電子パッドを演奏していました。どの楽器が空いているかは初回の授業までわからないので、必ずしも希望する楽器が演奏できるとは限りません。今学期は、ドラム、ベース、パーカッション、キーボード、サックス、ボーカルの6人編成で練習中です。

6:10―8:10
MUS193 African Drum Ensemble(月曜のみ、1単位)
 上の科目と同じ教授の科目になります。こちらも学期末の本番に向けて練習することになりますが、基本的に楽器未経験者に合わせて授業を進めていきます。そのため、専門用語を使うこともほとんどなく、リズムに言葉をはめて覚えていきます。基本的には音程のない楽器になるため、楽器をしたことがないけど何かできるようになってみたい人におすすめです。初心者同士が楽しく話しながら練習していく科目なので、友達も作りやすく、友達とリズムをそろえることができた時の歓びを感じることができます。

火木

9:40―11:10
EDU226 Technology and Education
 今学期2つ目の教育学です。今回履修している中で唯一の200番台の科目で、身構えていましたが、実際のところは他の授業と全くレベルの差を感じていません。この科目では、学校現場で実際に使われていた、使われている、あるいはこれから利用していきたい技術について学ぶことができます。日本でよく使われているパワーポイントについても授業で触れますが、今まで使ったことのない機能に気付くことができる他、アメリカの教育現場では当たり前に導入されているにも関わらず日本では全く使われていないものについても学んでいます。現地点で最も履修してよかったと感じる授業です。教員を目指す学生にとっては、実用的でかつ日本にとって革新的なものになります。最終課題では使ったことのない技術を2つ使って何かする、というものになりますが、僕は教育実習の査定授業で行った授業をアップグレードして再び作成しようと考えています。すでに6月に行った授業よりも確実にわかりやすく面白い授業が作れる確信があるほど、とても意味のある授業であると感じています。

12:40―2:10
THR117 Acting I a
 演劇の授業で、今年度からセンター大学に来た、若い教授の科目になります。bクラスとは教授が異なり、内容も異なっていますが、僕のクラスでは発表が4週間に1回程度になります。そのために行動の理由を考え、模擬発表として発表の1週間前に1度発表したものを教授に指導いただき、修正したものを本番として評価してもらう形になります。初心者が集まるため、高いレベルが求められるわけではありません。完成作品の質だけでなく、模擬発表から本発表までの成長が大きく評価されるため挑戦しやすく、また自分自身の英語の成長に大きくつながります。

7:30―9:00
MUS191 Centre Symphony Orchestra
 オーケストラの授業は、MUS194と同様に、基本的には経験者が集まる科目になります。(打楽器を除く)楽器は持参となり、楽譜は渡されたその日に初合わせをします。僕は中学から高校2年生まで吹奏楽とマーチング、高校2年生から大学2年生まで軽音をしていたため、楽譜は読めて初見でも演奏できましたが、指揮者の指示が英語になるため、指示が聞き取れないことが時々あります。打楽器は一人で演奏しているわけではないので、分からなかった時は一緒に演奏している仲間に聞いています。


練習中です
みんな仲良しでたくさん話しています

最後に

 センター大学では寮に入って生活することになりますが、はっきり言って寮ごとにかなり差があります。基本的には学年が上がれば快適な寮に入れるようですが、交換留学生はランダムに選ばれるようです。ルームメイトとの人間関係も学校生活を左右する大きな要因になります。センター大学に限った話ではないと思いますが、留学して寮に入るとき、まだ英語に自信がなくても、積極的に話していくといいと思います。


日本語チューターとして毎週水曜日働いています