はじめに
雪が溶け始め、私はずっと凍っていた湖が波を立てるようになった春のフィンランドを楽しんでいます。しかしたまにまだ雪が降ったり氷点下になったりする日があるので、日本感覚だと春とはいえません。もう5月というのに未だに厚手のアウターが手離せないのは北に位置するロヴァニエミ特有なのかもしれません。さて、この号では勉強とフィンランドの春について主にお伝えできればと思います。
Finnish1&2
どちらの授業もなんとか試験を乗り越えて単位を取得しました。Finnish2に関しては、Finnish1よりはるかに難しくなっているため試験に合格したかどうかとても不安でしたが、なんとか乗り越えることが出来ました。とてもフィンランド語が上手な友人に助けてもらったりchatGPTを上手く活用したりしながら学習を進めてきました。難易度があがったのでなかなか勉強は大変でしたが、その分表現や語彙の幅が広がったことはとても嬉しかったです。まだたくさん話すことは出来ませんが相槌はマスターしたつもりなので、これからの生活で使えたらなと希望が膨らみます。特にフィンランドではほぼ全員英語を話すことが出来ますが、たとえばスーパーやカフェなどはフィンランド語表記になっています。たまにフィンランド語で話しかけられることもあるので、フィンランド語を習得しておくとより「フィンランドの人」になれるかもしれません。2月の教育実習でも少しフィンランド語を授業内で使ったのですが、「フィンランド語がわかるの!?」と驚きつつも嬉しそうだった子どもたちの反応を思い出すと、勉強していて本当によかったと思います。そんなこともあり、なんと今はFinnish3を受講しています。Mutta suomen kieli on tosi vaikea, koska sanatyyppeja on niin paljon!!(しかしフィンランド語は難しすぎる、なぜなら語形変化が多すぎるから!)Finnish2まで取るとこんな感じのことが言えるようになるので、ぜひ興味のある方は受講してみてください。

教育実習の課題
2月に実習の大部分であるティーチングパートを終えたので、3月はじめにあったスキー休暇は街を散歩したりサウナに入ったり、春デザインのアクセサリーを作ったりしてゆっくりしていました。そしてスキー休暇が明けて少し残っていた実習を終わらせて、4月中旬より仕上げであるレポート・記録に取り組みました。実習(観察&ティーチング)のレポートや記録用紙、そして自作の教材等すべて提出する必要があり、提出方法はデータを先生にメールで送るというものでした。すべて書き終えて準備が終わり、いざ先生にメールを送ろうとファイルの数を数えると40ファイルもあり、我ながらすごい量のレポートを書いて記録を残したなと思いました。とても大変でしたがこの記録たちがいつか役に立つかもしれないと思うと、きちんと記録を残しておくことは大切なことであると思いました。それにしてもこの量は人生ではじめての量です。
フィンランドの春
長い冬が終わり、ここロヴァニエミにも春がやってきました。冬とは打って変わって日照時間は長くなり、雪もようやく解け始めました。しかしまだ雪が降ったりうさぎの毛色は白色だったりと、フィンランドらしい春です。それでもやはり気温は上がったので、外のベンチで日向ぼっこをしている人がたくさんいて、私もたまに仲間入りして日向ぼっこを楽しんでいます。4月中旬にロヴァニエミから南へ電車で2時間行ったところにあるオウルという街へいってきたのですが、そこではアイスクリーム片手に日向ぼっこをしました。それでは飽き足らず、コーヒー片手に日向ぼっこもしました。冬の観光シーズンも落ち着いたこともあり、人の流れが穏やかで、時間がゆっくり進んでいるように感じます。フィンランドの人によると春はとても待ち遠しくて素晴らしい季節のようで、その理由がとてもわかりました。日本でも春が来た時は嬉しかったのですが、極夜を超えた先に迎えたフィンランドの春はもっと嬉しかったです。個人的に一番好きな春を感じた瞬間は、お気に入りのカフェのメニューに「アイスカフェラテ」が加わっていたことです。いつもおまけにファッツェルというフィンランドの有名ブランドのチョコレートを付けてくれるので、毎回アイスカフェラテを頼み、幸せを2倍もらっています!そんな素晴らしい春のすこし大変なところといえば、やはり日照時間が白夜に向かっているため、睡眠の質が下がってしまうということです。今ではもうアイマスクがないと熟睡できません。もしアイマスクがなければ、24時に寝たとしても朝の5時には強制起床になります。フィンランドの太陽はなんとも極端です。


おわりに
約9か月の留学生活もいよいよ今月(5月)で終わります。5/31でアパートの契約が切れる予定なので、その日にロヴァニエミを発つ予定です。長いようであっという間の留学生活...と締めくくるにはまだ早い。というのも、帰国前日になんとFinnish3の試験があるからです。5月はフィンランド国内旅行を3つも予定しているのにFinnish3の授業を1ヵ月で受講し終えるというなんともハードなスケジュールになりそうなので、帰国ギリギリまで体調に気を付けながら全力で学生生活に励みたいと思います。Nähdään!(またね!)