「まだまだあるよ 管理栄養士のできること」フォーラム開催報告

本学が推進している「地(知)の拠点整備事業」(COC事業)では、山口県の地域課題解決に向けて、「健康福祉社会づくり」研究チームを構成し、健康寿命延伸に向けて、地域における住民とコミュニティの健康管理力向上に関する総合的な研究を行っています。
この研究の一環として、2月17日(土)、本学B207教室で「まだまだあるよ 管理栄養士のできること」と題して地域公開フォーラムを開催しました。

前半は「山口県民の健康と栄養」をテーマに2つの発表を行いました。まず、「山口県民健康・栄養調査から見たBMIに影響を与える要因の検討~国民健康・栄養調査と山口県民健康・栄養調査の結果から~」として本学の栄養学科4年生が調査結果を報告し、次に「あなたは、個人情報を疫学研究に提供しますか?」と題して本学栄養学科の増成直美教授がフォーラム参加者に疫学研究への意識を問う内容で講話をしました。

後半は「在宅ケアを進めるために」をテーマとして発表と対談を行いました。「『ヒューマンケア・チーム・アプローチ演習』で取り組んだ多職種連携の在宅ケア」と題して本学の栄養学科、看護学科、社会福祉学科の4年生が学科の枠を超えて行った演習の成果を報告しました。

次に、在宅栄養専門の管理栄養士である松村史樹氏と山口県介護支援専門員協会理事である山本誠氏を招き、本学栄養学科の乃木章子教授の司会のもと特別対談を行いました。多職種で構成するチーム医療は病院内ではスムーズに行われているが、在宅の現場では管理栄養士の参加といった点においてまだまだと言わざるを得ない現状や、さまざまな状況において管理栄養士はどのように対応していくべきなのかといったことについて知見に富む話を伺うことができました。
フォーラムには地域の管理栄養士、介護専門員、言語聴覚士、保健師、学生等の参加があり、在宅における高齢者の栄養状態について、より深く考えるきっかけとなったようでした。