曲阜師範大学 国際文化学科4年 枌野初音 <最終号 2023年11~12月>

1. はじめに

12月末に授業が終了し、1年間という長いようで短い留学生活が終わりました。私は曲阜を離れるのが惜しかったため、ビザの有効期限である1月末まで曲阜に滞在しました。

2. 後期の活動と行事

後期は前期と比べて少なくなり、自分で交流や体験の機会を作らなければならなくなりました。以下の表は、今学期に私が参加もしくは見学した活動と行事です。☆は留学生の活動の一環で必ず出席でした。簡単ではありますが、いくつか活動内容について紹介したいと思います。

9月 ☆入学式
☆留学生説明会
10月 サークル紹介
11月 ☆三孔見学(クラスごと)
留学生カラオケ大会(日照と曲阜合同)
☆大学のプロモーションビデオの撮影
12月 大学一年生によるサークル発表
☆期末試験

留学生カラオケ大会

曲阜師範大学の日照キャンパスと曲阜キャンパス合同で、中国語の歌に限定したカラオケ大会がありました。留学生であれば誰でも参加ができ、参加賞やそれぞれの賞に賞品がありました。私は観客という立場で参加しましたが、サイリウムが配られ、楽しく参加ができました。

留学生カラオケ大会の様子1
留学生カラオケ大会の様子2
留学生カラオケ大会の様子

期末試験

留学に来て二度目の期末試験が12月21日、22日の2日間ありました。今回は初級のクラスでの試験だったため、そこまで難しいテストではありませんでした。今年度はクラスメイトのロシア人の学生のほとんどが母国でのテストのために早めに帰国する必要があったので、12月23日に冬休みが始まりました。

三孔見学の様子1
三孔見学の様子2
三孔見学の様子

3. 汉服を着ての撮影

汉服を着て写真を撮ってみたいと以前から思っており、中国の友人と一緒に写真館に行ってみました。中国のアプリ「美团」を使うことで、少し安く予約することができます。私が体験したところは孔庙の前の通りの店で、三孔に行って写真を撮りに行くことができます。そして写真は自分で撮り、ヘアセット、メイク、衣装込みで200元でした。夕方に行ったため、外に行くことはせず、そこにあるスタジオで写真を撮りました。その日のうちに衣装を返却すればよいので、焦らずゆっくり撮ることができます。

友人と汉服を着たときの写真
友人と汉服を着たときの写真

4. クリスマス、元旦、春節

日本ではクリスマスと元旦は大きな行事の一つですが、中国では日本ほどお祝いはしません。クリスマスツリーを飾るところは少なく、大学の周りだとカフェで飾っている程度です。そして1月1日でもまだクリスマスの飾り付けがされています。そして1月下旬頃から至る所で春節に向けて準備が始まります。2024年の春節は2月10日だったため在留期間が間に合いませんでしたが、帰国のために立ち寄った上海の城隍庙で春節の様子を見ることができました。

春節前の城隍庙の様子1
春節前の城隍庙の様子2
春節前の城隍庙の様子

5. 帰国準備

私は1月24日に高速鉄道を利用して上海へ行き、翌日の25日に浦東国際空港から福岡空港に到着しました。空港の近くのホテルでは無料で空港までのシャトルバスを出しているところもあるため、ホテルの予約の際はその点に注意すると楽に空港まで荷物が運べます。

今回私は中国東方航空を利用し、23kgまでの荷物が2つまで預け入れることができ、機内持ち込み荷物にボストンバックのサイズが持ち込めました。一年分の荷物を持って帰ることを想定して航空会社を選ぶといいと思います。

6. 後期で必要になった費用

後期は前期に比べ、必要となる大きな出費は少ないように感じました。

教科書代 約250元
寮費(9月から1月) 約2900元
スマホの通信代 約150元(月々約30元)

7. 旅行

後期には北京に二度行き、洛南、日照に行きました。どこも以前行ったことある都市でしたが、何度も行くことでそれぞれの都市を深く知ることができました。

北京

一度目は1日目に北京在住の友人と一緒に「什刹海」と「奥林匹克公园」を回り、2日目は1人で「天安門」と「故宮」を観光しました。友人が案内してくれたため、迷うことなくスムーズに観光することができました。「天安門」と「故宮」は事前予約がいるため注意が必要です。日本語自動音声ガイドも窓口に行けばレンタルがあり、解説を聞きながら楽しむことができます。

二度目は2日間とも友人が案内してくれ、ユニバーサルスタジオと「朝阳公园」に行きました。「朝阳公园」は冬になるとスケート場のようなものが開設され、湖の上にできた天然氷の上を道具を使って滑ることができます。

什刹海に行ったときの写真
什刹海に行ったときの写真
朝阳公园に行ったときの写真
朝阳公园に行ったときの写真

故宮
故宮

洛南

洛南に住んでいる友人と動物園と大佛山を観光しました。洛南の動物園にもパンダがおり、頭数は少ないですが、安い入場料で見学することができます。大佛山は大仏が多くあり、200mと低い山ですが運動不足の私には少し大変な山でした。山を下る際には有料でそり滑りのようなものが体験できる場所があるのでそこを利用して山を下るのも楽しいです。

日照

留学生のロシアの友人が中国の方と国際結婚をしており、家が日照にあるということで招待され、カザフスタンの友人と行きました。現代の中国の家は日本と同じでオール電化が進んでおり、中国の現代の家を体験するいい機会になりました。

友人と海に行ったときの様子
(友人と海に行ったときの様子)

8. おわりに

毎日が苦労ばかりで、この先本当にやっていけるのだろうかと感じていた留学当初から、あっという間に時間は過ぎ去り、とうとう留学生活が終わってしまいました。楽しいことも悲しいこともありましたが、留学に行ってよかったとそう思います。留学先で得た経験や体験はどれもかけがえのないものであり、今後の人生で糧となると思います。留学先で相談にのってくれる友人や心配してくれる友人、遊びに誘ってくれる友人、大切な友人が多くできました。そして周りの環境や友人に恵まれ、楽しく留学生活を終えることができました。中国で支えてくださった先生、友人、そして日本で支えてくださったグローバル課の皆様、両親にお礼申し上げます。

帰国する留学生をみんなで見送りに行ったときの写真
(帰国する留学生をみんなで見送りに行ったときの写真)