はじめに
フィンランドの長い長い冬も終わり、春がやってきました。まだ肌寒い日も続いていますが、北極圏の厳しい冬の寒さやその中での生活を乗り越えた今、こんなに春が来たことが嬉しかったことはないくらいにぽかぽかした春の陽気の中で過ごすフィンランドの春を気に入ってしまいました。フィンランドの人たちの春の過ごし方や、春へと移り変わる景色を楽しみつつ、現地の人同様、晴れた空の下日向ぼっこをしながらアイスを食べて心穏やかに過ごす一方で、極夜から白夜に近づく日照時間に影響されて、常に生活リズムは迷子になっているのが現状です。

安心してから歩くようにしていました

フィンランド定番の春の過ごし方だそうです
3・4月の学校生活を振り返って
Finnish 2
本当は前の学期で一度履修しようとしていたのですが、小学校での実習との両立が厳しく諦めてしまっていました。今学期で挑戦する友人が多く、以前よりスケジュールにも余裕があったので私も今期で履修することにしましたが、Finnish1からかなりブランクがあったので授業の初回が始まる前に自分で教科書を見返し、Finnish1の内容を復習してから臨みました。Finnish1では基本的な単語や簡単な文法を用いた表現でしたが、Finnish2で取り扱う文法や単語の語形変化が非常に難しく、かなり理解に苦しみました。改めてフィンランド語の難しさを実感しましたが、日常で見聞きする会話が少しずつ理解できたり、現地のフィンランドの人や、おじいちゃんおばあちゃんとのちょっとした会話が楽しめたりする瞬間があって言語学習の楽しさを理解できた気がしました。
小学校での実習生活
前回とは別のプログラムになるのですが、再び小学校の実習に参加しました。前回は実際の小学校で1カ月実習生として生活することでフィンランドの教育について学ぶことが目的でしたが、今回の実習はさらに的を絞って言語学習について学び、実際に体験することを目的としていて、学年が異なる英語の授業を観察したり、実際に教えたりしました。計4回授業の時間をいただいて45分間程度の授業や授業資料を作り、それを計画通りにこなすことや、フィンランドの小学生に英語を使って英語を教えること、クラスマネジメントなど色んな困難を体験しました。先生方からのフィードバックや自分の中の反省点を活かして次の授業を作って実際に行うことができた貴重な機会であり、沢山の学びを得ることができました。また今回の実習は授業を作って行うことも大変でしたが、20時間の授業観察や自分の授業に関するレポート作成に実は一番苦労しました。細かく特筆事項が指定されたいくつものドキュメントを仕上げるために、友人と図書館やカフェ、ファストフード店に長時間滞在する日々を過ごしました。1週間以上かけてすべて完成させたときの達成感はこの上なく、これを乗り越えたことでなにか大きな自信にもつながったと思います。また実習自体の学びも大きかったですが、これらのドキュメントを通して教員としての目線で授業に参加し、実習での学びを分析できたこともあり、大変でしたが参加して本当によかったです。

学校でのイベント
友人から声をかけてもらって、アートのクラスで行われていた日本文化についてのワークショップに参加してきました。一日目は他の大学からの日本人留学生による日本のお花見についてのプレゼンテーションで、助っ人として参加し、日本の遊び体験のお手伝いをしました。県大に留学していた友人に茶道を教えてもらって、フィンランドで茶道を初体験したり、みたらし団子や抹茶のケーキをみんなで食べたりと楽しい時間でした。二日目は書道について、友人が書道文化や歴史についてプレゼンした後に、実際にみんなで名前をひらがなで書いて書道体験をしました。軽い気持ちで参加したつもりが、書道の道具説明や実演を任され、とても緊張しました。しかし地元で長年書道を習っていた経験がフィンランドで活かせると思っていなかったし、久しぶりにできたことも、参加した人たちにも喜んでもらえたのもとても嬉しかったです。



本格的な道具が揃っていて驚きでした
最後に
3月4月は、またも実習で忙しい日々でしたが、おうち時間を充実させたり、ウィンターシーズンが終わる前にフィンランドのアクティビティを満喫したいという思いで、サンタ村で犬ぞり体験に参加したり、電車で色んな所に遠出したりして、フィンランドを満喫する日々を送っています。フィンランドでの日々は長かったようですが本当にあっという間で、最近は友人とのお別れパーティーや、一緒にご飯を食べに行って留学生活が終わりに近づいていることを実感し始めているところす。日本に帰国して友人や家族に会ったりご飯を食べたりできる楽しみもありますが、フィンランドでの生活や友人との別れに寂しさや名残惜しさ、パッキングや片付けをしなければならないという焦りを感じながら過ごしています。残り少ない日々ですが、できることを全力で楽しんで元気に日本に帰ります!
