アクティブ・エイジングから見た百歳以上老人の健康福祉


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韓国・慶北大学校およびアメリカ・ハワイ大学マノア校との学術交流

慶北大学校にて(左) ハワイ・コンベンション・センターにて(右)

 健康福祉学研究科では「アクティブ・エイジングから見た百歳以上老人の健康福祉」をテーマとして、大学院担当教員を中心に、学内の教員を加えた共同研究を始めています。この研究を国際的な共同研究とするために、7月21~24日には韓国・慶北大学校保健大学院を、9月16~21日には、アメリカ・ハワイ大学マノア校を訪問し、日米韓による共同研究の申し入れを行いました。
 慶北大学校へは、本学の教員7人と大学院生5人が訪問しました。共同研究に関するセミナーでは、小川全夫教授が「アクティブ・エイジングから見た百歳以上老人の健康福祉」研究の概要を説明し、大学院博士後期課程に在籍する田口誠也さんと松永智子さんが「認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式」の一部を活用した百歳以上老人調査の構想を提案しました。
 ハワイ大学マノア校へは、本学の教員4人が訪問し、共同研究のアメリカ側代表であるキャサリン・ブラウン教授を中心とするスタッフと協議した結果、アクティブ・エイジングは、今まさに国際的に注目されているテーマであることから、日米韓共同で取り組むにふさわしい課題であることを確認しました。
 その他、滞在中、韓国では、在宅一人暮らし生活保護老人に対する生活支援センター「老人の電話」と保健診療所でのコミュニティー・ヘルス・プラクティショナーの活動について、ハワイでは、「100歳老人のターミナルケア」をテーマとする調査の一環として、セント・フランシス・ホスピスの施設を訪問し、死別のケアの現状について、それぞれ視察を行いました。
 今後は、調査対象地の百歳以上老人に関する基礎調査と面接調査に着手すると同時に、今年度中に本学において国際フォーラムの開催し、そこでの議論を踏まえて日米韓による共同研究調査を本格的に開始する予定です。
国際フォーラムが開催されます

(大学院健康福祉学研究科長 長坂祐二)


 平成21年1月31日、「百寿者から学ぶ:生涯現役社会づくりにむけて」と題して、日韓ハワイ国際共同研究フォーラムを、小川全夫教授を大会長として開催しました。このフォーラムは、昨年、韓国とハワイに訪問して、百歳以上老人に関する共同研究の提案を行ったことを受けて、企画されたものです。韓国からは慶北大学校保健大学院教授李誠國教授をはじめ、6人の大学院生も含めて16人の方が、ハワイからはKathryn Braun教授をはじめ4人の方が、その他モンゴルから1人、中国から1人の方が来日されました。フォーラムの午前中は、小川全夫教授による基調講演「アクティブ・エージング:人生百歳時代の健康福祉学」、坂東大介NHKディレクターによる記念講演「NHK百歳万歳!の取材からみえてきたこと」があり、午後からは「百歳高齢者研究の現在」と題して、5人の講演者による日韓ハワイ・シンポジウムを開催しました。また、昼休みにはポスター・セッションが行われ、本学からは7人の大学院生がプレゼンテーションを行いました。翌日2月1日には関係者によるセミナーを開催し、今後の共同研究の進め方について具体的な協議を行いました。
(大学院健康福祉学研究科長 長坂祐二)