釜山大学校 国際文化学科4年 金光愛莉 <4号 2023年9~10月>

はじめに

韓国では、7・8月が夏季休暇で、9月から後期がスタートします。10月には中間考査が終わり、留学生活も残り少なくなってきました。今回の体験記では、後期の学校生活やサークル活動、休日についてお話します。

学校生活

【後期の履修科目】

①일본어사(日本語史)

主に日本語の歴史について学ぶ、일어일문학과(日語日文学科)の授業です。配布資料はほとんど日本語で、授業は韓国語で行われます。日本語の時代区分や日本語の成立、変化など日本語の歴史について学習します。教授の方言がとても強く、授業内容も難しいですが、母国である日本語の歴史を学ぶのは新鮮で面白いです。

②노래로배우는한국어(歌で学ぶ韓国語)

今学期唯一の外国人を対象にした授業になります。韓国語レベルは中級で、韓国の歌を中心に授業が行われます。中間考査までは、BLAKPINKジスの歌やAKMU、강강술래(韓国の伝統的な歌遊び)などの歌から、単語や文化について学びました。最新KPOPから伝統的な歌まで幅広いジャンルの歌に触れることができます。外国人生徒の韓国語レベルは様々なので、授業自体はゆっくり進行されます。

③한국의역사와역사인식(韓国の歴史と歴史認識)

様々な側面から韓国の歴史について考えることのできる授業です。前期に履修していた유학생을위한한국의역사(留学生のための韓国の歴史)で、韓国の歴史について学んだのですが、さらに細かく韓国の歴史について学びたいと思い履修しました。外国人が私一人しかおらず、内容も難しいですが、歴史好きな人にはぜひおすすめしたい授業です。

④일본문학사(日本文学史)

明治以降の日本文学について学ぶ、일어일문학과(日語日文学科)の授業です。日本を代表する文学者とその作品を通して、日本文学の動きや歴史、政治との関わりについて学習します。人名とその作品を覚えるのは大変ですが、教授の日本文学への熱意が伝わってきて、楽しく分かりやすく日本文学についての知識を身に付けることができます

【中間考査】

10月末には、中間考査がありました。노래로배우는한국어(歌で学ぶ韓国語)は、歌の試験と筆記試験で、他は全て筆記試験でした。前期に比べると、韓国人の学生に混ざって聞く授業が増えたので勉強量はすごく多かったです。ですが、早朝から深夜まで熱心に勉強に取り組む周りの学生の姿勢に刺激を受け、私も負けないように頑張りました。

【산성(サンソン)】

釜山大学には、산성(サンソン)というマッコリやカルグクス、チヂミを食べることができる場所があります。みんなが口をそろえて「釜山大の学生なら一度は行かないといけない!」とオススメしてくれるので気になっており、サークルで仲良くなった韓国人の友人に連れて行ってもらいました。涼しい森の中で雰囲気を楽しみながらお昼からマッコリを飲んだのですが、大学内でお酒を飲むことができるのが不思議で良い思い出になりました。ぜひ一度は行ってみてください!

マッコリ
チヂミ
→マッコリとチヂミの写真です。

【サークル活動】

前期に引き続き、PNUFという国際交流のサークルに入り、週に一回活動しています。韓国人の学生と一対一でチームになり、文化交流をするサークルです。今学期は、台湾人の学生と私と韓国人学生の3人チームで交流しています。私たちは主に会話を中心とした授業を行っていて、文化の違いについて対決方式で話し合ったり、韓国の一般常識のゲームをしたりラフな雰囲気で韓国語の勉強をしています。

11月3日と4日には、PNUFのMTに参加しました。MTとは、Member Trainingの略で、仲間と親交を深めるために行われる行事です。場所は、임랑해수욕장(林浪海水浴場)という海の近くでした。釜山の海と言えば、해운대(海雲台)や광안리(広安里)が有名ですが、임랑해수욕장(林浪海水浴場)は人が少なく、静かでゆっくりできました。様々な国籍の友人と、みんなで楽しくお酒を飲んだり花火をしたり、韓国の大学ならではのイベントに参加することができ、とても貴重な思い出になりました。

国際交流のサークル「PNUF」の活動の様子1
国際交流のサークル「PNUF」の活動の様子2

休日の過ごし方

【추석(秋夕)】

韓国では、旧暦の8月15日から추석(秋夕)という、日本で言うお盆のような大型連休があります。

ソンピョン
カードゲームをした時の写真
→写真左は、노래로배우는한국어(歌で学ぶ韓国語)の授業で教授がくれたソンピョンです。お餅の中には蜂蜜が入っていてとてもおいしかったです。
→写真右は、カードゲームをした時の写真です。韓国でカードゲームをしたのは2回目でしたが、やはり外国語でゲームをするのは難しかったです。

【家族で釜山観光】

10月に日本から、母と祖母、叔母が釜山に遊びに来てくれました。「私が釜山にいる間にどんな場所で生活しているのか見に行ってみたい!」と、3人とも今回のためにパスポートを作成して釜山まで足を運んでくれました。実際に釜山大学の周辺を散策した際には、ここで学んでいるのかと不思議そうに景色を楽しんでいる母たちの姿を見て、改めて留学に送り出してくれた感謝と、自分の置かれている今の環境が当たり前でないことを実感し、とても感慨深い気持ちになりました。

松島スカイケーブルカー
慶州
海東龍宮寺
→左から、松島スカイケーブルカー・慶州・海東龍宮寺です。

おわりに

夏休みは就職活動でバタバタし、9月に学校が始まったと思えば時間はあっという間で、留学生活も残り少なくなってきました。韓国に来た頃は新しい環境に慣れることに必死だったのですが、段々と生活に慣れ、前期が終わってからは時間が本当に早く過ぎていくのを実感しています。11月と12月は卒業論文と期末考査で忙しくなりそうですが、留学生活で出会った友人や経験に感謝し、今まで以上に一日一日を大切にしながら悔いのないように過ごしたいと思います。