はじめに
秋だというのに、最低気温がマイナス2度にまで下がりました。センター大学での生活も3か月目に突入しようとしています。大学の授業にも少しずつ慣れてきましたが、まだ時々苦戦することもあります。
今回の報告書では、出国までの準備、オリエンテーション、そして授業や生活について紹介します。これから留学に行きたいと考えている人に、少しでも役に立つものになれば嬉しいです。
出国するまで
留学前の準備として行ったことは主に3つあります。ビザの申請、飛行機のチケット予約、予防接種の3つです。順を追って説明します。
留学が決定したのち、「I-20」という資料がセンター大学から山口県立大学経由で手元に届き、ビザ申請の手続きが始まります。ビザの申請は、インターネットでの登録→面接予約→面接の3つのステップがあります。インターネットでの登録は、個人情報を英語で入力します。面接の予約はアメリカ大使館のウエブサイトにログインし、予約を行います。この面接は時間指定制で定員が決まっているため、早めに予約しないと、出発の時期はちょうど繁忙期なので、予約が埋まってしまいます。その後、必要な書類を揃えて持参し、面接を受けます。面接の許可が下りると、数日後にビザが郵送されます。
飛行機のチケットは、センター大学から、ケンタッキー州のレキシントン空港にこの日に着くように、という日にちの連絡が届きます。私たちの場合は8月21日に着くようにと連絡がありました。福岡から羽田、成田からデトロイト、デトロイトからレキシントンの3機の飛行機のチケットを予約しました(約10万円)。
最後に予防接種です。センター大学に留学に行く学生は、破傷風、麻疹・風疹、おたふく風邪のワクチンを2回ずつ接種しておく必要があります。また、母子手帳等の予防接種の記録を英訳して、センター大学の保険センターに送らなければなりません。
この他にも個人的に必要な薬を準備したり、余裕があれば日本の伝統的なものをお土産用に準備したりするといいかもしれません。
留学生&新入生オリエンテーション
レキシントン空港に着くと、ISOL(international Students Orientation Leader)が出迎えてくれました。次の日から留学生向けのオリエンテーションが10日間にわたり行われました。アイスブレイク(楽しいゲーム)を挟みながら、センター大学の歴史や大学生活についてISOLが中心となって教えてくれました。キャンパスツアーで施設について(使い方など)知り、模擬授業を通して大学での授業をイメージすることができました。また、近くで買い物ができる場所を案内してくれました。そして、映画館、ボーリング、サッカーの試合観戦など楽しいイベントもオリエンテーションの中で行われました。
留学生オリエンテーションの後には新入生オリエンテーションも行われ、それにも参加しました。新入生オリエンテーションでは、ホールでOpening ceremony(入学式)、Welcome Dinnerが行われます。これらが終わると、センター大学での授業がスタートします。

Opening ceremonyの後の記念撮影
みんなドレスやスーツを着ています
授業について
センターの学生は勉強熱心で、授業の空き時間でも図書館などの公共スペースを利用して勉強している学生がほとんどです。その中に、私たち交換留学生も一学生として授業に参加します。課題は毎日出され、その量も想像していたよりも多く、今でも日々課題をこなすのに精一杯です。そんな大変な一面もありますが、センターの学生のように必死に勉強することで英語力はもちろん、自分の意見を伝えることや、授業の準備をすることの大切さを感じることができます。また困ったときは、先生のoffice hourを利用したり、友人に相談したりしています。最初の頃は、自分の英語力に自信がなく話すことをためらってしまっていましたが、勇気を出して自分の状況を伝えることで相手も理解してくれます。
Fall semester(秋学期)では6つの授業をとりました。
Monday | Tuesday | Wednesday | Thursday | Friday | |
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9:10~10:10 | Biblical History | Biblical History | Biblical History | ||
12:40~14:10 | Found. Music | Found. Music | |||
14:20~15:50 | Acting-Ⅰ | Acting-Ⅰ | |||
16:05~18:05 | Centre Jazz | ||||
17:30~19:00 | Modern Dance | Modern Dance | |||
18:10~20:10 | African Drum |
REL-110 Biblical History and Ideas
聖書についての授業です。歴史的、文学的に聖書を分析、翻訳します。毎回30ページ、多いときは40ページのReadingの課題があり、小テストが時々行われ、fall break(秋休み)前と期末に大きなテスト、そして月1回程度の頻度でレポートを書かなければいけません。
秋学期の授業の中で一番苦戦している授業です。僕は聖書についての知識が全くなかったので一からのスタートでしたが、この授業を履修している学生はある程度聖書の内容を理解している学生が多かったので、授業のスピードがとても速いです。ですが、聖書という日本ではなかなか学ぶことのできない分野について学ぶことができます。毎回の授業で新たな考え方や知識を得ています。
MUS-193 African Drum Ensemble
アフリカのドラムを演奏する授業です。アフリカのドラムを極めた先生と一緒に楽しくリズムに合わせて、ドラムを叩いたり時には歌ったりしています。センター大学では音楽のイベントも盛んで、音楽の演奏の授業を取っている学生が、時々行われる音楽祭でパフォーマンスをすることがあります。言語関係なく、音楽を通して学生と交流することができます。
僕は音楽全般が好きなので、この授業をとりました。授業を履修している学生たちは楽器経験者、そして初心者の人もいます。アフリカのドラムを演奏することが好きな人が集まって、楽しく演奏する授業です。毎日予習や課題に追われていますが、この授業は課題がなくドラムを楽しく叩くだけなので、楽器を演奏することで気晴らしができています。
MUS-116 Foundations and World View of Music
世界の音楽の歴史について学ぶ授業です。毎回の授業でReadingの課題が出され、それについての講義とディスカッションが行われます。小テストも時々行われ、プレゼンテーションの発表、最終レポートの作成が必要とされます。
音楽の基礎知識を学べるので、演奏の授業と重ねて履修すると、さらに知識が身につく授業だと思います。Readingは専門用語が多く、初めて音楽について学ぶ場合は理解するのに時間がかかるかもしれませんが、音楽の歴史と現在を知ることができます。先日、プレゼンテーション発表を行いました。これがアメリカに来て初めての発表だったこともあり、発表前は緊張していました。しかし発表後には同じ授業をとっている学生、そして先生から「発表良かったよ」と励ましの言葉をもらい、自信がつきました。
DRA-117 Acting-Ⅰ
演劇について学ぶ授業です。授業の始めには毎回演劇につながる楽しいゲームを行い、授業内容に入っていきます。本を読んで演劇の基礎単語を学んだり、みんなの前でパフォーマンスを行ったりします。パフォーマンスをする前には、自分の演じる役がどんなキャラクターで、一つ一つの言葉にどんな思いが込められているかなどを分析します。そうすることでより役を理解し、演技につなげることができます。
私は、これからセンター大学に留学に行く人にこの授業を履修することをお勧めします。演劇を通して自己表現力が身に付き、日常の会話力の向上にも繋がります。一番楽しんで受けている授業です。
DRA-114 Beginning Modern Dance Technique
ダンスをする授業です。ジャンルは特に決まっておらず、基本的なダンスの動きを学ぶことができます。Halloweenの日にはみんなでHalloween partyと称してグループごとにダンスのパフォーマンスを行い、最後には全員でマイケル・ジャクソンのスリラーを踊って楽しい時間を過ごしました。
この授業は特に大きな課題があるわけではなく、ダンスで体を動かします。息抜きの授業としてお勧めです。
MUS-192 Centre Jazz
ジャズの曲を演奏する授業です。受講生は7人で、音楽が好きな人たちが集まっています。楽器はサックスフォーン、ベース、ドラム、ギター、ピアノ(キーボード)があり、僕はピアノ(キーボード)を演奏しています。大学から軽音部に入ったことをきっかけに、楽器が弾けるこの授業を履修しました。African Drumと同様に、この授業もパフォーマンスをする機会があり、それに向けて練習を行っています。

ホールでパフォーマンスをしました