青島大学紡績服装学院からの訪問団を迎えて
-共同研究についてのミーティング実施と
クリスマスファッションショーへの招待―
山口県立大学海外学術提携校の一つである中国青島大学紡績服装学院から、2008年12月19日から22日までの4日間、教員2名と学部学生2名の訪問団をお迎えした。今回の目的は今後の共同研究についての協議をすることと、学生をクリスマスファッションショーに招待し、作品を出典してもらうことであった。
まず、共同研究に関しては紡績服装学院副院長の马建伟氏および服装芸術デザイン学部副主任の秦德清女史と、本学の松尾量子准教授と筆者が参加して協議を行った。そこでは今後、学生交流の他に教員の間でも教育に関する共同研究をして行くことの合意を得た。方法としては学生のファッションショー参加を通した交流を継続していくことと同時に、まずは教員が講演会を実施することから始めようということになった。互いの研究内容を理解しながら、共同研究のテーマを探るという方向になる。
さらに、最近、青島大学ではイギリスやドイツの大学との交流が盛んになって来ており、そこでは一年生を青島大学で、そして二年から四年までを現地大学で学習し、在籍大学と同時に留学先の大学からも卒業証書をもらうというダブルディグリー制度を実施しており、我々の大学でもそのようなことが可能かという質問が印象的であった。これは、今後当大学で議論して頂きたい内容であるので、その旨を報告したい。
服装デザイン専攻学生の徐珊さんと王钰さんは、12月19日に山口県立美術館で行われたクリスマスファッションショーでそれぞれの作品4点づつを発表した。彼女たちの瑞々しい作品は、多くの観客による賞賛の拍手を得た。
本学の水谷研究室の学生が同年6月に青島大学主催のファッションショーに参加しており、これで双方向のファッションデザイン交流が実現したことになる。学生たちには国際的な発表の機会を相互に与えることで教育効果が上がっている。
文化創造学科への改組という新しい学科の将来もみすえた教員の共同研究を開始するとともに、学生の交流も継続していきたいと考えている。新・国際文化学部全体でも、服飾文化を支える社会学的視点、歴史的視点、さらに異文化交流などの分野からのアプローチを加えて、体系的に青島大学との共同研究を企画して行く可能性も模索されたい。