受託研究の事例


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人材育成・確保にかかる介護の魅力の研究

受託研究委託者山口県の高齢者福祉・介護を考える会
受託研究研究者社会福祉学科 教授 横山正博
講師 廣田智子
研究期間 平成28年度

研究背景

 山口県の喫緊の課題として2025年までに3,878人の介護人材の確保が必要だとされている。そのため、若い人たちに介護の魅力を伝え、関心を持ってもらい、介護現場への就労に繋げることが必要である。

研究内容

 認知症ケアの先進地であるイギリスのスコットランド視察を挟んで、県内の介護現場の職員と5回の勉強会を重ねた。

 これらを通して、介護の本質・魅力として以下が挙げられた。
・ケアすることはケアするものの成長にもつながる
・ひとりの人間がきちんと生きて死ぬことができる場を社会の中に作り出す
・介護の社会化のみならず、利用者の生活を支えることができる
・貴重な最期の瞬間をご家族と共有できることに、意義ややりがいがある
・介護は「科学を高い感性といとおしみと知恵をもって適用する技(アート)」である

研究結果

 「介護を哲学する」というこれまでにない視点で介護の本質や魅力に迫ることができた。その成果として「高齢者福祉・介護を考えるフォーラム」を開催し、「哲学したら見えてきた 介護の魅力」として報告書を作成した。

応用・展開

・勉強会の継続により、介護の本質や魅力のさらなる考察を行い、指標を開発。
・人生の完成ととらえられるような死生観についての考察。
・若い人たちが、介護にさらに関心を持てるような仕組み作りを行う。