5月に入り、帰国までの時間が着々と近づいてきており、日本の家族や友人に会える嬉しさと、夢のような海外生活が終わることの悲しさを感じています。今回の報告書では、学校の授業を中心に、スペインでの生活について話したいと思います。
3、4月の授業
1月末から開始された春学期も半分程度終了し、プロジェクトやプレゼン発表が増えました。後半にかけて、中間テストや学期末テストが一斉にやってくるのでそれらに向けて勉強しなければなりません。これから各授業について説明します。
スペイン語のビジネスの授業では、現在一つの大きいグループプロジェクトに取り組んでおり、内容は自分の会社を創造するというものです。授業で学んだことを活かして、自分たちが欲しいと思うような会社を考えています。例えば、授業では会社の役職、部門について学び、プロジェクトのグループメンバーで誰がどこの役職を担当するのか、どのような役割をするのかなどを考え、具体的な会社の構造についてまとめます。内容は難しいですが、自分たちが思うように会社を作ることができるので面白いです。また、このビジネスの授業とスペイン文化の授業では、実際に美術館や企業を訪れ、ガイドさんや社員の方からお話を聞くという課外授業があり、ナバラの歴史やスペインの企業形態やポリシーについて学びました。
スペイン語B1の授業は、スペイン語を話すことに重きを置いており、クラスメイトと話したり、簡単なスピーチをしたりするため、とても実践的な授業になっています。難しいと思うことは、限られた時間の中で文章を読み、その後すぐに発表することです。授業で取り扱う内容(スペイン語)が難しく、読んで考えることに時間がかかるので即興で行うスピーチはかなり難易度が高いです。しかし、時間が限られているというプレッシャーがあることで、自分が学んだ言葉で簡単に説明する力が伸びていると思います。
英語の音声学の授業では、音韻論、音声学について学んでいます。その教授はベネズエラ出身の方で、説明をする際にスペイン語の発音との関係性について話されることがあり、スペイン語学習者の私にとっては一石二鳥だと感じています。また、南アメリカとスペインのスペイン語は発音や使う言葉が違うため、その違いについても時々授業の中で知ることができました。
Semana Santa (聖週間)
Semana Santa(セマナサンタ)とは、十字架に付けられたイエス・キリストの復活「復活祭」を祝う一週間前の事で、4月17日から27日の間、学校が休みになったため、バルセロナとバレンシアに行ってきました。バルセロナでは、サグラダファミリアやグエル公園などの有名な観光地を訪れました。残念なことに、事前に買っていたサグラダファミリアの入場チケットがキャンセルされ、結局入ることは叶いませんでした。しかし、海が近いバルセロナで海鮮料理を堪能でき、観光地近くを歩き回るのはとても楽しかったです。ホテルの場所が海に近いこともあり、日の出を見たり、浜辺でくつろいだりしました。バレンシアでは、天気が良かったこともあり、南国のような雰囲気を楽しむことができました。また、自転車を借りてサイクリングをしました。街を走り回るのはとても気持ちよかったです。バレンシアはパエリアの発祥の地でもあるので、イカ墨のパエリア、そしてうさぎの肉を使ったバレンシアパエリアを食べました。スペインといえば、パエリアだ!と思っていたので、スペインに来てやりたかったことが一つ叶いました。
今回の旅で思ったことは、同じスペインという国でも場所によって全く違うということです。考えてみれば、日本も北海道から沖縄までそれぞれ特徴があるので当然ではあるのですが、実際にその地を訪れてみると、別の国に来たかのような感覚がありました。食べ物や建物、さらに言葉も違いました。言葉について言及すると、バルセロナやバレンシアはカタルーニャ地方に属しており、スペイン語とカタルーニャ語を話します。カタルーニャ語はスペイン語と字面は似ているものの、異なる言語とされており、日本語の関西弁と標準語のような方言の関係性と似ています。スペインを訪れた際は、いろんな都市を回ることをお勧めします。スペインがいかに多様な文化を持っているのかを感じることができますよ!
パンプローナにある山口公園
パンプローナには山口公園があり、こちらに住んでいるスペイン人の方にも親しまれています。3月後半には、山口公園にある桜が咲いており、花見をすることができました。スペインで花見をすることができるとは思ってもいなかったので、とても嬉しかったです。スペイン人も桜の写真を撮ったり、公園でピクニックをしていたりして、山口公園がパンプローナの人々に愛されていると感じました。山口にもパンプローナ公園を作ればいいのになと思ったりもします。
残りの留学期間も2ヶ月程度しかないので、1日を大切に、スペインライフを満喫したいと思います。ご覧いただきありがとうございます。




