ビショップス大学 国際文化学科3年 増野晃 <最終号 2024年5~6月>

■留学が終わって

留学が終わり二か月経過しました。友人とは今でも連絡をしていますが、時折カナダでの充実した生活が恋しくなります。今回は、帰国後しばらく経ち振り返ってみて感じたことを記していきます。

■授業の振り返り

私はFall semesterとWinter semesterの両方の学期ともESLという英語を第二言語として学ぶ学生向けのクラスを3つとそれ以外の現地の学生も受ける通常授業を1つと、合計4つの授業を履修しました。ESLとはいっても授業の難易度は差があり、一回90分で簡単な文法を復習するような授業もあれば、一度に三時間猛スピードで進むような授業もありました。しかし、質問をすればいつでも対応してくださる教授のおかげで通常授業に比べると難易度は易しく感じました。また、ESLのクラスメイトは日本人かフランス人が大半を占めていました。一方で通常授業は現地の学生も受ける授業なので、英語は完璧で当たり前の空気で進みます。その分英語力は自然についていく上、クラスメイトは英語ネイティブの方がほとんどなので、新しいネイティブの友人と話すきっかけ作りにもなります。どちらの授業も一長一短ありますが、ESLと通常授業の配分は自分の能力に合わせて調整していくと良いと思います。県大と同じように、学期の最初は自由に授業を追加したりキャンセルしたりできる期間がありますので、気になる授業はお試し感覚で覗いてみると良いかもしれません。

■キャンパス内での生活の振り返り(寮・学食)

ビショップス大学はキャンパスの大半が寮の敷地で、多くの種類から寮が選べます。新しい寮は人気で私も第一希望にしていたのですが、入ることはできませんでした。寮の申請はかなり早い段階から応募が始まっているので、新しい寮に行きたい方はこまめにメールをチェックすることをお勧めします。私が配属されたPatersonという寮は他の寮と少し異なり、唯一4人で一部屋を共有する寮です。一人暮らしすらしたことがなかったので、いきなりシェアルームなんて大丈夫かなと少し不安になりましたが、一人一つの個室はあるため個人の時間はしっかり確保できたので、程よく友達と関わりたかった私にとってはぴったりの寮でした。また、キッチンが一部屋に一つありますので、毎日学食で食べるミールプランへの加入が必須ではありませんでした。直前まで悩みましたが、私はミールプランを使って毎日学食で食事をしていました。少しもったいないかなとも思いましたが、入っていなければ作れなかった交友関係もあったり、少し気分が上がらない日でもたまたま出会う友人と食事をすると気づいたら元気になっていたりと、結果入ってよかったと思いました。もちろん授業、寮生活や定期的なイベントなど友達を作る機会はたくさん用意されていますので、入らなくても友達と話す機会は多くあります。

学食で友達と撮った写真です

学食で友達と撮った写真です

■休日生活の振り返り

ビショップス大学は周りを見渡すと確かに田舎ですが、バスが大学の校門付近まで来るので行こうと思えばいつでも遠くの観光地までアクセスが可能です。モントリオールまでは高速バス約2時間で到着します。モントリオールでは大きなバスターミナルに到着し、そこからケベックシティやニューヨークまでバスで行けます。バスでの乗換えが一回~二回で世界的に有名な観光地に行けるのはとても魅力的だと感じました。もちろん空港もあるので、長時間移動が難しければ飛行機も利用できます。個人的にモントリオールはとても素敵なところだと感じました。フランス語圏ですがほとんどの方は英語を話す上、アジアンレストランが立ち並ぶ道もあり、日本では体験できない国際色豊かな体験ができました。何度モントリオールに立ち寄ったか分からないほど訪れましたが、行くたびに新たな魅力を発見できる素敵な大都会です。冬の間は雪が多くて晴れの日はほとんどない上、歩道も歩きにくくなりますので9月の夏の間に行くことを強くお勧めします。

■おわりに

今回の留学の8か月間は、概して私の将来のためにとても貴重な経験になりました。最初の1か月間は激動の日々で心身ともに疲れ果て、帰るとすぐに眠り落ちてしまうような日々でしたが、周りの友人、日本の友人や家族の支援に恵まれ、後の7か月間はすっかり慣れて現地の学生と同じように生活していました。数多くの友人や環境に恵まれ、心からビショップス大学に留学を決めてよかったなと感じています。何気なく食事をしている最中でも、今までの価値観が崩れるような言動に触れることができたり、出会った次の日にモントリオールへ旅行に行ったりと海外に身を置いているからこそできた体験がありました。その分常に一定のストレスのもとで生活している実感もありましたが、今考えるとその適度なストレスも留学ならではのものだと感じ、私を成長させた大きな要因の一つだと考えています。ぜひ留学を考えている方は、適度な負荷をあえて自分に課すことも覚悟の上、人生のターニングポイントともなりえる貴重な経験に挑戦していただきたいと思います。

留学中の写真1
留学中の写真2
留学中の写真1

卒業写真として撮影しました。