交換留学生としてカナダのビショップス大学に来て、すでに2か月がたったことに驚いています。最初は慣れないことも多く、行く前も心配事ばかりでした。それでも、いざ始まってみるとどうにかなるもので、人間の適応能力に感心します。
留学が決まってからの準備はずっと時間に追われていたように思います。授業、部活、アルバイト等と並行して進めるのは大変でした。分からないことは、留学先にメール等で連絡すると、きちんと返してもらえます。
3月、4月
留学先からの連絡を待機していましたが、進められる申し込みが始まっており、締め切りぎりぎりで進めました。フォームを記入後、ビショップス大学のポータルにて、パスポートのコピー、県大の英語表記の成績証明(発効までに1,2週間必要)、TOEICの結果を提出し、寮の申請も行いました。
5月
ビショップス大学から正式な入学許可証がメールで届きます。それによってCAQ(ケベック州特有の就学許可証)の申し込みができるようになります。これらの申請が通った後に、Study Permitの申請ができます。CAQの原本がなくても、オンラインで送られてきた証明書で大丈夫です。私は結局最後まで自宅に届かず、カナダに着いてから電話で申し込み、原本を届けてもらいました。
6月
コース選択をして、フォームを送信しました。どの学部の授業をとっても良いので、視野を広げて知識を得ることができます。また、Study Permit 取得のため、バイオメトリクス認証の指紋登録が必要で、平日に大阪まで行く必要がありました。この月の終わりには、study permitの申請が下り、大体の申請がやっと終わりました。
7月
航空券をインターネットで購入しました。30万円ほどでした。ワクチンの接種証明書が入国に必要だったので、実家近くの市役所まで取りに行きました。
乗り継ぎにアメリカを経由したため、ESTAを申請しました。
8月
奨学金の申請・県大で加入する保険料の支払い・SIMカードの購入をしました。
9月
入寮の日に到着を合わせて出発しました。Arrive CANというアプリで、ワクチンの接種証明を登録しました。これは出発直前でしか登録できません。コロナ渦のため随時状況が変わっており、乗り換えのアメリカでも臨時で書類が必要でした。
山口宇部空港を出て、羽田空港で一泊して、シカゴを経由し、最寄りのモントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港に到着しました。そこからは、Aeronavetteという空港からのシャトルバスに乗って大学に到着しました。キャリーケース二つにリュックとトートバッグという大荷物で、夜の11時に到着したので、疲労感が強かったです。
授業内容は以下の通りです。
ESL127 - Oral Discourse I
英語を第二言語として学ぶ人のためのクラスです。今年は受講者が少人数です。先生が明るく楽しい方で、発音から話し方まで丁寧に矯正してもらっています。私はしばしばRとLの発音を注意するように言われます。成績は、ディベートを含む5回のプレゼンテーション、小テスト、出席状況で決まります。
ESL210 - Advanced Writing and Text Analysis
こちらも英語を第二言語として学ぶ人のためのクラスで、受講者が少人数です。とても質問、発言をしやすい雰囲気で、論文の書き方を一から学びます。ペアワークもよくあります。すでに何度か短めの論文を書き、クラスの人と評価し合いながら、論文の書き方を身に付けています。
ENG215 - Introduction to North American Literatures
アメリカ、カナダ、先住民の文学作品の文脈を分析し、これらの異質な文学作品間の関連付けを行い、社会政治、文学、文化の発展に関する洞察を行います。北アメリカの文学に興味があったので受講していますが、正直授業内容の聞き取りさえも厳しい状況です。成績はレポート提出でつきますが、自分の中に全くなかった考え方についての題材ばかりで、苦心しています。
HIS206A - The History of Night: An Exploration of the 'Darker' Side of Life
夜が恐怖や犯罪、逸脱行為の場であるという一般的な理解を探り、扱うテーマは、夜空の文化的・科学的理解、夜と夜行性生物の体現、夜に関連する社会的活動などです。ハロウィンの前は、魔女・ドラキュラ・人狼などの話もありました。先生の話がとても興味深いうえに、授業も18:30開始で、時には望遠鏡で木星・土星を見たり、動物園を散策したりします。しかし、毎週の読んでいく資料の量が多く、現地の人との話し合いはついていけていません。自分の興味関心で何とか受講しています。
私が住んでいるのはMunsterという寮で、24時間静かにしていることが求められます。自分は騒音があると寝られないのでこちらを選びましたが、驚くほど静かです。寒くなってきたら自動で暖房がつき、洗濯も地下でいつでもできるため、あまり不便はしていません。私はトイレとシャワールームを他二人と共用しています。ほとんどの寮が、このように少なくとも一人とバスルームを共用する形となっています。寮から教室がある棟まで毎回5~10分歩きます。
食事は7:00~21:00の間なら、いつでも利用可能な食堂のプランに入りました。日替わりで、基本おいしいと感じますが、同じものが定期的に出てくる形です。食事のプランには21:00~23:00のパープルポットというカフェでの食事も含まれています。
気温は日によって大きく違い、朝と夜の寒暖差も激しいです。朝方霜が降りて、一日中上着が手放せない日もあれば、Tシャツ一枚で十分な日もあります。
カナダは基本カードが使用できるので、クレジットカードを持ち歩いておけば問題はありません。しかし、学校のイベント等で現金を払う機会が何度かあり、手持ちが足りなさそうだったので、こちらで口座を開設しました。しかし、学校にはATMがあり、日本の口座から引き落としができるデビットカードを作って行っておけば問題なかったなと思いました。
申し込みの途中から、連絡事項はOutlookのビショップス大学メールに切り替わります。その際、私が認証に使用していた携帯番号が日本のものだったため、暗証番号が受け取れずにログインできなくなりました。学校に相談したところ、すぐに現地の電話番号に変えてもらえました。このような2段階認証が求められるアプリ等は、出国前にカナダで使う電話番号に変えておくことをお勧めします。
留学、ましてや海外さえ初めてだった自分にとって、本当に大丈夫なのか不安でいっぱいでした。こちらに来てからも、慣れないことや力不足を感じることだらけですが、自分で解決する能力が多少身についたように思います。この環境に感謝しながら、今後も新しいものを見て、いろいろな考え方に触れていきたいです。


休日に、友人の運転でモントリオールという都市まで出かけました。街並みが綺麗です。


プリンスエドワード島へ個人旅行しました。自然の美しさに圧倒されました。
台風被害からの早い復興を願っています。

紅葉がとてもきれいでした。

食堂でお寿司が出る時があります。カナダでも少し形式が違いますが、人気のようです。

お気に入りの校舎の風景です。大学の歴史も長く、とても絵になります。